<大涌谷から冠ヶ岳を望む>
晩夏の箱根:駒ヶ岳・神山・冠ヶ岳縦走
(ARENAオフミ)
2011年8月28日(日) 曇
<駒ヶ岳・神山・冠ヶ岳周辺地図>
<プロフィールマップ>
■久々のARENAオフミ参加
この所,どういう訳か,雨の日が続いているが,今日は運良く雨は降らないようである.
久々にARENAオフミに参加する日である.ここ2回ばかりは退っ引きならない用事と重なっていたので,久々のARENAオフミである.
いきなり余談になるが,このARENAは,もともと某コンピュータメーカーの研究会メンバーを,私がたまたま鎌倉に住んでいたことから,鎌倉案内にお誘いしたことが切っ掛けになって発足した散策グループである.このグループは数年前に,もっぱら軽登山を含むハARENAオフミから,鎌倉の社寺を見学するグループが枝分かれした.どちらのグループも,その後ずっと活動していたが,最近社寺グループの方の運営が,どうも芳しくないのは慚愧に堪えない.一方,ARENAオフミは,幹事長をロングティル氏の終始変わらぬ企画力と統率力によって,順調に継続している.まことに喜ばしいことである.
今回も,久々にARENAオフミの皆さんとお会いできるのが嬉しくて仕方がない.
私は,ついつい早起きの序でに,早々と家を出発してしまう.そして,小一時間も大船駅前のファストフード店で,モーニングコーヒーを味わいながら過ごす.
そして,ようやく大船7時00分発熱海行の電車に乗車する.何時もの塔ノ岳行のときに比較すると,大分遅い電車である.遅いだけ電車も混雑している.
7時42分に,早々と集合場所である小田原駅改札口前に到着する.まだ,集合時間まで25分ほどの時間がある.そこで小田原駅構内のコーヒー店“BECKER'S”でホットコーヒーを飲みながら時間を費やす.私はコーヒーを飲みながら,こんな一時を過ごすのが大好きなのである.
■箱根園から駒ヶ岳山頂へ
集合時間には出席者全員の顔ぶれが揃う.男性は幹事長のロングテイル氏,某大学の非常勤講師のS崎氏ほか5人,女性はIさんほか2人,合計8名である.丁度良い人数である.
小田原駅前発8時20分の箱根園行のバスに乗車する.事前に「ワンデーバスフリー」(1700円/人)を購入したかったが営業所が8時にならないと開かないので購入できない.バスの運転手に伺うと終点の箱根園の営業所で購入してくれとのこと.
今日は日曜日.それにしては,バスはそれほど混雑していない.
どこをどう通ったのかバス路線に詳しくない私には良く分からないが,長いつづら折りの道を経由して,9時27分に箱根園に到着する.
そのまま,ロープウエー乗場に向かう.切符売り場でワンデーフリーパスを提示すると,団体割引よりさらに安い1人500円で,山頂駅までの片道切符が購入できる.
少し待って,9時50分発のロープウエーに乗車する.車内には女性係員が1人乗っていて,ケーブルカーや周辺の景色のことを説明する.つい先日,ツールドモンブラントレッキングの途中で,何回かケーブルカーに乗車したが,私が乗った範囲では,係員がわざわざ車内からあれこれと説明している所はなかった.
9時57分,私たちが乗ったケーブルカーは頂上駅(標高1327m)に到着する.ケーブルの所要時間は約7分である.
■箱根元宮
山頂は濃い霧に覆われている.
スパッツを着けるなど,支度を調えて.10時09分に頂上駅から歩き出す.先頭はロングテイル氏.私は後ろの方から付いていく.
頂上駅から北東方向へ向かう.後ろから歩いている私は,駒ヶ岳山頂にある箱根元宮には立ち寄らずに防ヶ沢分岐まで降りるのかと思っていたら,突然右折,草に覆われた狭い登山道を通って,箱根元宮に向かう.
山頂はかなり濃い霧に覆われている.霧の中,箱根元宮の建物は,かなり近付かないと見えてこない,
10時25分,霧の中,ぬっと現れた箱根元宮に到着する.
<箱根元宮>
■防ヶ沢
箱根元宮から往路を引き返す.草むらの中,えぐれた細い道である.路面は草に覆われていて殆ど見えない.白内障気味の私は,ただでさえ路面の細かい凹凸が良く分からなくなっているので,こんな道には苦労する.
やがて防ヶ沢へ下る道路に突き当たる.ここから,やや急な坂道を下って,10時45分頃,防ヶ沢分岐を通過する.防ヶ沢の手前で初老の夫婦連れを追い越す.
■神山を目指して
防ヶ沢分岐を過ぎると,長い登り坂になる.
数年前に,ここを通ったときには,この辺りの登山道は粘土質.V字型に切れた年度の谷間は何時もグショグショな泥んこの悪路で,通過するのに苦労していた.ところが,今回,通ってみると,あのグショグショ道路が見事に改修されていて,V字の溝がU字になっているだけでなく,階段が作られている.見違えるように歩きやすくなっている.
ところどころに苦労した旧道の痕跡が残っているが,それを見ると,よくまあ,あんなひどい所を通ったものだと感心する.
神山への登り坂は少し長い.後20分程度で神山山頂に到着できそうな頃,
「神山山頂は,あと少し・・・」
と,近くで喘ぎながら登っている女性を励ます.
ところが,この女性から,
「FHさんのあと少しは,長いですよ・・・まだ着かないの・・」
とクレーム.
「えっ!・・・もう少しですよ」
「もう少しっていうから,1~2分かと思ったのに・・・」
なるほど,あと少しというようなアナログ的な表現は,人によってさまざまな受け止め方があるんだなと,改めて感心する.
何だかんだと言いながら,11時37分に神山山頂(標高1409m)に到着する.ここは箱根の最高峰でもある.
<神山山頂>
■神山山頂で昼食
山頂には,一寸した広場がある.先客が数人休憩を取っている.
この先,適当な広場がないので,少し早いが,ここで昼食を摂ることにする.辺りには,丹沢と違ってヒルは居なさそうだが,蚊やアブは居るようである.これまでの経験で,蚊やアブは特定の人に取り付きやすい.その人の側にいると,ただでさえ不味そうな私の所へは,蚊やアブも余り寄ってこない.
昼食を終える頃,防ヶ沢分岐で追い越した夫婦連れが神山に到着する.
「皆さん,随分と速いですね,歩き馴れておられるようですが,何時も登っておられるんですか・・」
と話しかけてくる.
私たちは決して早足ではないが,それでも平素全く山へ行っていない人から見たら,少しは山に馴れているように見えるのかな?
■冠ヶ岳
昼食を終えて,12時15分に神山山頂を出発する.
内心では,ここまで来れば,あと少し.でも,ウッカリそんなことを言えば,
「少し,少し・・・って言っても,大分あるじゃないの・・」
とクレームを受けそうである.
ここから暫くの間,緩やかな上り下りが続く.
そして,12時28分,冠ヶ岳分岐に到着する.ここで進行方向左側に鋭角に曲がる.やや急な坂道を登る.途中,小さなお社の前を通過する.
さらに尾根沿いの坂道を登る.道は少し荒れている.
12時36分,冠ヶ岳山頂(標高1409m)に到着する.
数名の男性が,狭い山頂に腰を下ろして食事をしている.その間から,山頂の標識をチラリと見ただけで,下山を開始する.
相変わらず辺り一面に霧が立ちこめていて,眺望は全くない.
<冠ヶ岳山頂>
■大涌谷登山口
冠ヶ岳山頂から,もとの分岐に戻る.
暫くの間,緩やかな下り坂が続く.やがて,雲の下に出る.すると背丈ほどの雑木の間から,戦国原方面が見下ろせるようになる.
13時17分,大涌谷分岐に到着する.ここから北東の方向に進めば,1時間ほどで,箱根登山ケーブルカーの早雲山駅に下山できる.
私たちは楽な大涌谷登山口に下山する予定である.この道は,暫くの間,通行止めになっていた登山道である.従って,もう何年も通ったことがないので,辺りの様子は全く記憶していない.
緩やかな下り坂が続く.大涌谷が近付くにつれて,立ちこめる硫黄の臭いがしてくる.やがて、眼下に大涌谷の駐車場や建物が見え始める.そして,13時43分,無事に大涌谷登山口に到着する.
<大涌谷分岐>
■大涌谷から冠ヶ岳を見上げる
登山口のベンチで小休止.
泥まみれになったスパッツを外す.近くの谷間から硫黄の臭いがする湯気が絶え間なく登ってくる.モワ~ッとする湯気である.
振り返ると,つい先ほど登った冠ヶ岳が,まるで槍ヶ岳のように屹立している.
「凄いね! よくまあ・・あんな所へ登ったね・・」
と同行者のどなたか,感慨一入の想いのようである.
遊歩道を道なりに下る.
遊歩道の入口にある「神泉の湯」を借りて,私は持参している100円ショップのタワシを取り出して,靴の泥を洗い落とす.
<冠ヶ岳遠望>
<大涌谷登山口>
■バスを乗り継いで小田原へ
大涌谷は沢山の観光客で大賑わいである.近くにある売店や飲食店には溢れ返るほどの人が入っている.混雑する人波を見ていると,だんだんと気が滅入ってくる.
とりあえずはバス停に行ってみる.行き先が「上湯」のバスが止まっている.運転手に伺うと,小田原行のバスに接続するように,大涌谷と上湯のl間を,このシャトルバスで送迎してくれるという.
これ幸いと上湯行のバスに乗り込む.
14時16分にシャトルバスは,大涌谷を出発する.乗客はどうやら私たちだけのようである.
バスの車窓から,反対側の車線を見ると,大涌谷に向かう自家用車が,下の分岐までビッシリと渋滞している.この渋滞はさらに芦ノ湖の方まで続いているようである.
シャトルバスは三叉路を右折して,ほんの少し小田原方面に進む.そして,14時23分,バス停上湯に到着する.
シャトルバスから下車すると,すぐに小田原行の路線バスが到着する,絶妙なタイミングである.シャトルバスの運転手にお礼を言ってから,路線バスに乗車する.
路線バスに乗ってしまえば,もう多少時間が掛かっても構わない.渋滞もなるよになれである.どうせいつかは小田原に到着するだろう.
私たちが乗車したときには,バスの乗客が疎らだったが,小涌谷を過ぎる頃から混雑し始める.
■小田原駅で道草
箱根湯本に近付くにつれて,渋滞がますますひどくなる.でも,居眠りをしながら,ノンビリとバスに揺られなが過ごす.
それでも,15時26分に,無事,小田原駅に到着する.上湯からの所要時間は,およそ1時間.渋滞と言っても,1時間ほどで小田原なら,まあ,まあ,じゃないか.
小田原駅で解散.
私ほか若干名は,お酒の好きな人たちとお別れして帰途につく・・・・が,私とIさん他合計3名は,小田原駅構内の喫茶店で,アイスコーヒーを飲みながら,1時間以上も雑談.
ようやく,小田原発16時59 分東海道本線東京行の電車に乗車する.
18時10分頃,無事帰宅.
<ラップタイム>
8:20 小田原駅 発(路線バス)
9:27 箱根園(ケーブルに乗換)
9:57 頂上駅
10:09 頂上駅歩き出し
10:25 箱根元宮(10:32まで参拝)
11:37 神山山頂(12:15まで昼食)
12:36 冠ヶ岳山頂
13:43 大涌谷登山口 着
[山行記録]
■水平歩行距離 3.9km
■累積登攀高度 247m
■累積下降高度 547m
■所要時間(休憩時間込み)
駒ヶ岳頂上駅発 10:09
大涌谷 着 13:43
(所要時間) 3時間34分(3.57h)
水平歩行速度 3.9km/3.57h=1.09km/h
(おわり)
「日本の山旅;伊豆・箱根・富士山」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e6b49b431b202190894a2b249a4cb82f
「日本の山旅;伊豆・箱根・富士山」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0117c83c37f52d785ad611d806d24e65
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