
二次創作
宇宙戦艦ヤマトreborn
第八話

「艦隊を失ったなどと、報告は出来ん!」
「反射衛星砲で、ロングレンジ攻撃で沈めてくれるわ!!」
「奴の、ヤマトの射程圏外からな!」
「ガンツ!反射衛星を展開せよ!」
「ヤマトを、奴の射程圏外から仕留める!」


「反射衛星砲、発射ッ!!」


「ヤマト上空より、高出力エネルギー弾!!」
「直撃します!」
「なっ何ッ!?」
「右舷、パルスレーザー砲群損傷!!」
「第22移住区に火災発生!区画隔壁閉鎖ッ!!」
「艦内、ダメージコントロール急げ!」

「……この攻撃。」沖田は呟くように心の中で云った。
◆
「主力六番艦!轟沈ッ!!」
「なっ!何ッ!?」
「レーダー士!今のは何処からだ!」
「はっ、ハイ!それが零時の方向です!」
「…真上か!?」
「真上に艦影は?」
「あ…ありません……。」
「…ん!?」
「…今度はまっ…真下からです!」
「…艦長!艦隊を散開させよ!」
「了解ッ!」
目まぐるしくブリッジ内には状況報告と指示、命令が飛び交っていた_。
「なっ!何ッ!?」
「レーダー士!今のは何処からだ!」
「はっ、ハイ!それが零時の方向です!」
「…真上か!?」
「真上に艦影は?」
「あ…ありません……。」
「…ん!?」
「…今度はまっ…真下からです!」
「…艦長!艦隊を散開させよ!」
「了解ッ!」
目まぐるしくブリッジ内には状況報告と指示、命令が飛び交っていた_。
◆
「あの時の攻撃と同じだ…。」そう確信した沖田であった。
「戦術長。航空隊を何時でも冥王星に降下出来るように散開、ヤマトから離れて待機させよ。」
「これよヤマトは、揺さぶりを仕掛ける。」
「航海長。コース258冥王星へ降下、全速で突入せよ!」
古代も島も、両名共に何をやらかすつもりなのか解らないまま、命令に従った。
古代は島の方を向いた。
島は島で、「やるしかないだろう。」と顔を覗かせていた。
だが、そのヤマトの動きに合わせ、無数に打ち上げられた反射衛星もまた、動く。
シュルツは複雑に高出力ビーム光弾を反射させ、ヤマトに直撃させた。
「ふん。」
「いくら全速で逃げても所詮、図体のデカイ戦艦。小型戦闘機のように飛び回れる訳なかろう。」
「やはり、猿以下だな。」
「反射衛星砲!時弾装填!」
「発射ーッ!!」

「…3.2.1.着弾!ヤマト左舷後方に命中!」
「ヤマト黒煙を撒き散らし、"冥府の海"に沈んで行きます!」
「うむ。」
「諸君。ご苦労であった。」
「シュルツ司令。上空に散らばるヤマトの艦載機は放っておくのですか?」
「母艦を失ったんだ。いずれ死を迎える。」
「無理に突入などしようものなら、ビーム砲台の餌食だ。」
「放っておけ。」
「了解であります。」
◆

「シンマイ。例の高出力ビーム光弾の録画は全て、出来ているか?」
「聞こえないのかシンマイ?」
「艦長。お言葉ですが私はシンマイと書いてアラコメと読むのです。新米と。」
「…済まなかった。」
「で、新米、録れているか?」
「勿論、全ての戦闘記録は録画も含め、出来ています。」
「今、ヤマトが冥王星の海に沈んでいる場面も。」
「しかし、冥王星の分厚い氷の下にこんな海が存在したとは…新たな発見ですね。」
「コポン。…新米少尉。」
「あっ!?余計でしたね。」
「これが録画したものです。」
解析室中央に映し出された空間モニタにいましがた録画された冥王星攻略戦の一部が、映し出された。
「見ての通り、あの高出力ビーム光弾は反射され、ヤマトに命中している事が解ります。」
「つまり、ヤマトが冥王星上空の何処に居ても、反射させて直撃させる事が可能です。」
「ですが、このポイントから全て高出力ビーム光弾は発射されます。」
「うむ。」
「話は変わるが、新米。少尉はメガネを外した時の方、可愛いく見えるな。」
「…コポン。」
「艦長。今のセクハラに成りますよ。」
「いや、済まなかった。」
「戦術長。上空のコスモタイガー隊に陽動を仕掛けさせよ。」
「無数にあるビーム砲台に攻撃を仕掛けさせるんだ。」
「但し、全てを破壊出来なくとも構わんと伝えろ。」
「ヤマトはこれより浮上する。」
「浮上と同時に戦術長。君と椎名のゼロで、この座標を空爆せよ。」
「戦術長。了解。」
こうして、改めて冥王星攻略作戦が、開始された。
五月蝿いくらいに飛び回り、氷岩に設置されたビーム砲台に陽動攻撃を仕掛けるコスモタイガー隊。
そのコスモタイガーの攻撃に気を取られている合間にヤマトは浮上、古代と椎名のゼロを発艦、反射衛星砲台を破壊すべく超低空で侵入させた。


「アレだな。」
「これでも喰らいやがれッ!!」


「南部!ヤマトは艦砲射撃で支援!」
「島!高出力ビームを捉えたら再び海へ潜れ!」
「了解!」
数分後、侵入した椎名から「高出力ビーム砲台」=反射衛星砲、破壊の報告を受ける。
その報告と同時に上空を飛び回るコスモタイガー隊が一気に雪崩れ込み、ヤマトと共にガミラス冥王星基地を壊滅させた。

24時間後、修復を終えたヤマトは、遅れを取り戻す為、ワープを行った。
◆

「クルーの諸君。艦長の沖田だ。」
「あと数日で、最初の目標地「バラン星」である。」
「諸君らの活躍で占領された冥王星は解放する事が出来た。」
「そして、もう二度と遊星爆弾は地球に落ちることは無くなった。」
「感謝する。」
「バラン星到達までの間、各科で調整を取り、休息を取れ。」
人類滅亡まで、あと290日と迫っていた_。
◆

ーバラン星宙域・ガミラス制宙権エリアー
「ん!?」
「…隊長。あれはヤマト。ヤマトをキャッチした。」
「バラン鎮守府に連絡を入れる。」
「コチラ、パトロール艇963。ヤマトをキャッチした。鎮守府方向へ向かっている。」
◆

「ドメル閣下。」
「何か?」
「パトロール艇より入電、ヤマトを捕捉したとの事です。」
「何ッ!!あのシュルツを倒し、占領地、冥王星基地を壊滅させたヤマトか!」
「飛んで火に入る何とやらだな。」
「ゲール君。全艦艇を出撃させよ!」
「私も出る!」
「お言葉ですが、全艦艇でありますか?ヤマト一隻に。」
「ん!?不満か?」
「全艦艇で出迎え、戦意を奪う。」
「降伏か死か、好きな方を選ばせる。」
「御意。」
◆


「居た!居た!ヤマトを捉えた!」

「ガミラス艦隊ワープアウト!」
コスモレーダーに捉えたガミラス艦隊。
緊急報告に度肝を抜かれるクルーたち。
うろたえるクルーたち。
「ガミラス艦隊!百を超え、尚もワープアウト!」
「ヤマトは包囲されつつあります!」
慌ただしく告げる相原。
「ガミラス艦隊!発砲!!」

「また、ワープアウト!」
「ガミラス艦隊総数…。」
「ガミラス艦隊総数500!!」

「……島航海長!ワープだ!」
「緊急ワープだ!」

「ワーーープッ!!」
◆
ー次元断層空間ー
緊急ワープにて、ドメルの艦隊から逃れる事に成功したヤマトであったが、"次元断層空間"=時空間の狭間に墜ちるというトラブルに巻き込まれていた。


【スターシャの宇宙船ゴッド・ウイング】
「……ん!?」
「あの宇宙船は、何だ?」
次元断層空間にヤマトが落ちて、いの一番に口を開いた古代が云った。
「あの宇宙船も、何かの拍子で落ちて来たと考えてるのが妥当ね。」
「他の彷徨う宇宙船や宇宙艦みたく朽ち果てない事から、落ちてそんなに時間が経ってない感じね。」
古代の問いに答える新米。
「古代。なんとかあの宇宙船と接触出来んか?」
「此方に敵意が無い事を伝えて、接触を試みよ。」
「了解。」

百式偵察機で横付けした古代は椎名を随行させ、彷徨う宇宙船内へ侵入した。
「我々は地球人。君を傷付ける気はない。」
「君と話がしたい。」
「………。」
「やっぱり、言葉が通じないか。」椎名が呟いた時であった、優しい声で言葉を返す少女。
「私はイスカンダルのスターシャ。」
まだ、幼さが残る少女は古代たちの耳を疑う言葉を発した。
古代が一歩、歩みはじめた時であった乗り込んだ宇宙船が、大きく揺れた。
◆


「謎の宇宙戦艦よ。聞こえているか?」
「貴艦の星籍と所属を名乗れ。」
「その宇宙船(ふね)に手を出すな。」
「言っておくが銃を抜くなら、止めておけ。貴艦に勝ち目はない!」
◆

【デス・シャドウ】
※旧太陽系連邦艦隊・冥王星戦隊旗艦デス・シャドウ
・時空間戦闘を得意とする宇宙戦艦。
元々は、他の宇宙船、艦同様に時空間での航行は出来なかったが、次元断層空間に墜ちた際に、何度が脱出を試みるも失敗に終わり、諦め掛けたある日、同乗する※大山敏郎が見た夢を実行したところ、脱出に成功。
その後、通常空間と時空間(亜空間)での航行を可能にするシステムユニットを造り、デス・シャドウに搭載した。
旧太陽系連邦艦隊所属。
艦種:宇宙戦艦
艦級:ア・ドミラル級
全長:286.00m
全幅:40.00m
全高:70.00m
推進機関
次元流動型ヒート機関×1基
次元流動型ヒート機関×1基
武装
主砲:48糎・三連装パルサーカノン砲×3基(9門)
四連装艦首ミサイル×2基
舷側ガトリング速射パルスレーザー砲×4
重力波短魚雷管×12門
八連装重爆雷投射機×1基
艦長:ハーロック(ファントム・F・ハーロック)
他、不明。
八連装重爆雷投射機×1基
艦長:ハーロック(ファントム・F・ハーロック)
他、不明。
◆

【ゴッド・ウイング】
スターシャ専用の宇宙船。
この時代、最速の宇宙船。
非武装船だが、搭載する4機の小型自立思考近衛機がガード(盾)とアタック(攻撃)を担う。
現在、少女時期のスターシャが使用している。
全長:180.00m
主機関:波動ターボチャージャーエンジン×2基
非武装宇宙船。
4機の小型自己思考・近衛機を搭載している。
この4機がガード及びアタックをする。
スターシャが直接、命じる事も可能。
防御膜で宇宙船全体にコーティングを施している。
波動エネルギーを転用(波動フィールド)する事で「波動砲」クラスのエネルギー光弾をも弾き返す。但し、最大値で転用する為、一度、弾き返すとエネルギー回復まで8時間を必要とする。(通常航行は可能)

【小型自己思考・近衛機バスター・ガード】
・オールレンジ対応。
攻撃、防御共に4機で賄(まかな)う。
・ショックカノン級のエネルギー光弾発射から陽電子パルスレーザー砲クラスのエネルギー光弾を発射する事が可能。
各機、波動フィールドを展開する事でゴッド・ウイングを守ると同時に自己も守る事が可能。
全長:7.2m
全幅:1.8m
全幅:1.8m
主機
波動粒子流動式コスモエンジン×2基
武装
・陽電子パルス機銃モード
・陽電子衝撃砲モード
・陽電子衝撃砲モード
※機首に装備された砲口に集約されるエネルギーをモード切り替えにより、パルス状に発射する機銃クラスから陽電子衝撃砲(ショックカノン)級のエネルギー光弾を発射する。
・波動フィールド
波動エネルギーを粒子状に流出させ、機体全体に膜を張ることでコーティングされ、一定時間、全ての攻撃から守る事が可能。
◆
第九話へ
つづく。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
つづく。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
石津嵐氏小説版や松本零士氏のコミック版、2199等を私的に再構築した《宇宙戦艦ヤマトreborn》です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。