中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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木曽駒ヶ岳・宝剣岳・空木岳縦走(9)

2007年10月09日 04時36分02秒 | 中央アルプス・八ヶ岳

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           中央アルプス:木曽駒ヶ岳・宝剣岳・空木岳縦走(9)
                     (アルパインツアー)
              2007年9月28日(金)~30日(日)
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第3日目 2007年9月30日(日)(その2)
 雨

<登山口:林道終点を目指して>

■駒石を出発
 8時43分に,駒石を出発する。暫くの間,伸びやかな尾根道が続く。10分ほど歩くと,登山道は一面に広がる榛松の中を通るようになる。

 8時55分,標高2,590メートル地点で,8分間休憩を取る。辺りは相変わらず広い稜線である。くどいようだが,雨さえ降っていなければ素晴らしいところなのに残念。9時03分に出発する。
 9時14分に空木平避難小屋から登山道と合流する。だんだんと痩せた尾根に変わる。私達は,長い下り坂を下り続ける。そして,10時00分,標高2,505メートル付近で,再び10分ほど休憩を取る。

■小地獄・大地獄
 徐々に下り坂が急になる。登山道はますます嶮しい。10時35分,私達はヨナ沢の頭(2,282m)付近を通過する。急峻なヤセ尾根が続くという注意書きの看板が建っている。切り立った崖をトラバースする急な下り坂を慎重に下り続ける。ここは小地獄,大地獄が連続する難所である。エリアマップに「迷尾根」と書いてあるところは,縄が張ってあって,迷わないようになっている。
 10時54分,標高2,120メートル付近で,10分間,休憩を取る。辺りは針葉樹林帯である。傍らに先ほど見た注意書きと同じ内容が書かれている看板が建っている。どうやら,私達は小地獄,大地獄の難所を,無事に通過したようである。
 
               <小地獄・大地獄出入口に建てられた注意書き>

■池山小屋
 11時04分に標高2,120メートル地点を出発する。ここからは,針葉樹林帯に覆われた単調な下り坂が連続する。
 11時36分,分岐点を通過する。そして,11時59分,標高1,825メートル地点で,再び8分ほど休憩を取る。さらに下り坂を進んで,分岐を左折する。ややぬかるんだ水平道をほんの1~2分進むと,広葉樹の木立に囲まれた瀟洒な小屋が見えてくる。池山小屋である。
 
           <分岐点>                               <池山小屋外観>

 12時14分,池山小屋に到着する。ここは避難小屋である。入口から中に入って天井を見上げると,高い三角の屋根裏がそのまま見えている。床は広い板の間になっている。小屋の中には,先客が4人居る。この中の2人は私達と前後して歩いていた年輩の男性,2人連れである。自分たちで持ってきたコッヘルでお湯を沸かして飲んでいる。反対側の隅では,2人連れの男性が食事をしながらノンビリと過ごしている。
 私達は上がり框に座って,思い思いに昼食を摂る。私は沢山残ってしまった賞味期限切れのパンや菓子類を囓って昼食代わりにする。
 
        <池山小屋の看板>              <池山小屋前の灌木林>

■林道終点
 12時35分に池山小屋を出発する。
 この辺りからは,登山道というよりは,公園の散策路といった方が良いほどの歩きやすい道となる。散策道は広葉樹林帯の中を,右左に大きく蛇行しながら,次第に高度を下げていく。
 13時37分に,いきなり広場(1,360m)に飛び出る。ここが空木岳への登山口であり,林道終点でもある。広場には,ガイドが手配したタクシーが2台,私達を待っている。広場の片隅に建っている吾妻屋で,濡れた雨合羽を脱いで始末する。
 
       <登山道入口の碑>                   <林道終点>

 私は,風呂に入らずに,そのまま家路を急ごうと思う。そこで,ここでズボン,シャツを着替えてしまう。
 そして2台のタクシーに分乗する。

<JR駒ヶ根,>

■JR駒ヶ根駅
 タクシーに分乗した私達は,13時56分に,林道終点を出発する。舗装されていない凸凹な林道を暫くの間走り続けるが,いつの間にか綺麗な舗装道路に変わる。そして,13時15分に駒ヶ根駅に到着する。
 途中,駒ヶ根バスターミナルに立ち寄って,新宿直通のバスに空席がないか問い合わせたが,タッチの差で取れない。
 飯田線の今度の列車は,14時58分発茅野行きである。改札口で乗車券と中央本線の自由席特急券を買い求める。またもや,ノンビリ,ノンビリの駅員に,イライラする。前回,飯田駅でキップを買ったときと同じである。私の直ぐ前の客への応対が,偉く間延びしていて,モタモタ,モタモタしている・・・が,よく考えてみると,これば真っ当な事務処理速度なのかも知れない。
 やっと発券が終わる。そして,私に,
 「・・・これが乗車券,八王子・横浜線経由で大船まで・・・これが自由席特急券・・・普通電車で茅野まで行ってはダメですよ・・・途中の岡谷で,特急スーパーあずさ28号に乗り換えてください・・・」
と駄目押しをしてから,私に乗車券,特急券を手渡す。
 勿論,私はキップを買う前に,その程度のことは調べているので,駅員の対応がとても焦れったく感じるが,乗客のことを考えて,親切心で注意してくれているのだから,有り難くお聞きするべきである。

■飯田線で岡谷へ
 私が乗る列車は,発車時刻よりも20分ほど早くにホームに入っている。2両編成である。車内は空いている。私は4人掛けボックス席の進行方向窓際に,リュックを足元に置いて座る。反対側の通路側の席に,私よりかなり年輩だと思われる女性が,
 「ここ良いですか?」
と言いながら座る。外を見ると何時の間にか,雨が上がっている。曇天ながら空は随分と明るくなっている。やがて,定刻14時58分に電車は駒ヶ根駅を発車する。電車の刻む「コト,コト」という音が,忙しなく走る東海道線や横須賀線の電車の音と,どことなく違っていて,眠気を催してくる。そして,何時の間にか,小一時間ほど,うたた寝をしてしまう。
 目が覚めると,まだ電車は伊那谷を走っている。そして,辰野に到着する。辰野からは中央本線の線路を走る。途端に駅の間隔が長くなり,電車の速度が速くなったような気がする。
 どうでも良いことだが,飯田線の終点,辰野まではJR東海,辰野からはJR東日本である。辰野でJR東海の乗務員が,JR東日本の乗務員に交代する。すると乗務員が異なった制服を着ているのが面白い。JR東日本の駅に入った途端に,発車のチャイムがうるさく鳴り出すのが,これまた面白い。16時06分に岡谷に到着する。

■中央線・横浜線経由で帰宅
 岡谷で,16時19分発スーパーあずさ19号に乗り換える。車内は程々に混雑している。私は3号車自由席の通路側に座る。ズボンやシャツは着替えたものの,3日間風呂の入っていない。さぞかし汗くさいだろう。隣の席の人に迷惑を掛けていないか心配になる。
 列車は上諏訪,甲府,八王子の順に停車する。甲府からは立ち席が出るほど列車は混雑する。18時07分,列車は7分遅れで八王子駅に到着する。
 八王子駅で18時17分発東神奈川行に乗り換える。私の隣の席に若い女性が座る。一般に若い女性は嗅覚が鋭い。私は汗くさくないかと心配するが,この女性はほかに空席があるにもかかわらず,私の隣の席に平気で座っている。そこで私も少々安心する。
 東神奈川と横浜で2回乗り換えて,19時42分に,無事,大船駅に到着する。
 久々に,自宅のまともな寝具の上で眠る。何とも寝心地がよい。やっぱりホームスイートホームである。
                                                              (つづく)



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