「ねーちゃん~まって~~」
弟の声が聞こえる
「はやく”はやく」
息を切らし、額に汗を浮かべ、丘を登っている。
弟は姉を見失しなうと「まって~~」と声を出す。
姉を見失まいと必死に追いかける。
「ついたよ~~」
姉が声をかけ、最後の崖を弟の手と取り、引っ張り挙げた
「ついたよ!後ろを見てごらん」
弟は振り向いた
「わ~~~すごい~~~!海だ~~~」
周防灘が広がっている。
姉は両親に連れられて一度来たことがある。
お弁当を持って、母の膝で眠ったことがあった。
弟に一度見せてあげたかった。
弟は海に見とれていた。
風が優しく足元の野花を揺らしていた。
弟は振り向くと姉が居ない。
「ね~ちゃん~~」
「ここよ~」
姉は野花を摘んで、花輪を作っていた。
「王冠よ!」
花輪を冠にし頭に乗せて、
「私は女王様よ」と言いながら踊っていた
おや”あの娘は幼い時の私自身だ。難斗米もいる。
それにしても、私の幼い顔は、亡くなった娘にそっくりだ!
娘を思い出し、また、涙があふれ、止まらなくなった。
涙で、夢の映像が途切れ、
深い闇に落ちた
弟の声が聞こえる
「はやく”はやく」
息を切らし、額に汗を浮かべ、丘を登っている。
弟は姉を見失しなうと「まって~~」と声を出す。
姉を見失まいと必死に追いかける。
「ついたよ~~」
姉が声をかけ、最後の崖を弟の手と取り、引っ張り挙げた
「ついたよ!後ろを見てごらん」
弟は振り向いた
「わ~~~すごい~~~!海だ~~~」
周防灘が広がっている。
姉は両親に連れられて一度来たことがある。
お弁当を持って、母の膝で眠ったことがあった。
弟に一度見せてあげたかった。
弟は海に見とれていた。
風が優しく足元の野花を揺らしていた。
弟は振り向くと姉が居ない。
「ね~ちゃん~~」
「ここよ~」
姉は野花を摘んで、花輪を作っていた。
「王冠よ!」
花輪を冠にし頭に乗せて、
「私は女王様よ」と言いながら踊っていた
おや”あの娘は幼い時の私自身だ。難斗米もいる。
それにしても、私の幼い顔は、亡くなった娘にそっくりだ!
娘を思い出し、また、涙があふれ、止まらなくなった。
涙で、夢の映像が途切れ、
深い闇に落ちた