診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

新型コロナ 第4波

2021年03月31日 | 新型コロナウィルス

ここ数日、桜の満開と共にコロナ感染者数も急激に増加しだしている。2 3 日のブログにも記したが、予想範囲内のことで驚くことでもない。14 週間先には 1000 2000 人あるいはそれ以上の感染者数になることも予想できる。気候も良くなり、気分爽快といった外の景色を見れば、皆思いっ切り食べて、遊んで騒ぎたい気分になるのは当然である。特に若者がこんな季節に大人しくしていろと言われても気の毒である。この数字、若者が遂に痺れを切らしてしまった結果だと思われる。感染者の内訳を見ると、これまで以上に 20 歳台の感染者数が多い。半面、60 歳以上の高齢者数は少しは増加しているが、以前と大きく変わっていない。若者は無症状あるいは軽症で治癒してしまうことが殆どであるわけであるから、彼らがこの心地よい季節を楽しむことを非難するわけにはいかない。感染しても重症化しないので、医療逼迫の原因にはならない。若者同士で感染を拡げ合っているのである。簡単な話、運悪ければ風邪ぐらいは引くかもしれないけど楽しもうよ!といったところである。しかし、40 歳台以上の人間はそうはいかない。若者と同じような感覚で食べたり遊んだりしていれば、無症状者から感染し、最悪 重症化し死に至ってしまうことも十分あり得るということを理解していなければいけない。マスクをしていない若者に近づくな! 若者が立ち入る飲食店には入るな!いくら店舗がしっかり対策をしていても飛沫感染、接触感染の危険度が高い。別に若者を差別しているわけではなく、若者は若者で高齢者を気にし過ぎず楽しめば良く、中・高齢者は立場をわきまえて、今は若者のように欲求を晴らすようなことをしてはいけないということである。マスク会食? くだらん事を言ってる場合ではないですね。高齢者は若者が立ち寄り難い個室のある高級レストランなら安全ではないでしょうか。回転ずし?ラーメン屋?・・・ 中・高齢者はワクチンを打つまで我慢ですね。危ない! そういえば、ワクチン接種は大阪では、3 1 日からコロナ感染患者を扱っている病院関係者から始まっていますが、我々開業医レベルには未だ接種の連絡すら届いていない。医療関係者のワクチン接種は大阪府が担当しているが、高齢者をはじめ一般の方のワクチン接種は各市町村が担当しているので地域によっては順番が逆転するところも出てくるようである。当院では日頃通院されておられる患者の皆さんに接種を予定しているが、案外私より患者さんの方が先に接種することになるかもしれません。もう少しの我慢ですね。

 今日の小梅


ヨーグルト(乳製品)は危険!

2021年03月16日 | 医療、健康

今日の診察で4人もの患者さんが同じような誤った考えで健康を害しておられました。4人は高脂血症(悪玉コレステロールが異常高値を示す疾患)で内服治療を受けておられ、前回(3ヶ月ほど前)の血液検査では共に良好な結果を得ておられた共通点がありました。今日の診察でこの4人の患者さんは共に悪玉コレステロール(LDL-C)が内服しているにも関わらず再び異常高値を示していました。皆さん共に、確実に服薬しているとのことでしたので、ヨーグルトや牛乳などの乳製品の取り過ぎがないかと確認したところ、4人ともに過剰摂取をしていることを打明けてくれました。『 ヨーグルトは健康にいい !』 と聞いていたので毎日ヨーグルトを沢山食べ、牛乳も飲んでいるという共通点がありました。『 健康にいい?』って、何。健康って何?と質問しても誰も答えることができませんでした。おまけに年を取ると骨が弱くなるので牛乳はいいと思っていたと恐ろしいことを言う患者さんもおられました。発育盛りの子供が牛乳を飲むのと違って、過剰に乳製品を摂ったり、カルシウムのサプリなどを服用すると大人の場合は血中のカルシウム濃度が上昇して、動脈硬化が促進され脳梗塞や心筋梗塞の大きなリスクになってしまいます。健康にいいどころか、健康に非常に悪いことをしているのです。ヨーグルトの良いところは精々、便秘にいいところぐらいでしょう。便秘対策に沢山のヨーグルトを摂って、心筋梗塞や脳梗塞になってしまっては元も子もありません。気をつけましょう。

過去のブログを紹介します。

ヨーグルトの罪 (2015年10月30日)

カルシウム摂取は骨折予防に効果なし! (2015年11月06日) 


椎間板ヘルニアと網膜剥離

2021年03月02日 | ブログ

今年の 11 月で還暦を迎える私の体も、どんどん悲鳴をあげだしている。 25 年ほど前に右側の腰部椎間板ヘルニアになり、年に 12 度のギックリ腰を繰り返している。 10 年ほど前からは肩~背~腰の凝りが酷くなり、慢性の頚部痛、肩痛、腰痛に悩まされている。月に 34 度の鍼灸院に 10 ヶ月ほど通院したが効果なし。体が楽だと感じる日などこの10年間一度もなく、この先もそんな日が来ることはないと思うと悔しくて仕方がない。そんな中、先月( 2月)に左腰部が我慢できないほど痛み、左足先まで痺れるようになった。何度も姿勢を変えて我慢しつつの診察業務であったが、夕方の診察が終わるや否や、知り合いの整形外科クリニックに駆けつけ、診察を受けた。左腰部椎間板ヘルニアの診断で、腰部にブロック注射を受け、麻薬系の鎮痛剤の処方を受けた。お陰で痛み、痺れは半減したが、鎮痛剤の副作用で便秘、しゃっくりに苦しんだ。結局、右に加えて左の椎間板ヘルニアを併発することになってしまった。日に日に症状は軽快し、ホッとしたのもつかの間、10 日ほど前に少年期よりある右眼の飛蚊症が突然悪化し、今まで経験のない目の前を小バエが素早く飛ぶような影や、毛糸が垂れ下がって右から正面を行ったり来たりする影を感じ、視界の不快感を覚えた。 3 日ほど様子をみるも改善ないため、診察が終わってから眼科を受診。 50 60 歳の近視男性に多いとされる網膜裂孔による網膜剥離と診断された。もう少し、酷ければ、緊急手術であるとのことであったが、受診が早く、剥離の程度も軽いとのことで、レーザーによる光凝固治療で対処することができた。相変わらず、垂れ下がった毛糸の影は消えないが、剥離の拡大はレーザーで抑えることができホットしている。この影も改善なければ、種類の異なるレーザーで細かく砕くことができるようなので、少し様子を見て検討することとした。どれも加齢によって起こる疾患で、仕方ないことと理解しているが、連日長時間椅子に座って捻じれた姿勢で診察を行ったり、電子カルテを見つめながらキーボードを打ちまくる仕事の見返りなのかもしれない。 2 年前の 5 月、夏ズボンが窮屈で穿けないのでまた一回り大きなズボンを購入しないといけないと感じた時、このままではエンドレスになってしまうと恐れ、健康を意識しダイエットを始めた。朝は、トースト 1 枚とコーヒーと少しの野菜。昼は、ビスケットやクッキー 1 個とコーヒー。夜は、小さな茶碗に 6 割ほどのごはんに魚、肉を中心とした食事。おかずを大量に食べるのでご飯が少なくても空腹感はない。間食やデザートは控えた。要するに、昼ごはんの代わりに 3 時のおやつを昼に食べているようなものである。 2 ヶ月ほどすると体重が少しずつ減ってきだした。 70 kg弱あった多重が、67 kgほどになった。食事にも慣れ、引き続き、このままの内容で食事を続けると、体重はさらに減って 65 kg64 kg63 kgへとドンドン減っていった。目標は 65 kgであったので 63 kgは行き過ぎであるが、今は、朝の体重によって、昼を少し緩めた食事をするようにしている。今でダイエットを始めて 1 10 ヶ月になるが、今日は 63.4 kgだった。シシャモのようなお腹もシュンとし、ここ数年購入したズボンが緩々、ベルトの穴も合わなくなった。採血検査に異常なく、胃内視鏡検査も異常なかった。どうですか、昼ごはん減量ダイエット。皆さんにお勧めします。