日々是口実~引っ越し版~

Yahoo!ブログから引越してきました。更新の予定は。。。

大相撲史跡巡り~其の弐~

2010-11-25 21:40:51 | 大相撲
道の駅で昼食を済ませ、今回のご案内役のY先生と合流しました。


Y先生は地元・雄勝の隅から隅まで詳しいお方。


今夏、AKTで放送された「秋田人物伝~照国~」に解説として出演されていた方です。



横綱・照国は過去ログでも紹介しているので、ご参照ください。


まず最初の訪問は、湯沢市桑ヶ崎にある白龍山の生家へ。


前頭12・白龍山慶裕(はくりゅうやま よしひろ)は、本名金子寅夫、大正15年3月10日生まれ。


同郷の照国に弟子入り、幕内10場所を務め、昭和35年1月場所後に廃業。


その後、愛知県で料理店を経営していたそうです。



生家に着くと、甥の金子夫妻がお出迎えしてくださり、一行はお宅へお邪魔しました。


我々が到着する数分前に見つけたという写真を持って来てくれました。



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拝見すると、断髪式の写真。蔵前国技館で横綱・若乃花が鋏を入れています。


写真の時計を見ると15時20分。そして、この客の入り。推測すると誰かと一緒に断髪式をしたのかなぁ?


この年の5月場所中に栃錦が引退して10月に断髪式をしているので、もしかして???



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師匠・伊勢ヶ浜(照国)の止め鋏の写真もありました。


白龍山の母親のアルバムもあり拝見していると、



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「権現山」こと東鳥海山をバックに若い衆の頃?の白龍山。



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料理店開店祝いに来た開隆山と清国などの貴重な写真を拝見しました。


また、金子さんの話によると、叔父の白龍山は気が優しく関取になる前に何度か実家に戻って来て、母親に横堀駅まで連れ戻された話や、高校生の頃、部屋に遊びに行った時の話。


関取になってからも度々帰郷し、暇があれば山に山菜を採りに行っていた事など等のお話をしてくれました。


そんな楽しい時間もあっという間に過ぎ、家の前で記念写真を写していただき、お宅を失礼しました。


金子さん、どうもありがとうございました。


次に向かう途中、金子さんが休耕田を利用して白鳥に解放?している田んぼを拝見。



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白鳥がたくさんでビックリしました!後に見えるのが、東鳥海山だそうです。


きれいな山で、白龍山が愛したのもわかります。


つづく・・・。



大相撲史跡巡り~其の壱~

2010-11-24 22:40:47 | 大相撲
昨日は大相撲愛好家の皆さんと、大相撲の史跡巡りに行ってきました。


行き先は湯沢市雄勝。


朝9時に秋田南インターで待ち合わせのはずが、私の痛恨の寝坊で9時半過ぎに合流、すいませんでした(汗)。


しかし、ここは得意の高速道路。


終点の雄勝こまちインターまで1時間で到着、少しは挽回出来たかな?


で、最初に向かったのが秋ノ宮にある「秋ノ宮博物館」。



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秋ノ宮博物館はいろいろな古いものをコレクションしている個人の博物館。


ここに相撲に関する一角があり、昔の巡業の番付やポスター、看板と見応えのあるコレクションがあります。


私が数年前に初めて訪れた時に感動したのが、



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大関・能代潟の馬の絵です。


能代潟が相撲に入門する時、故郷藤里で飼っていた馬を懐かしんでよく書いたと聞いた事があったのですが、その探していた絵をここで初めて見ました。


と拝見している所へ、ご主人が登場。


倉庫にもいっぱいあるから、ご案内しますとの事(特別に)。


行ってみると、お宝の数々。


いままで写真でしか見た事が無いような、昔の力士の絵はがきや写真、番付等々。


様々な資料に時を忘れ見入ってしまっていましたが、早いもので次に向かう時間になってしまいました。


本館のおばさんへお礼をして一路、道の駅おがちへ向かいました。


つづく・・・。



土俵入りの所作

2010-11-21 21:55:42 | 大相撲

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秋アキさんから十枚目(十両の正式名称)と幕内土俵入りの所作の意味をご質問頂きました。


ちょっと説明が長くなってしまうので、今日のネタということでお願いします(笑)



十枚目と幕内の土俵入りでは、柏手を1つ打ち、右手を上げ、両手で化粧回しを持ち上げ、両手を上げる所作を行います。


十枚目土俵入りは幕下の取組を5番残した所で行われます、これは十枚目の力士が化粧回しから取り回しに「着替える」時間が必要なためです。


幕内土俵入りは中入りの時間があり「着替える」余裕があるので取組の直前に行われます。


さて、ご質問の土俵入りの所作ですが、一人一人アナウンスされ土俵に上がり大関が上がった後、土俵を向いて行う両土俵入り。


まず、最初に柏手を打つのは「塵浄水(ちりちょうず)」を略したもの。


塵浄水は取組の際、土俵に上がって蹲踞し、もみ手をして柏手一回両腕を左右に開いて手のひらを返す動作です。


つぎに右手を上げる動作は、三段構えの「上段の構え」を表したもの。


三段構えとは相撲の基本の形のことで、本然の体の「上段の構え」、攻撃の体の「中段の構え」、防御の体の「下段の構え」があります。



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上の写真が北の湖と千代の富士の「三段構え」。昭和60年、両国国技館落成式で演じられました。これは下段の構えかな?


そして、両手で化粧回しを持ち上げるのは「四股踏み」を表し、最後に両手を上げるのは四股の終了を表したものです。



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このような所作は、千秋楽に行われる「三役揃い踏み」の形が簡略化されたのではないでしょうか。


明治の中頃までは「三役揃い踏み」のような形で幕内土俵入りをされていたとありますので、幕内力士が多くなったり、化粧回しを「見せる」といった考えでこうなったのでは?と思います。