忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

お灸の効能

2009年09月01日 | 過去記事
■2009/08/31 (月) お灸の効能 1

トリスウィスキーが好きだ。安い酒だが好きなものは仕方がない。これをロックで飲る。

・・・・。うぅ~~む、染み入る美味さ、女子供にはわかるまい。

また、更にフェミニストを怒らせる言い方をすれば、妻もちゃんと「酒が出せるように」なった。以前はビールを飲むのに「戦隊モノ」のキャラクターが書かれたプラスチックのコップを用意していたほどだ。あの「歯磨き」とかに使うアレだ。また、ウィスキーを飲む際も「湯のみ」にナミナミと注ぎ、にっこり笑顔で「はい。お酒♪」ときたもんだった。全然知らないのである。ンなもん、3杯も飲めば死ねるのだ。

それがどうだ。今ではロックグラスに酒を入れてから氷を入れたりもしない。「オンザロック」と『インザロック』の違いのわかる妻になったのである。更にはこのスモークチーズが美味い。この味わい・・・このコク・・・チーズ好きにはたまらない深みのある・・

妻:「リカーショップで半額やったさかいに。150円やったさかいに。」

・・・・・そ、そうなのか。ああそう。

んで、なぜだか最近、無性に喰いたくなる「サラダ」なんかを摘みながら「選挙ステーション」なんぞを見る。我が家ではリビングで飲んだり喰ったりするのは禁止だが、今日は特別、お父さんだけは許されるのだ。あぁ!カレーはまだだ。「飲みながらカレー」はないとあれほど・・うむ。そうそう、その「メザシ」は今だな。今くれるとありがたい・・とか言っていたらである。ぐびぐび。

古館が小沢代表代行にインタビューしていた。もう、民主党の圧倒的勝利は決まっていた。気だるそうに答えていた小沢だったのだが、古館は畳み掛けるように「西松献金」などについて聞いた。小沢も「あぁ~~・・」と答え始めた。すると、そのときである。

画面が急に選挙速報のスタジオに戻った。リビングで呑気に座っていた私は「は?」と声を上げた。明らかに妙なタイミングである。しばらくの間、当選を決めた民主候補の万歳三唱が流された。そして、古館のいる東京のスタジオにカメラが戻るも、先ほどのシーンに関しては一切触れる気配すらないのである。そう、もう「始まっている」のだ。

「2」へ

■2009/08/31 (月) お灸の効能 2

古館は本当に「視聴者が気になっているだろう」と思って聞いたのだろう。一連の素っ頓狂さも併せて、古館には「こういうところ」があるのだ。サービス精神やプロ意識のようなものから、ある意味、「空気を読まずに突っ走る」ところがある。例えば、驚くべき左派的な発言の際も、その実、古館は「本当にそう思っている」節があるのだ。でも、ここが面白いところなのかもしれん。「考えている」のではなく「思っている」のである。

テレ朝からすれば「圧勝ムードに水を差すんじゃないよ!政権取った民主党に、それもあんた、これから院政を敷いて君臨する、ザ・ボスに目をつけられたらどうすんだ!」ということなのだろうか。それとも、民主に投票した有権者ですら知らない「民主党の政策」を実現させるがための「フォロー」のつもりだろうか。いずれにしても、「古館、空気読めよ」という雰囲気が画面から伝わることは否めないのである。

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ま、いずれにしても、だ。

なんというか、納得した。この国の「選挙」というものに納得した。「民意」とか「世論」とか「国民の審判(笑)」とやらにも納得だ。つまり、「そういうこと」なのだ。

私は知らなかったのだが、そういえば、よくテレビでも「選挙屋」なる商売があると紹介されていた。「グッズを売る会社」などだけではなく、その候補者をプロデュースするというアレだ。「当選確率○○%」とかを売りにしているアレである。

これこそ、何をかいわんやではないか。

どう見えるか、どう感じるか、まさに「商品」と化した候補者を、ともかく「当選させる」のが仕事であり、その確率こそが信用となる商売である。なるほどである。

「3」へ

■2009/08/31 (月) お灸の効能 3

我妻も、自民党の大物議員が落選する姿をみて、

「ワルそう」「へんなこと考えてそう」「年寄り」「あ、酔っ払いの人!!」

などと評していた。比して、民主党の「小沢ガールズ」か「小沢チルドレン」か知らんが、今回、当選した新人候補は全部で158人、全衆議院議員の32.9%を占めた。実に、その内の143人が民主党候補だったということだ。また、選挙前からテレビに出まくりの「よく見る顔」も圧勝した。「悪代官」の如く、人相の悪い自民党の大物を、千切っては投げ千切っては投げ、ばっさばっさと斬りまくる民主党の若手候補、女性候補の姿を見て、民主党に投票した有権者は胸がすく思いだったかもしれない。選挙ステーションも、もう、スタジオで万歳三唱するのではないかと思うテンションだった。しかし、だ。

先ほどの小沢代表代行も、そのあと、会見をした鳩山代表も、なぜだか「浮かない」のである。もちろん、マスコミは「政権の重圧」とか「責任感や使命感が溢れて緊張の度合いが増している」などとしていたが、それを否定するわけではなくとも、やはり、なんか“ヘン”なのである。率直に言えば「うろたえている」ようにも見えた。

「政権交代」と叫んできた。たしかにその「うねり」とやらはあったのだろう。「政権交代!」と声を張り上げれば、「そうだ!政権交代だ!」と周囲も応えてくれた。実に「わかりやすい構図」だった。「今がダメだから政権交代」「ずっと我慢してきたから政権交代」・・。

町を歩く人の声がテレビで流れる。中年のサラリーマンだった。

「(自民党は)胡坐をかいていたもんなぁ」

若者も女性も、

「一回変えないとダメなんじゃないの?」

と笑う。以前から「(自民党に)お灸をすえる」などという言葉もあった。

支那も韓国も北朝鮮も大喜びで報道している。「反日」で暴動が起きる国が「大歓迎」してくれている。核ミサイルを日本に向けている国が「評価する」と褒めてくれている。日本人を拉致し、核ミサイルをぶっ放す無法独裁国家が異例中の異例、翌日には大々的に報道している。韓国民潭が祝杯を上げている。日教組は「この世の春」を実感している。反日左派が不気味な文章を書き殴りネットで勝利宣言している。

さて、

胡坐をかいてきたのは誰なのか。一回変わらないとダメなのは誰なのか。

「お灸を据えられた」のは誰なのか。

ま、すぐにわかる。

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