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安氏いわく、心霊科学というと、何かインチキみたいに評価する人もいるが、そのような人は真の人間を知らない、真実の人生を悟らない人というよりほかない。心霊科学の研究が私たちの生活と直接つながる道を発見したのが、私が創始した体質改善の理論であり、<アウム振動水>普及運動である。この本も、多くの心霊科学研究者の努力と、私の努力が合わさった結果であると。
この本『心霊問答』(昭和55年11月9日初版発行)では、「人間とは何か?」など、百の質問についての安氏の返答を掲載しているのですが、その中の幾つかの心霊問答を紹介しようと思います。
・死んだ人間が再生するというのは本当なのか?
人間が死んだのち、一定の期間が過ぎれば、また新しい肉体の主人公として再生するというのは、あまりにも確かな事実である。
初めて訪ねて行った所なのに、以前からよく知っている気持ちを覚えるとか、初めて会った人がなぜかどこかでたびたび見たような感じを受けるのは。私たちがよく経験することである。
前世での肉体的な特徴、例をとればフクラハギに赤い斑点があったとかいうのを証拠にもって再生する場合も、案外に多いのである。
交通事故で死んだ息子が、その夢の中に現れて「お母さんの息子として生まれますよ」と言ったあと、子供をはらみ息子を産んだところ、その姿形が死んだ子供とウリふたつだったという話を、筆者のイトコから直接聞いたことがある。
男同士が同性愛にふける場合をみれば、必ずいっぽうは女の役割をするようになるわけであるが、これは前世では女であったという証拠ではないかと思う。女同士の同性愛の場合も同じだと思えば間違いない。
人間の霊が新しい肉体をまとって再生するのは、それなりにすべて理由があるのである。まず第一は、人はだれでも悟って死ぬわけではないから、この世に対する未練が残っているわけである。また家族とか親しかった人々の死んだ人に対する愛着心も、再生の原因になるのである。
本人自身のこの世に対する未練と親しかった人々への愛着心が、人間の魂を再びこの世に呼び戻す二つの大きな力ではないかと思うのである。
それで再生しないのを修道する究極的な目的としている仏教では、厳格な修練をとおして五欲と108の煩悩を切り捨ててこの世に再生する動機をなくそうとしたのではないかと思われる。
多くの再生をとおしてこの宇宙の真理を完全に悟った霊魂とか、この世で大きな仕事をして、再生する必要がなくなった霊魂たちは、個人の保護霊あるいは土地神、国の守護神になり、再び人間として再生することはないのである。
・続きは次回に・・・・。