忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

民主党とショッカーの違いについて

2010年01月17日 | 過去記事
ジェームス・スロウィッキーというアメリカのコラムニストが書いた「みんなの意見は案外正しい」という本に「集団の知力」を計る実験が紹介されている。ジャックトレイナー教授の「ビンの中のジェリービーンズ」というのがそれだが、やり方は実に簡単だ。

その名の通り「ビン」の中に「ジェリービーンズ」を入れる。「ジェリービーンズ」というのは、日本の「金平糖」のようなもんだ。「ソラマメ」の形をしたキャンディーで、外人の子供のおやつである。「金平糖のような上品な甘さ」ではないから、あまり美味いものではないが、ま、ともかく、要するに「そのビンの中のジェリービーンズ」の数を予測する実験のことである。

これを56人のクラスでやる。最初に答えを書いておくと、ビンの中には「850個」のジェリービーンズが入っている。それを相談したりせず、56人は各々で「見たまま」の数を予測する。それぞれが出した答えの平均は「871個」だった。また、その中の1名だけが「850個」のビンゴ賞だったという。そして、これを繰り返せばどうなるかというと、ジャックトレイナー教授によれば「限りなく正解に近くなる」そうだ。また、ピッタンコ賞も増えていく傾向にあるという。すなわち、多くの人が「そう思う」ことは正しかったりする。





「小沢氏続投」は政府・民主党にとってプラス? マイナス?






しかし、だ。

例えば、先ほどのジャックトレイナー教授の実験にいくつか条件を付けてみよう。

「いちばんかけ離れた数字をあげた人には罰金」や「実数よりも多くあげた人も罰金」などという条件をつける。そしてルールを少し変えよう。「相談してよし」とする。

すると、この56人はどうなるか。おそらく、正解の確率を考慮して人選などが始まる。そして情報が乱れ飛ぶ。誰が最も「ビンの中」を知っているのか、が問われ名乗りを上げるものや推薦されるものが出始める。その者らによってビンの材質やその日の気温なども語られることになるかもしれない。また「ジェリービーンズ」についても日本の金平糖との関係から、話の方向はレーション(戦闘糧食)にまで飛び、水飴やでんぷんの専門家が出てきて話し始め、私がその場にいれば「カンボジアのときの日本の野戦糧食“Ⅰ型”は世界のレーションコンテストで1位になったんだぞ!」とか言って、その辺の人らに「ごはんとおかず」に分かれた日本の素晴らしい「弁当」という文化を誇らしげに語り、ますます本論から外れることにもなろう。そうした様々な憶測や関係のない情報が跋扈し、様々な結果をまき散らすことになる。もはや「何を考えていたのか」や「何を考えるべきなのか」はどこかに置き忘れて、問題の本質を見失い、誰にも正解はわからなくなる。

そして付和雷同、盲信的に付き従う「その他大勢の意見」は、先ほどのジャックトレイナー教授の実験結果と乖離することになろう。全員が同じ「1500個」と自信満々で答える姿に、教授は頭を抱えるはずだ。それと同じことが、昨年の夏、日本でも起こった。

有権者の多くは「自分で考える」というルールを守らなかった。テレビなどのマスメディアからの情報を受け続け、あたかもそれが「自分の出した結論」であると錯覚した。あれほど危険な政党であると、あれほど残念な政党であるという情報も、同じく巷に溢れていたのに、いちばん簡便で安価で短絡で、危険な情報源を選択してしまっていた。日本国民は民主党を選んだのではなく、テレビを選んだのである。そして今、今更に友愛総理がどうの、悪党幹事長がどうしたと、説明責任は果たされていないなどと抜かす姿勢からみえるものは、また同じ失敗を繰り返す可能性があるという「結果」である。

ちゃんと考えた末の「自分の出した結論」であるならば、その結論に至る過程を説明し切らねばならないはずだし、非難するよりも先ず、真摯な反省がくるはずだ。そしてその後、ようやく検討に入る資格を有する。鳩山が小沢が「外国人地方参政権」を言い出したのは、昨年の8月30日からではないし、小沢の献金問題など、多くの著作も出ていたほどだ。

その支援組織も急に最近、日教組やら民団やらが出現したわけでもない。最初からずっとそうだったに過ぎない。マニュフェストにしても「できない。民主党は口だけになる」と警鐘を鳴らす人も1人や2人ではなかった。ただ、テレビなどでは圧倒的に民主党を推していただけに過ぎないのである。

ある意味、小沢チルドレンと呼ばれる可哀そうな新人議員も同じく、ゲームのボスが死ぬと周囲のザコも同時に消えてしまうように、次の選挙では何人が生き残るのだろうか。昨年の夏に泡のごとく消え去った小泉チルドレンを笑う時間はあまりに短すぎたと思われる。

また、その「小沢帝国の帝王」に尽くし続けてきた連中は検察でたっぷりと絞られている。尽くし続けてきた「帝王」は、憎き検察に連れ去られた可愛い子分を救う算段ではなく、己の保身と、今後の金の心配をしていることだろう。それでも身を呈してでも「帝王」を庇うのかと思いきや、あっさりと犯意を認め、ゾロゾロと「裏切り」始める者が出ている。

まさに砂上の楼閣、所詮は損得勘定、金と権力でつながる脆さを露呈している。

絶対に自分には逆らえないと自信があった子分どもは、もう、ちょっと捕まったくらいで「帝王」は裏切られる。精々、検察では現実を教えてくれていることだろう。

そして、この子分らが、いったいどの程度「帝王」に尽くしてきたのかといえば、その一例が新聞にあった。私の倅がこんなことをさせられていると想像するに、なんとも情けなくて死にたくなる。パトロンに媚びる娼婦の姿が浮かび上がる。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100117/crm1001170155002-n1.htm
<【剛腕の威光】(2)うちわで“師をあおぐ”秘書たち>

<朝風呂を浴びた小沢が湯上がりの血色肌をあらわにしたまま椅子(いす)に腰掛けると、3人ほどの書生や秘書が取り囲み、手に持ったうちわで一斉にあおぎだす。専用のうちわまで用意されており、秘書たちは毎朝、うちわで“師をあおぐ”のが日課なのだという>


我が親にも同じことをやっていると信じたいが、どうやらそれも怪しいものだ。それにしても不気味である。友愛総理が「地球のためには人間がいなくなるのが一番」と言ったらしいが、まさに悪の組織幹部のセリフだ。組織の目的がショッカーと変わらない。そのボスは側近に奴隷を持ち、部下は何を言っても「いーいー」としか鳴けないのも同じだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100116/stt1001162307033-n2.htm
<「小沢氏続投、異論なし」も党大会は暗転>

いずれにしても前代未聞であろう。自浄能力とか内部是正などという言葉が中空を舞って消えている。相手は政党ではなく検察である。コレは民主党支持者でも認めざるを得ないことだと思うが、ここで小沢が引責辞職し、それを友愛総理も認めて自分の責任も取るとすれば、マスメディアがいくら叩こうが、民主党の支持基盤は盤石なものとなろう。トップの保身よりも「国民の生活が第一」とし、明日から始まる通常国会での予算審議が円滑に運ぶよう、なによりも優先して議論の場を混乱させぬようにすることが政府与党としての立ち回りではないのか。

その党大会にいるのは国会議員も含まれているのであろう。ならば、己らの仕事は小沢や鳩山を守ることではなく、日本国民の生活者を守るのが仕事であるということすらわからんのだろうか。この勘違いも甚だしい、提灯どもをみよ。

<小沢氏の激しい検察批判に会場からは「そうだ!」と同調する声が上がり、最後は大きな拍手がわいた。この演説を意気に感じた議員も多く、森裕子選対委員長代理は「検察をトップとする官僚機構と国民の代表である民主党政権との全面的な戦争です。一致団結して最後まで戦う」とまくし立てた>


「無実を明らかにします」でもなく「疑いを晴らします」でもなく「戦う」んだそうだ。もはや開いた口から逮捕状が出るほど呆れ果てた。しかしながら、この森裕子とかいう人は、具体的にどうやって検察と戦うのだろう。「検察の暴走だ!」と騒ぐだけなのだろうか。

党内で一致団結まで言うからには、是非とも次の選挙で「検察の不当捜査に断固反対」もマニュフェストに加えてほしい。選挙区での演説でも叫んでほしい。千葉法務大臣は「法務局の特別機関」である「検察庁」を批判する応援演説を行うべきである。

つまり、そのくらいの矛盾なのである。もちろん、昨年の夏とは違い「国策捜査」も当たらない。現在の政府与党は民主党である。ただ検察は着々と証拠を揃え、そこに不正があって起訴できる確信があるから強制捜査もするし逮捕もするのである。それが当たり前の話であるし、ある意味、それを当たり前とせねばならない現職の国会議員、それも政府与党の国会議員が「日本は法治国家ではない」と言い放つなど、どれほどの金をもらえばそう言えるのか。どれほどの脅迫をされればそう言うのか。

また、逆から言えば「(不当捜査・不当逮捕の)動機」がないのだ。中には、小沢や鳩山など多くの民主党議員が「親支那」のスタンスであるから「日米同盟を日中同盟にスタンスを変更させようとする民主党政権にアメリカが切れてやった」と冗談を交えずに論ずる人もいるが、その冗談に賛同する気持ちを抑えて言うも、それはちょっと行き過ぎだ。

根拠は「他に方法があった」ということであり、これまた今更なのである。そこまでアメリカの影響力が日本国内に浸透しているならば「民主党を勝たせないこと」も可能だったはずだし、民主党が政権を取ったら「こうなる」ことは自明であった。民主党が政権を取って得をするのはアメリカでもなく、日本でもなく、支那朝鮮であることも周知であった。また、仮に「そのような働きかけ」がアメリカらあったとしても、その結果、日本の有権者は民主党に投票したわけであるし、現実に「政権交代」という憂い目にも遭った。

これらの問題は決して外圧でもないし、ましてや、恥を知らぬ一部の民主党議員がいう「検察の暴走」などでもなく、単なる「犯罪者が束ねる組織が日本の政権を取った」という事実だけが、そこにゴロンと転がるのみの話である。

日本に長く住んでいるとわかると思うが、犯罪者が目をつけられて調べられ、証拠を揃えられて逃げ場を塞がれ、逃げたり証拠隠滅したりだけではなく、自殺する可能性も含めて判断して逮捕され、法に照らして裁かれて罪を問われることに何ら不明な点はない。また、換言すれば、それらのシステムが崩壊すると、日本は犯罪者が跳梁跋扈する無法地帯になると誰でもわかる。上記にあるyahooアンケートの数字は、単純明快に「ソレ」だけを示している。質問は「日本が無法地帯になって良いですか?」と同じく、もしくは「戦争はしたいですか?」と同じく、「あなたの愛する人が殺されてもいいですか?」と同じく、ちょっと変わった人を除いて、ほとんど9割以上の人が「NO」であり、そしてそれは正解なのである。


日本人は「解釈」という言葉が好きで、本来、コレはこう決まっているんだけれども、この場合に関してはこういうふうに「解釈」しよう、という判断が伝統的、文化的にある。また、日本人はそれを上手に活かして、白人どもが戦争ばっかりしてユーラシア大陸を血で染めているとき、日本だけはミラクルピースの時代を築いてもいた。私も非常に大好きな文化である。しかし、物事には何でも「使い方」があるとのと同じく、解釈は曖昧となり、曖昧は無秩序となり、無秩序は無法を生む。都合のいい誰かが都合のいい「解釈」をすることによって、そこに無法地帯がつくられる危険性をも包含する。

世界の多くの国は「YES」か「NO」でつくられている。外国の人から日本をみるとき、往々にして「ほわい?」とされる日本特有の文化が「YESとNOの間」であり、自分ではなく「相手に決めさせる」という問い方すら機能している日本という国は、本当は素晴らしい文化だと誇ってもいい。しかし、同時に「それが通じない国や人がいる」ということも、昔の人は教えてくれている。それを逆手にとり「国民が選んだ政権だ!」としながら、無茶苦茶な出鱈目で政治をされていることがその証左であり、過日の天皇陛下とコンペイトーじゃなく、コンシューペー(近習平)との会談を強引に決めた政治利用もそれだった。


「YES」には「NO」ではない理由がいる。
「NO」にも「YES」ではない理由がいる。


例えば、対馬の人々が護り続けた美しい海も、そのエメラルドグリーンの海を前にして心震える感動を覚える人もいる。もちろん、感動しない人もいる。これが「YES」か「NO」かの判断だとしよう。そして「YES」の人は「こんな美しい海ならば、誰でも護りたいと思うはず」というのが「解釈」である。しかし、現実、韓国人はそこに平然とゴミを捨てる。

対馬の人々は「こんな美しい海を・・・」と驚愕するも、それを認識するほかなく、手つかずの自然に「ゴミを捨てないでください」とハングルで書かねばならなくなった。私は上対馬町の茂木浜の海岸で、丸一日、私の観光に付き合ってくれているタクシー運転手さんに問うてみた。なぜ「ゴミを捨てるな!」ではなく「捨てないでください」なのかと。

「せっかく、この対馬に来てくれたんだから・・・」

と遠くの海を見つめながら呟く運転手さんに、私は涙が出た。この圧倒的なお人好し文化が愛しくてたまらなかった。この信じられないほど謙虚で、誇りたくなるほどの善意に日本人をみた。そして、心の底から沸き上がる「日本再生」のモチベーションを確信した。





理由をぼかして相手の善意に期待する日本の「解釈」は小沢民主党にも支那朝鮮にも通じない。日本の「解釈」は日本にのみ通じる「誇りある文化」なのである。







6 コメント

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Unknown ()
2010-01-18 00:31:20
まず最悪に備え、国益を最優先し、100年先まで磐石な国の礎を築く。
日々、目まぐるしく変化する国際社会の中でその時の最善を選択する。
日本古来の皇統・伝統を守り抜く。そんな独裁者に私はなりたい。

と、真剣に妄想する今日この頃です

日本の土台を腐らせるヤツ等は介護職で強制労働させた後、焼却処分してやるのに。

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おかえりなさい ()
2010-01-18 05:01:29
震災を思い出して、これからも日本の心を守りたいと思いました。

外国人地方参政権「反対派」議員に「お前らなにをしてるんや」とケチをつけても無意味なので、
「賛成派」議員、「どちらともいえない」議員「無関心」議員たちに
「説得ファックス」を送る集まりを開く予定です。
1月最終週か2月始めの週末です。

宜しくお願いします!
日本を守るために頑張りましょう。

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Unknown (久代千代太郎)
2010-01-18 20:55:57
>な さん

ww

私も誕生日には「世界最強の軍隊が欲しい」と思います。もしくは私自身がフリーザくらいになれば・・・w


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ただいまなさい (久代千代太郎)
2010-01-18 21:03:09
>し様

なるほど。了解です。


こまめに頑張りましょう!
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女性には優しいオザワン (苺大福)
2010-01-18 23:46:49
はじめまして。いつも楽しみにしています。

オザワンの韓国人秘書が住んでいた「プライム赤坂」ってマンションご覧になりましたか?http://tom5023.iza.ne.jp/blog/entry/1418197/

日本人の男性秘書達は奴隷のように扱うのに、韓国人秘書の待遇は別格なのですね。それにしても悪趣味な内装。オザワンってキモイ。
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Unknown (久代千代太郎)
2010-01-20 03:46:11
>苺大福 様


はじめまして。いらっしゃいませ。




悪人は女に甘いですね。



善人は女性に優しいんですが。
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