鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

二次創作ー宇宙戦艦ヤマトrebornー最終話②(第十五話)

2020-01-24 23:20:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマトreborn

最終話②(第十五話)


ーイスカンダル星マザーの海ー


「トラップを感知したわ。」
「それと高速で接近する物体を二つ捉えたわ。」
「識別データから照合して、ガミラスの空間駆逐戦闘機DDG110ゼードラーⅡ!」




「トラップは、どうやら機雷のようです。その数1.000!」

「海の中、水中に機雷だと!?」
「しかも、深海と呼べる深度に数量が尋常じゃない!」イライザの報告を聞いていた古代が慌ただしく口を開いた。


※イメージ曲【未知なる空間を進むヤマト】より、引用。

「イライザ。近衛機=バスター・ガードを全機発進させて!」




船底部から射出された四機のバスター・ガード。
各機が干渉しない距離を保ち、母船ゴッド・ウイングの周りを自機を「くるっくるっ」と自分の位置と向きを確かめるように、ロールさせながら回っている。

イライザは各機をグースαアルファ・β
ベータ・Γガンマ・Δデルタと呼んでいる。
グースたちはGOサインを待っているようだった。
直接、スターシャが指示を出した。
まるで猟犬が、「待っていました。」と獲物に向かって走り出すかのように見えた。

「スターシャ。海上(うえ)の二機は強化アンドロイドが、搭乗しているようだ。」
「いままで遭遇したガミロイドらより、反応(うごき)が機敏だ。」

「デスラーも一応は格好を付けたってところかしらね!?」

「そうみたいね。水中機雷が幅を狭めつつあるわ。」
イライザが、そう告げた時であった、古代と雪は、いままでに見せた事がない言動を繰り返した。

「えっ!?何?」

「古代さん。雪。しっかりしてか……。」
その直後、スターシャにも異変が見られた。
何かを感じたイライザは可視化を止めた。
「…これだけの感応波…ワタシが全てをコントロールするしかない!」
「ゴッド・ウイングのセキュリティーを強化!ゴッド・ウイング及びスターシャの保護を優先。」
「船内冷却。冷凍催眠用ガス注入!」



「あら、我々の感応波を見抜く人間が居たとは。」そう口を開いたのは、デスラーによって復活した惑星シャンブロウの古の種族長ミュラ。

「でも、お母様。相手は既にわたくしたちの術の中。」そう返事を返した、ミュラの長女キュラ。

「そうですわ。わたくしたちの三位一体の攻撃を交わせる人間など、居ないのだから。」キュラに同意するキュラの妹ビュラ。

「小型の戦闘機はお母様とお姉様に、お任せしますわ。」
「わたくしは水中の母船をやりますわ。」
そう云うとビュラは再び感応波を張り巡らせ、1.000もの水中機雷を巧みにコントロール、ゴッド・ウイングの逃げ道を塞いでゆく。

「では、わたくしは小型の戦闘機、四機を相手させて頂くわ。」
「お母様はデスラー様と見物なさっていて下さいな。」

「まぁ。二人とも欲張りね。良いわ。二人に任せて、キュラの云う通り、デスラー様と見物させ貰うわ。」


ゴッド・ウイング、マザーコンピュータ:イライザはスターシャ、雪、古代の三人を眠らせるとガード重視のモードからアタック重視のモードに切り替えた。
四機のグースを巧みにパターンを組み合わせ、格闘させた。
三機が攻撃、一機が防御またはその逆のパターンや二機づつのパターンなどを縦横無尽に飛び回らせながら操る一方で、ゴッド・ウイングの行く手を拒むかのように動き回る水中機雷。
二手、三手先と先回りする機雷に苦戦するイライザは、ある一手を思いつく。

再びホログラムイメージを現すイライザ。



「ふ~ん。そんなところに隠れていたんだ。」
「でも、もう"かくれんぼ"も終わりよ。」

イライザは、クローキング・デバイスによる光学迷彩を解除、波動フィールドを最大展開させ、自転をはじめた。
自転するゴッド・ウイングに動きを合わせ、水中機雷もまた、回りはじめた。

「ハイ。チェックメイトよ。」

ゴッド・ウイングに同調する水中機雷群、その中の一基にイライザはわざと接触、爆発させた。
その一基の爆発が集まった水中機雷群に誘爆を招き、トルネード状の爆焔がゴッド・ウイングに襲いかかるが、爆焔は波動フィールドに反射され、水中機雷をコントロールする母機雷=ビュラの機雷を爆焔の渦に沈めた。

爆焔の勢いは衰える様子は伺えない。
海底水脈源の眠る海底岩盤をえぐり、凪ぎ払う。
湧き水程度で流出していた水は、受け皿を失い、一気に放流、水位上昇を加速させた。
枯れ果て干上がったガミラス側の海へと雪崩込む。

「このまま放っておいてもガミラス側は水没ね。」
「さて、海上(うえ)の応援に行きますかね。」
「鬼ごっこは終わりよ。」
「グースたちの光弾チャージは完了と。」
「二機纏めて墜とします。ショックカノン級をプレゼントするわ。」

最大限にチャージされた陽電子衝撃砲モードによって撃ち放った光弾は、二機のゼードラーⅡを貫き、イスク・サン・アリアの宮殿を吹き飛ばした。

「グースたちよ帰還せよ。」
「離脱します。ワープ!!」



※イメージ曲【デスラー強襲】さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たちより、引用。





「どうやら、私は君たちを買い被りし過ぎたようだな。」
「感応波攻撃も地に落ちたようだね。」
「君にはもう、用はない。宙雷艇を一艇プレゼントする。この改・デスラー艦から立ち去れ。」

「ゴッド・ウイングも本物のスターシャも逃がしはしない!」
「目標!ゴッド・ウイング!空間磁力波、送射!」



「ドン!」とゴッド・ウイングは大きく揺れた。

「えっ!?何?」
冷凍睡眠を解かれたスターシャが云った。

「後方に星籍不明艦が潜んでいたみたい。」
「光学迷彩でカムフラージュしていたみたいで、ワタシとした事が油断しました。」
「おそらく、この感応波の感じからガミラスの戦闘艦!」
「デスラーの存在も感知したわ!」
「強力な磁場に捕らえられ、思うように動けない!」
「グース=近衛機たちも射出出来ない!」


「デスラー砲、発射ーーーツ!!」

「なっ!何が一体!?」

デスラー艦ブリッジのメインモニタに強制的介入するミュラ。



「デスラー。わたくしの力を甘く見ないで欲しいわね!」
「道ずれよ。」
「所詮は傀儡に過ぎないのよ。お前は。」
ミュラは侮辱された事で、デスラーを裏切ったのだ。
宙雷艇で離脱して直ぐに、感応波でデスラーの電脳を一瞬、遮断、幻影を観せいたのだ。
その隙に宙雷艇でデスラー砲の砲口を塞いだ。
デスラーは気がつく事なく、デスラー砲の引き金を引いてしまったのだ。
偽りのスターシャ=アシュラによって、機械生命体兵として造られた自己思考型アンドロイド=デスラーは、座乗する戦闘艦=改・デスラー艦と共に宇宙の海の藻屑と消えた。




西暦2199年11月15日、僅か46日という日数を残し、宇宙戦艦ヤマト戦術長:古代進、及び元太陽系連邦艦隊第二駆逐戦隊ミサイル駆逐艦:雪風・衛生長:森雪、地球に帰還。








「あんなに綺麗な惑星(ほし)だったのね。」
「あの惑星(ほし)なら、私も暮らしてゆけそうね。」
「そうは思わない?イライザ。」

「スターシャ。…ワタシはオススメ致しません。」
「ワタシの情報が正しければ、地球は既にイスカンダルの辿った路を歩みはじめたようです。」

「ふ~ん。」

スターシャの宇宙船ゴッド・ウイングは、静かに地球圏を離脱した_。






~完~




【改・デスラー艦】

全長:285m

全幅:74.6m

主機関
イスカンダル製波動エンジン改・コスモブースター×1基

兵装
デスラー砲×1門

ミサイル発射管×8門

瞬間物質移送器×1基(2基で1組)

三連装無砲身陽電子衝撃波砲塔×3基

三連装陽電子粒子速射機関砲×8基

磁力波発射基×2基

搭載機(艇)
ゼードラーⅡ×12機
宙雷艇×4艇






【空間駆逐戦闘機DDG110 ゼードラーII】

分類:戦闘機

全長:17.2m

乗員:不明

武装
7.9ミリ機関銃×2(機首)
13ミリ機関銃×2(主翼兵装ポッド)
47ミリ機関砲×4(主翼兵装ポッド)
空対空ミサイル×6(主翼兵装ポッド)
※公式より引用。




使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
石津嵐氏小説版や松本零士氏のコミック版、2199等を私的に再構築した《宇宙戦艦ヤマトreborn》です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。