抜け毛の本数では良い悪いの判断が出来ないのは、薄毛になる前に抜け毛が減っていることが多いからも言うことができます。
まぁ、多くの人は「毛が抜けるから薄毛になるとかハゲになる」と思っているでしょうから、薄毛になる前に抜け毛が減っているのは良いことだと思い、異常な状態だとは思わないのが普通でしょうね。
カラーをする時でも、抜け毛が増えないかどうかを気にされる女性が多いことからも、そう言えると思います。
薄毛になるとはどう言う事か
薄毛になるとはどう言う症状が毛に出てきているのか?かが分かれば、薄毛になる前には抜け毛が減っているのが理解できると思います。
薄毛になる時には、毛を作り育てる組織への血行・血流が落ちてきています。毛を含めて人の細胞は血液で栄養を得て細胞分裂を行っていますから当然と言えば当然です。
- 何らかの理由で頭皮が弱って毛根への血行・血流が低下してくる(頭皮を清潔にし過ぎ・定期的なカラ―・トリートメント・ストレス等々による)
- 細胞分裂が穏やかになってくるから、中身の詰まっていない粗造化された毛質になってくる(傷みやすい髪質になる、腰のない髪質になる、少し成長期が短くなった毛が現れるが見た目には分からないが刺さっているだけの毛が少し増えてくる):ここで抜け毛が減り始める
- 細くしか育たない髪の毛が増えてくる(腰がなくヘナっとしてしてしまう、少し隙間が見えるようになる、さらに成長期が短くなった毛が増えてきて刺さっているだけの毛も増えてくる):年間を通して抜け毛が減った状態が続く。おかしいな?と感じながらも抜け毛が少ないから安心して何もしない人が多いが、中にはシャンプーを変えたりする人もいる。
- 先細りの毛が抜け毛に見えるようになる(生え替わってくる毛は成長期が短くなったものばかりになってくる):明らかに髪の毛がおかしいと感じるので、多くの人はシャンプーを変えたり、育毛剤を使ったりし始める。上記の「3」かこの「4」の段階で刺さっているだけの毛と自然脱毛での抜け毛が合わさるので急激に抜け毛が増え始める。
- 抜け毛の増加が一段落した後に残った毛は、細い毛や成長期が短くなった毛ばかりになるので、細い毛ばかりなので隙間が空き・頭皮の表面に出ている毛の本数が減るので薄毛になるのです。
薄毛になる前には抜け毛が減っている
こうして、薄毛になる前には抜け毛が減っていることが多く、成長しない毛しか作れなくなっていたことの方が問題なのです。
抜け毛を減らすとは、成長しない毛を増やすことに繋がるので、抜け毛の増減で育毛の効果を見ていると間違えるのです。
フィナステリドで抜け毛が減る?
フィナステリドを飲むと抜け毛が減るのは事実でしょう。理由は簡単です。「角化細胞の成長を抑制する方にスイッチの入った」ジヒドロテストステロン(DHT)が「増えている」からです。
フィナステリドを飲むと、「ジヒドロテストステロン(DHT)が生成されなくなり、角化細胞の成長を抑制する因子がなくなり、成長する毛ばかりになるので抜け毛が減る」と言う事なんでしょうけど、抜け毛が減り続けることで毛が抜けて生え替わることはないのでしょうか?
その人の毛の成長期まで伸びて(この時次の毛が毛穴内部に生まれている)、次の毛に押し出されるようにして抜けて、次の毛が伸びて毛が維持されています。普通に毛を維持できている人は、毛の生まれ替わりが繋がっているのです。
こう言った、その人にとって毛を維持できる正常な生え替わりができるようになっているのでしょうか?
こんな生え替わりがなされずに、抜け毛だけが減り次の毛が毛穴内部に生まれていないなら(抜け毛がないのは次の毛が生まれていないってこと)、薬が効かなくなったら毛が無くなるしかありません。
実際、相談室にお越しになっている人やご相談のメール等を下さる方は、フィナステリドを止めると一気に毛が無くなる方になります。フィナステリドを飲んでいる時に、全く生え替わってきていないのです。これが薬の怖さの一つです。
血行・血流の良し悪しがカギ
ジヒドロテストステロン(DHT)が「増えて」「角化細胞の成長を抑制する方に働く」のは、血行・血流が弱くなっていることで「増えて」「遺伝子のスイッチが入る」からではないか?と思っています。
問題はジヒドロテストステロン(DHT)が「増えること」と「角化細胞の成長を抑制する方に働くこと」の2つで、この2つがどうして現れるのかを今まで聞いたことがありません(年齢を重ねれば増えるのは知っています)。
全て後付けで「薄毛の男性の頭皮を調べたらそうだった」いうものです。
髪の毛がフサフサの男性の頭皮を調べて、どんな違いがあるのか?を教えて欲しいですね。
最初からジヒドロテストステロンが増えて遺伝子のスイッチが入っている人は、男性ホルモンの分泌が増えるに従って毛の成長が抑制されていくので20才代前後で髪の毛が無くなります。これは防ぐのは困難だと思います。
いずれにしても、健康的な食習慣と体を動かす習慣を取り入れて、頭皮の血行血流が悪くならないヘアケアの習慣がとても大事ですね。こう言った方法を弊社では助言・指導しています。