音楽会の代休日。月曜日とあって、山道で人と会うのはほとんど機会が無く、すれ違うのもゴール周辺でやっと。朝早い出発はすがすがしいけれど、一人歩いていると心細い。たかだか整備されたハイキングコースだけれど、トンネルの中は真っ暗。
JR名塩駅のパーキングに車を止めて、そこから東に10分ほど歩く。駅周辺は迷路のように立体交差になっているので少々まごついたが、手元のGPS付の地図を頼りに歩いて行く。ここは名塩和紙で有名なところで宝塚から有馬へ向かう古い街道から少し離れたところ。古い民家も並び、田舎の風情を味わえる。
途中に道しるべがあり、今日のルートが示されていたのでほっと一安心。
すると、河川敷が目の前にあらわれ、ハイキングコースの入り口にたどり着いた。ただの田舎道かと思いきや、北に向かってまっすぐに伸びる平坦な道が見える。これが線路の跡かと、妙に感心する。
行く先々で秋を見つけてはシャッターを押す。写真はうまくないけれど、シャッターを押すのは楽しい。100枚に1枚くらいは、作品らしいものもとれるからまあいいか。
しかし、ゴールまで大小合わせて4つ程のトンネルに尻込みする。トンネルを除いても本当に真っ暗で何も見えない。頭につけるヘッドライトと、首からぶら下げるLEDライトを頼りにはするが、それはそれは頼りない。向こうから獣がやってきたらどうしようかと思いながら進む。自分の足音しか聞こえない真っ暗な中で進む。試しに立ち止まると風の音だけが聞こえて、ますます怖くなってくる。やっと出口から漏れる光が見えると、ほっとして走り出しそうになるけれど、足下は石がごろごろと転がっていてぬれた枕木は足を滑らせるために、やっぱりゆっくりと歩みを進める。
いくつかのトンネルを抜けると、景色がぱあっと開け、紅葉が目にしみる広場にたどり着いた。そこでようやく初めて人間に出会う。どうやら私のゴールから来た方で土地の様子もあまりご存じない方らしい。私の歩いてきた方向を指さして、向こうへ行くとどこの駅に行きますか?と、尋ねられたので、「名塩、生瀬駅までいけますが、そこまで2時間ほどかかります。」と答えると、やはり引き返しますと。
私はそこでお弁当を食べる。外で食べるお弁当はおいしいぞ。残り物満載のお弁当だったけど…。
そこから程なくハイキングコースの終点。
7時に名塩駅を歩き出して、10時過ぎの高槻行きの電車にたった一駅のって、車まで戻りました。晴れていたら最高だったのになぁ。残念だか仕方ない。
今度は桜の季節に是非行ってみよう。
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