我が家の愛犬 小梅 夜の散歩
診察室に入るや否や「 先生、最近凄く体調が悪いの。知人は病気になるし、私の吞んでいる薬は良くないと近所の人が言うんです。心配で今日、予約外で受診しました。」毎日元気にスポーツジムに通い、卓球に励んでいるMさん。「 近所の人は医者か医療関係者ですか? 」「 いいえ、全くの素人です。」「・・・?」全く、あきれ返ってしまいます。なんの知識もなく、どこからか根拠のない情報を仕入れ、よくも他人に平気で薬の批判などできたものである。また、そんなデマに惑わされて不安になる人もおかしなものである。つい先日、日本睡眠学会と日本神経精神薬理学会がNHKの『 ガッテン!』という医療情報番組に抗議し、厚生労働省からもNHKは指導を受けた事例がある。番組内で、「 睡眠剤を服用して睡眠障害を改善すると糖尿病が良くなる!」と適当な科学研究論文を誤用あるいは捏造して説明したらしい。現場では大混乱。こんなことをNHKでも平気で行う時代。視聴者もなんの疑いもなく平気で信用する。なんとバカな人間が増えてしまったことか。先日、面白い文庫本を購入した。『 バカが多いのには理由がある 』という本である。巻頭に、テレビ局のエリートディレクター曰く「 昼間っからテレビを見ている視聴者って、暇な主婦とか、やることのない老人とか、失業者とか、仕事をしていないまっとうじゃない人達です。彼らをひとことでいうとバカです。彼らを喜ばせるためにくだらない番組を毎日作っているんです。1000万人単位の視聴者を相手にするテレビ(マスコミ)の役割はバカに娯楽を提供することです。(要約)」といわゆる視聴率を上げるためには間違いであっても手段を選ばずといったところである。韓国や中国が反日を謳うとその国民が喜ぶのと同じようなものである。お互いが目覚めないとこの現象はどんどん酷いものになってしまうだろう。振り込め詐欺が老人を相手にどんどん手法を凝らしてエスカレートするのと同じで、マスコミは老人など病気で不安になっている人達に拍車をかけて不安がらせ、適当なことを言って視聴率を上げている。いざ、間違いを指摘されると「 訂正とお詫び 」などと簡単に謝罪して終わり。罰せられない分、振り込め詐欺よりたちが悪い。だからといって、お年寄りに信じるなと言ったところで難しい話である。要は、「 マスコミよ、もういい加減にしろ! 」と言いたい気分である。