フィッシャーテクニックのブロックキット

知育玩具・技術教育教材として優れたフィッシャーテクニックのブロックキット、キットの組立方法・新製品情報などを紹介します。

ティッシュペーパー自販機

2011年04月30日 | ブロック
フィッシャーのファンの方からYouTubeで紹介しているファンクラブモデル「テイッシュ自販機」を作成したいのでパーツが欲しいとの依頼がありました。そこで簡単にこの装置をご紹介いたします。10円硬貨を投入口に入れるとテイッシュが1個出てくるようになっています。写真は正面と裏面です。動きはこちらからご覧になれます。
 

このキットには学習キット「E-tec」に使用されているモジュールを使って簡単にモーターの正転・逆転を制御しています。
モジュールにはモーター出力が1個、デジタル入力が3個あって入力1で正転、入力2で逆転、そして入力3でモーターが停止するようになっています。10円硬貨が投入されると光の遮断およびリミットスイッチで入力が確認されてモーターが回転しリミットスイッチ2の入力でモーターが逆回転して元の位置に戻りリミットスイッチ3が入って停止するという内容です。
 

なお学習キットE-TECではこのモジュールとセンサー・モーターを組み合わせてハンドドライヤー・パンチングマシン・ガレージドア・交互点滅ライトなどを組み立ててセンサーの働きとモーターの動きが学習できるようになっています。




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トレーニングキット 3軸ロボットのシーケンサ制御

2011年04月28日 | 学習キット
フィッシャーテクニックのトレーニングキットは組立完成品で主として学校・企業様でのシーケンサ制御学習用の教材になっています。種類は3軸ロボット・コンベアライン・機械加工(インデックス)ライン・空気圧加工ライン・自動倉庫・3層エレベーター等があります。
 
 

そのうち最もよくご利用いただいている3軸ロボットのシーケンサ制御をご紹介します。ロボットの移動距離は180度回転・前後100mm・上下160mmです。グリップでワークを挟むようになっていますのでモーターは4個使用。リミットは4個、パルスカウンターを4個使用して位置決めをしています。モーター1個の正転・逆転にリレーを3個使用。またこのリレーを使って押しボタン操作でも動かせるようにしています。(販売品の3軸ロボットはあくまでもロボット単体でリレーやシーケンサは付属しておりません。)
 


●手動操作
押ボタンスイッチを押すことで右回転・左回転・前移動・後移動・上移動・下移動・グリッパー開・閉を行いリミット入で動きが停止するようになっています。その動きはここからご覧になれます。


●自動操作
次にシーケンサを使ってのサンプルプログラムですがリレーを使用してハード的にインターロックを回避しています。パルスカウンタの値はカウンタを使って処理しています。プログラムはワークを動かし2段重ねしてまた元に戻すという内容です。その動きはここからご覧になれます。使用シーケンサは三菱FX2Nー64MR。工業高校以上のシーケンサ実習にお使いいただければと思います。プログラムは三菱のFXGP-WINで作成。その一部です。




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ソーラー電池セット(コンデンサーの働き)

2011年04月23日 | 学習キット
フィッシャーのソーラー電池セットを使ってコンデンサーの働き学習キットを組み立ててみました。
 

太陽電池で発電しコンデンサーに充電し、充電した電気でモーターを回転させる装置で家庭でのソーラー発電と蓄電システムを理解してもらうのに良い教材になるのではないかと思います。
電池セットに含まれる部材の性能は
●太陽電池   3V240mA
●コンデンサー 2.3V10Fのゴールドキャップ(パナソニック製)

●ソーラーモーター 起動電力 0.2V20mA
●切替スイッチ モーターの正転・停止・逆転の切替

このキットで容量の大きなコンデンサーは充電池になることが分かります。



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センサーとアナログ入力

2011年04月22日 | 学習キット
<アナログセンサー>
フィッシャーには現在アナログセンサーとして
①NTC温度センサー 
②フォトトランジスター
③フォトレジスター(LDR CdS)    
④超音波センサー
⑤カラーセンサー
の5種類があります。


アナログセンサーの設定はアナログ入力のプロパティから行います。

Roboインターフェイスには電圧変化をアナログ表示するA1・A2が、抵抗変化をアナログ表示するAX・AYがそして距離表示を行うD1・D2がまた供給電圧の変化を表示するAVと7箇所のアナログ入力がついています。一方TXコントローラーではアナログ・デジタル両方に使えるユニバーサル入力が8箇所あります。

<データーロガー>
まず簡単なLDRを使っての明るさの変化を記録するプログラムです。LDRの値を1秒毎に20回収録して終了します。回数と値がその都度画面に表示されるようになっています。

Listに保管された取得データーはRoboproのFile /Store list csv memoryで名前をつけて保存し、その後そのファイルをExelで開くと読むことが出来ます。このようにアナログセンサーを使ってデーターを収集して記録できますのでデーターロガーを簡単に作ることが出来ます。
 

<データー収集探査ロボット>
次はアナログセンサー4種類を使った探査ロボットとパネルから動かすプログラム(サブプログラムの内容は省略)です。A1にカラーセンサーを、AXにLDRを、AYにNTC温度センサーを、そしてD1に超音波センサーを接続して使用しています。
  

そしてパネルには障害物までの距離、照度、温度、表面色の値が表示されていきます。後はWebカメラを搭載して映像データーを見ながら操作できれば本格的なリモコン操作の探査ロボットになるのですが。TXコントローラーにはカメラ接続口がありますので
近い将来対応部品が発売されるはずです。


同じ内容のプログラムですがTXコントローラーの場合は指数関数も使用できるのでNTCの値を摂氏温度に換算して表示してくれます。
 



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カラーセンサーとルービックキューブ

2011年04月19日 | ブロック
<はじめに>
FischertechnikのYoutubeの中で最もアクセス数の多いビデオに「ルービックキューブ」があります。ビデオはここからご覧になれます。
この解法プログラムは公開されているので自分なりに同じような装置を製作してルービックキューブを解こうとしましたが何分にもフォトレジスターLDRでは色の識別がうまくいかずデッドロックに乗り上げてしまいました。製作した装置は次のような物です。


そこで今回はLDRではなくカラーセンサーを使用して色の識別がはっきりと出来るかどうかを確認した上で再度このプロジェクトに挑戦したいと考えております。

<カラーセンサーの能力チェック>
前回のLDRでは白と黄色、濃い赤と濃い緑の区別が全く出来ませんでした。手持ちの2個のキューブも色の濃淡が微妙で識別しにくい感じがしますので色の違いがはっきりしているルービックキューブを探す必要があるかもしれません。


まずTXコントローラーにカラーセンサーを取りつけ手持ちのキューブの1個で試してみました。やはり今回も緑色と青色、黄色と赤色の識別が難しい。出力値を列挙すると
緑色:1955、1975、2000、2015
青色:1955、1965、1975、2005
黄色:258、277、307 
赤色:277、287、307
概ね値の差でならべれば 緑色・青色・赤色・黄色・橙色・白色の順ですがオーバーラップしている領域がありますので
やはり今回も識別が困難なようです。

今度はRoboインターフェイスに接続して値をとってみました。

白色:32,33,32,34
橙色:40,34,36,40
黄色:64,64,64,66
赤色:46,48,40,48
青色:281,280,272,288
緑色:289,296,300,296
やはり青色と緑色、橙色と赤色の識別が難しいようです。
完全に識別できないとルービックキューブを並べ替えることが出来ません。カラーセンサーに何かを取り付けて識別能力を高める必要がありますので何通りか試してみます。





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赤外線リモコン入力

2011年04月19日 | 学習キット
<はじめに>
フィッシャーのロボットは赤外線リモコンを使って動かすことができます。それはRoboインターフェイスに赤外線コントロールセット(品番PA-07)からの赤外線を受信する機能があるからです。写真は赤外線リモコンの発信機です。
 

これは大変便利な機能でリモコン用としてのみならずそれぞれのボタンをキーボードとしてすべて利用することも可能です。

赤外線リモコンには2つの発信機1)と2)が付いていますのでこの機能をプロパティでインターフェイスに割り当てます。
IR1を選択した場合は発信機1を使っての9通りの操作になり、IR2では発信機2を使っての9通りの操作になり、IR1+2ではすべてのボタン(11個)を使っての操作が可能になります。

<簡単なプログラム>
リモコンの1)を使ってロボットを前進・後退・右折・左折させるプログラムは次のようになります。

リモコン操作で簡単にロボットを動かすことができるわけです。




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モーターの回転制御(パルスカウンターとエンコーダーモーター)

2011年04月14日 | 学習キット
フィッシャーテクニックではロボットの発売当初(1990年代)はモーターの回転制御にスリット板とフォトインターラプタを組み合わせて行っておりました。その後90年代後半から4枚歯のパルス歯車とリミットスイッチを組み合わせたパルスカウンター方式になりました。
 

回転で発生するパルスをカウントして何回転で停止するかをプログラムすることでモーターの回転を制御してきました。そしてそれ専用のコマンドも作られています。

例えば簡単な溶接ロボットのプログラムは次のようになっています。


また比較ブロックを使って目標回転パルスになるまで回転させるプログラムはつぎのようになります。このプログラムは産業ロボットなどで多用しています。

そしてRoboインターフェイスでの制御はこの方式になります。当然ミニモーターでもパワーモーターでも利用できます。

そして今回TXコントローラーの発売に合わせてTXコントローラー専用のエンコーダーモーターが発売されモーターの回転制御方法も新しくなりました。接続方法はモーターの電源は従来どおりM1からM4を使用し、エンコーダーの信号はパルスカウンターのC1からC4で読み取られます。エンコーダー電源は9Vの+に差し込みます。
 

モーターに内蔵するエンコーダーのパルス数とTXコントローラーのパルスカウンターを使って位置決めを行うもので物理的に読み取る従来型に比して格段に精度が高くなりました。また2台のモーターを同調させることが出来ることによりロボットの走行などが正確に行えるようになりました。(この点が一番のメリットでしょう)
尚エンコーダーモーターの性能ですがモーター1回転が75パルスです。(減速ギア比が25:1で、エンコーダーは1回転に3ですので25×3=75)そしてRoboproに専用のコマンドが用意されました。


プロパティウインドウからモーターを1個使用か、2個同調使用か、距離も同調かとか回転方向・回転速度・パルス数を簡単に設定できます。実際の使用では「入力待ちブロック」や「分岐ブロック」とセットして使用します。それぞれのブロックのプロパティのM1EからM4Eのモーター番号を選択するとそのモーターが目標回転数に達するとその信号が送られます。

次はこのコマンドを使った四角形を走行するプログラムです。(直角に曲がるパルス数245は実際に行いながら修正)




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Robo Cup Junior ダンスロボット

2011年04月13日 | ロボット
ロボカップジュニア用に参考例として製作したのがこのダンスロボットです。

その特徴は前にも書いたように
●RF DATA LINKを使って2台の動きを同調させていること
●位置決めのためにセンサーを使用。腕の動きは磁気センサーでチェック、ロボットの向きは方位センサーで、2台の間隔は超音波センサーでチェック。
●ステップは前進・後退・右半回転・左半回転・右1回転・左1回転の6種でその中に手の動きを加えているだけですのでダンスステップとしての躍動感にかけていますのでこの点は大いに改善の余地ありです。ダンスロボットの動きはここからご覧いただけます。

今回はこのダンスロボットに使用したセンサーについてです。
●磁気ブロックと磁気センサー
フィッシャーテクニックには2種類の磁気ブロックがあります。

これらと磁気センサー(リードセンサー)との組合せで活用しますが磁気センサーは非接触の入力スイッチになりますので動きのあるものに取り付けられるので便利です。ダンスロボットでは手の先に磁気ブロックをとりつけ腕の振りをチェックするのに使っています。


●方位センサー これはフィッシャーの純正部品ではありません。ロボカップ用に開発されたオーストラリアのWiltronics社のRoboBall Compass Sensorです。1kΩの抵抗を取り付けることで簡単に9Vに対応出来るようになっています。ただ方向性という点ではある程度の許容範囲をもたないとロボットは停止してくれませんので厳密な方向性は求めにくいです。一応A1の値が北方向で390なのでプログラムとしては390以上になるよう設定しています。このプログラムを使ってサッカーロボを動かしました。左右においても指示方向に戻ります。ビデオはここからご覧ください。
 

●超音波センサー これはフィッシャーの純正部品でRoboインターフェイスにもアナログ入力としてD1、D2と2個まで取りつけが可能です。これは2線式でcm単位でチェックできます。ダンスロボットでは間隔が20cm以上30cm以内になるようにプログラムしました。
   
   
ロボットでは男性側のロボットに取りつけました。



●タッチセンサー 動きの限界にこのタッチセンサー(リミットスイッチ)を使用しています。これは最後の礼をするときに頭の下がる位置のリミットに使用しています。


センサーとしては以上の4種類ですが方向性を求めるのであれば床にラインを引いてその上をIRセンサーを使ってトレースさせた方がよいのではないかと考えております。近々トライしてみます。



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TXコントローラーのBluetooth 通信(ペアリングの方法)

2011年04月13日 | ブロック
TXコントローラーにBluetooth機能がついているのでUSBアダプターを購入して取り付けBluetooth通信ができるように設定してみました。インストール方法についてはフィッシャーのホームページに載っていましたのでその手順で行い無事完了しました。

購入したBluetooth USBアダプターはBuffaloのBSHSBD04BKです。購入価格は1090円でした。

①まずWindow環境がWindow XP Service Pack2 以上ということですので「マイコンピューター」の「システム情報」から確認してください。

②つぎにスティックをUSBポートに差し込むと自動的にドライバーがインストールされます。
その状態は「コントロールパネル」に「Bluetoothデバイス」として表示されます。


②デバイスマネジャーにもBluetooth Radiosとして表示されます。


③このアイコンをダブルクリックすると次の窓が開きます。


④「追加」をクリックすると次の画面が現れますので「セットアップを終了しデバイスの発見を可能にする」にクリックをいれます。


⑤パソコンがBluetoothデバイスを探して約20秒ほどでRobo TX-489 が表示されます。


⑥Robo TXを選択して「次に」をクリックすると次のような画面が現れます。「マニュアルに指定されたパスキーを使用」を選んでシーケンシャルナンバー「1234」を挿入します。


⑦「次に」をクリックするとつぎのような画面が自動的に表れます。


⑧そして最後に次の画面が表れます。この中に表示されている発信PortはBluetoothでRoboproをTXコントローラーに接続するときに必要になりますので番号は覚えておいてください。


以上フィッシャーのインストールマニュアルの手順でいわゆる「ペアリング」の手続きが完了しました。
コントロールパネルのBluetoothデバイスをダブルクリックすると次のように表示されました。


次にRoboproを開いて「COM/USB」でTXコントローラーとUSB/Bluetoothを選択するとBluetooth Portの選択がでますのでここで発信ポートを選択してOKをクリックします。
 

以上でRoboproからBluetooth機能の利用が出来るようになりました。実際に無線通信が出来るかどうか「TEST」からモーター・カラーセンサー・超音波センサーを動かしてみましたがなんら問題はありませんでした。
 

ただ現実的にはTXコントローラーは主としてロボカップジュニアのロボット用に開発されたインターフェイスですのでほとんどがプログラムをダウンロードして使用しますから無線通信を使う機会は少ないと思います。
こうしてやってみるとRoboインターフェイス用のRF Data Linkは単なる無線通信だけではなくインターフェイス間の通信も出来ますのでロボットに活用する場合でもまだまだ優位な点があります。



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パネル操作(画面の製作)

2011年04月12日 | ブロック
<はじめに>
立体駐車場でパネル画面からの操作を行いましたが今回はより詳しく表示板の使用方法とパネル作成方法です。

<産業ロボット操作に便利なパネル画面>
下のパネルはパソコン画面から3軸ロボットを動かすための操作パネルです。このような操作画面をどのようにつくるのかを中心に説明いたいます。


<パネル入力とパネル出力>
ソフトウエアRoboproにはパネルに出力状態を表示する「表示要素」として
●メーター表示板
●ランプ表示板
●テキスト表示板
があります。そしてこれらの表示要素は「パネル出力ブロック」のプロパティでどのパネルを使用するかを特定することでプログラムとリンクされます。

つぎに出力させるための「操作要素」として
●ボタン
●スライダー
があります。そしてこのボタンやスライダーも「パネル入力ブロック」のプロパティでプログラムとリンクさせます。


この2つの入出力を簡単なプログラムに配置しました。まず「ボタン」を押すと「スライダー」の位置によって速度を変えてモーター1が回転しランプ表示板の「ランプ」も点灯し2秒後に停止・消灯して「テキスト表示板」に「End of work」と表示されるプログラムです。

この中の「ボタン」や「スライダー」や「ランプ」や「テキスト表示板」をメインプログラムのパネルに移すとパネル画面が出来上がります。後はRoboproに付属しているドローソフトで色づけ描画が可能です。以上のように表示要素・操作要素を貼り付けるだけで簡単にパネルを作ることができます。従って立体駐車場のパネルも簡単でした。


つぎにアナログ値の場合はどのようにデーターを集計するか、そのデーターをどのように表示するかを簡単に説明します。プログラムは0.5秒毎にフォトレジスターの値を集計し40回集計すれば停止するというプログラムです。

フォトレジスターの値がメーターおよびテキスト表示板に表示されます。データー集計回数はテキストのNo表示板に表示されます。

最初の産業ロボット操作パネルも内容はお分かりいただけたと思います。
ロボットのフレームなどはRoboproについているDrawingからShapeをえらび〇、□などを使って作成します。グリップも簡単に描けると思います。後はボタン・スライダー・テキスト表示板・メーター表示板・ランプ表示板を配置しているだけです。またテキストもDrawingのTextから挿入できます。(残念ながら英文対応のみですが)



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無線通信(RF DataLink)

2011年04月12日 | ブロック
<はじめに>
立体駐車場はパネル画面を使っていますのでプログラムをダウンロードしてインターフェイスのみで実行することはできません。パソコンをつないだ状態でないとパネルからの操作ができないからです。USBケーブルで接続できない距離にある場合は無線通信で実行するしかありません。無線通信の方法としては最近はBluetoothが用いれていますが「TXコントローラ」は対応していますが「Roboインタフェイス」は対応していません。しかしRoboインターフェイスの場合「RF Data Link」という通信モジュールを取り付けることでPC間との無線通信が可能です。


<使用方法>
このデーターリンクには2通りの使用方法があります。そのひとつは単に無線通信として使用する場合で1台のパソコンに3台のインターフェイスが接続可能です。もうひとつはインターフェイス間での通信です。


今回の立体駐車場の場合は最初の方法で離れたパソコンのパネル画面からリフトを動かしました。特別のプログラム変更等もありません。データーリンクに入っている受発信器をパソコンとUSBケーブルで接続し、他方回路基盤をインターフェイスに取り付ければよいだけです。無線通信の距離は10mですが途中に障害物があるとやはり電波が遮断されます。事務所内で4mほど離してもなんら支障なく駆動しました。


そして設定状況はInterface Testの中のInfoで内容を確認できます。


<同調>
インターフェイス相互間での通信が可能ということでこれにより2台のロボットを同調させて動かすことが可能になります。たとえばロボカップジュニアのダンス部門に参加するダンスロボットを動かすときには大変便利な機能です。
この方法を使ったダンスロボットの動きはここからご覧いただけます。

それぞれのインターフェイスにそれぞれのプログラムをダウンロードして動きを同調させます。そのためにプログラムの中に送信・受信機能を内蔵させる専用コマンド「送信コマンド」と「受信コマンド」がRoboproには用意されています。

<送信・受信コマンドの使い方>

このプログラムではRCN2(ラジオコールナンバー、電話番号のように発信元を特定する番号)からの発信SGを受信するとRCN1からの発信SLがありこれを受信するとモーター回転へとプログラムが進行します。通信はほとんど同時に行われますのでモーターの動きが同調するわけです。

ダンスロボットの男性の動きは次のようになっていますがその中てサブプログラムSYCを入れて女性の動きと新しい動きが始まる所で同調させています。
 
同調させるサブプログラムSYCの中身は単純に次のようになっています。




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立体駐車場(立体倉庫)

2011年04月11日 | ブロック
会社の近くに立体駐車場がありそのシステムは契約されている方がコンテナに乗って階数と番号を押すと自動的に駐車エリアに動いていき、今度は車にを乗って出口に戻ってくるようになっているようです。実物は水平面はレール走行・垂直面はチェーン式になっています。前々からフィッシャーテクニックでこの立体駐車場が作れないかと考えておりましたが今回製作にかかることにしましたがうまくいくかどうか。
 

プログラムとしては階数と番号の2つをテンキーで入力するとその場所にリフトが動き車を出すとホームへ帰るという内容になります。この番号指定は自動倉庫でも同じシステムがとられていると思いますのでそちらの方にも使えそうです。(バーコードの読取装置と連動できれば良いのですが)

実際のマシンは安全上の対策がかなりなされていると思いますがひとまず度外視して簡単なプログラムと簡単なリフトを作ってみました。駆動は垂直・水平ともラック&ピニオン方式です。リミットにはタッチスイッチを使用しています。水平面はガイドレール上を走行します。
  


プログラムの実行はパソコン画面のパネル上で行き先ボタンを押すことで実行されます。Roboproではプログラム面とは別にパネル面にボタンを配置できます。


今回作成したソフトの概要は次のようになっています。最初のボタンクリックの値(階数)をvar1に、次のボタンクリックの値(場所)をvar3にいれ、その値とモーターが垂直・水平に動いていってタッチスイッチが接触する回数(var2,var4)とを比較して同じになれば停止するという簡単なものです。その後ある一定の時間をおいてホームへ帰ります。これではまだ不完全ですが後は建屋などを組み立てた後修正していきたいと思います。


動きはビデオにとって後日アップします。ここまでの製作所要時間8時間。
順次建屋も作っていきます。

4月9日 休みなので朝から「はり」や「平板ブロック」を使って建屋を作り駐車場らしく仕上げました。またリフトもすこし改善。駐車番号を1-1から3-6 までシールを作って貼り付けました。
  
 

パネル面に車を入れた後入口へ帰るためのHOMEボタンを取り付けました。このボタンを押すことでリフトは入口へ戻ります。


4月11日 新しくフィッシャーの「音と光」モジュールを取りつけリフト移動中は警報灯が点灯し、警報音を鳴らすようにしました。音は付属のサウンドファイルから選びましたがあまり似つかわしい音ではありません。(お耳ざわりですがご容赦を)
またホームポジションへの帰還や階数移動が正しく行われるように若干プログラムも修正しました。
 

動きの内容は変りませんが再度ビデオにとりましたのでここからご覧ください。立体駐車場らしくなりました。若干改善点がありますが概ね完成です。





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中学生対象のコンピューター制御学習キット Robo Starter

2011年04月11日 | 学習キット
You Tubeにアップロードしているフィッシャーテクニック関連のビデオの中で一番多くご覧いただいているのがロボット入門キットのビデオです。その内容はこちらからご覧いただけます。

ビデオは昔のCP01という商品ですが現在はインターフェイスも変りソフトウエアも新しいRoboproになっていて品番はCP24に変っています。インターフェイスからソフトウエア・9Vのアダプターまですべてが付属しているオールインワンのキットで税込価格は29400円です。


日常よく使われている簡単な装置を全部で8種類作り、それぞれをコンピューターで制御して動かします。中学生の技術家庭科の制御学習にはうってつけの教材かと思います。プログラムもソフトウエアRoboproで簡単に作ることが出来ます。


上の2つの装置(スライドドアと溶接機)のプログラムは次の通りです。図からこのプログラムの内容はお分かりいただけると思います。フローチャート順にブロックを並べていくことでプログラムを作成することが出来ますのでなんら予備知識を必要としません。入力はリミットスイッチとフォトセンサー、出力はモーターとライトです。

溶接機ではパルス数で移動距離を計算しています。


付属のインターフェイスはモーター出力4、デジタル入力8、アナログ入力1ですが中学生の制御の学習には充分かと思います。
実際イギリスやドイツではそれぞれの装置を別個に仕立てて中学の学校教材として利用されています。

組み立てられた溶接機・スライドドア・駐車場遮断機・温度調整機(エアコン)です。それほど複雑ではないので組立時間は1台あたり30分から1時間。一番時間のかかっているのは接続導線作りかも。
 
 

さてこのキットで学ぶことができる内容は
1センサーとは何か
2制御とは何か
3フォトトランジスターとタッチセンサー
4非接触入力とは
5タイマー設定など時間管理はどのようにするか
6自動開閉ドアなど自動制御装置と事故防止対策(安全対策)はどのようになっているか
7暗証番号とセキュリティシステム
8アナログ入力とは
9フィードバック制御とは
10プログラムの中での演算子の使い方
11パルスカウンター・エンコーダーとモーターの回転制御
12溶接ロボットなど工場で使用されている産業ロボットについて
といったことを学ぶことができます。

学校でお使いいただくにはマニュアルだけでは内容が不十分ですので先生用の指導マニュアルを編集したいと考えております。









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Roboproの演算子と関数

2011年04月02日 | 学習キット
Fischertechnikの従来のソフトウエアLLWinはブロック型のプログラミング言語で使いやすく、シーケンシャルな流れを記述するのには大変便利でしたが数式に弱いと言われていました。しかし今回のRoboproでは三角関数・指数関数・対数関数などが使用できるようになりましたし演算子も算術演算子・関係演算子・ビット演算子・シフト演算子などがすべて使用できます。当然その前提として32ビット浮動小数点の実数変数(float型)が使用できます。これで通常のプログラム言語と変らなくなりました。
  


実際に指数関数を使っている例としてNTCサーミスターの抵抗値を温度に変換するサブプログラムがRobo Explorerなどで利用されています。


これはT=1.3932×InR×InR-43.942×InR+271.87を表示しています。残念ながらなぜこの式でサーミスターの抵抗値を摂氏温度に変換できるのか式の根拠の説明がありません。目下照会中。



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3Dソフト fischertechnik designer

2011年04月01日 | 学習キット
フィッシャーテクニックには3Dソフト「Fischertechnik Designer」があります。このソフトを使うことで画面上に3Dモデルを製作し動かすことができます。パーツライブラリーにはすべてのブロック(約1200種類)がカテゴリー別に配置されていてこれらを3Dウインドウにドラッグ&ドロップすることで選択し後は配置や回転角度を設定し、リンクのさせ方を選べば簡単につながっていきます。モデルの作り方はマニュアルに「これはchild's play」と書いているように全く簡単に操作して行うことができます。手順を簡単に紹介すると
①必要なブロックを配置

②次のブロックを配置するとリンクの仕方が表示されます。

③表示位置を変えてから次のブロックをドラックすると接続箇所が矢印で表示されますのでその場所にブロックをドロップします。

④接続されました。

このようにブロックをつないでいきますので本当のブロックをつないでいくのと変りません。
ドイツとアメリカではこのソフトが中学生の技術教育に使われているようです。PLTWでは先日も書きましたようにAutodesk Inventerを使っているようです。わが国では中学の技術家庭のカタログにはまだ3Dソフトは掲載されていませんでした。

 

ソフトウエアの概要はこちらからご覧いただけます。デモ版もダウンロードできますので興味のある方は試してみてください。



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