鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

一気に読みたい。と

2020-01-27 20:17:00 | 日記

ありがとうございます。
二次創作ー宇宙戦艦ヤマトrebornーを一気に読みたい。とTwitterのDMに多数、頂きましたので、加筆、修正を加え、文字数の関係から前編と後編に分け、再投稿致しますm(__)m




松本零士 公式サイト

2020-01-26 21:16:00 | 日記





新たに松本零士先生の公式サイトが、開設されたようです(^-^)
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二次創作ー宇宙戦艦ヤマトrebornー最終話②(第十五話)

2020-01-24 23:20:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマトreborn

最終話②(第十五話)


ーイスカンダル星マザーの海ー


「トラップを感知したわ。」
「それと高速で接近する物体を二つ捉えたわ。」
「識別データから照合して、ガミラスの空間駆逐戦闘機DDG110ゼードラーⅡ!」




「トラップは、どうやら機雷のようです。その数1.000!」

「海の中、水中に機雷だと!?」
「しかも、深海と呼べる深度に数量が尋常じゃない!」イライザの報告を聞いていた古代が慌ただしく口を開いた。


※イメージ曲【未知なる空間を進むヤマト】より、引用。

「イライザ。近衛機=バスター・ガードを全機発進させて!」




船底部から射出された四機のバスター・ガード。
各機が干渉しない距離を保ち、母船ゴッド・ウイングの周りを自機を「くるっくるっ」と自分の位置と向きを確かめるように、ロールさせながら回っている。

イライザは各機をグースαアルファ・β
ベータ・Γガンマ・Δデルタと呼んでいる。
グースたちはGOサインを待っているようだった。
直接、スターシャが指示を出した。
まるで猟犬が、「待っていました。」と獲物に向かって走り出すかのように見えた。

「スターシャ。海上(うえ)の二機は強化アンドロイドが、搭乗しているようだ。」
「いままで遭遇したガミロイドらより、反応(うごき)が機敏だ。」

「デスラーも一応は格好を付けたってところかしらね!?」

「そうみたいね。水中機雷が幅を狭めつつあるわ。」
イライザが、そう告げた時であった、古代と雪は、いままでに見せた事がない言動を繰り返した。

「えっ!?何?」

「古代さん。雪。しっかりしてか……。」
その直後、スターシャにも異変が見られた。
何かを感じたイライザは可視化を止めた。
「…これだけの感応波…ワタシが全てをコントロールするしかない!」
「ゴッド・ウイングのセキュリティーを強化!ゴッド・ウイング及びスターシャの保護を優先。」
「船内冷却。冷凍催眠用ガス注入!」



「あら、我々の感応波を見抜く人間が居たとは。」そう口を開いたのは、デスラーによって復活した惑星シャンブロウの古の種族長ミュラ。

「でも、お母様。相手は既にわたくしたちの術の中。」そう返事を返した、ミュラの長女キュラ。

「そうですわ。わたくしたちの三位一体の攻撃を交わせる人間など、居ないのだから。」キュラに同意するキュラの妹ビュラ。

「小型の戦闘機はお母様とお姉様に、お任せしますわ。」
「わたくしは水中の母船をやりますわ。」
そう云うとビュラは再び感応波を張り巡らせ、1.000もの水中機雷を巧みにコントロール、ゴッド・ウイングの逃げ道を塞いでゆく。

「では、わたくしは小型の戦闘機、四機を相手させて頂くわ。」
「お母様はデスラー様と見物なさっていて下さいな。」

「まぁ。二人とも欲張りね。良いわ。二人に任せて、キュラの云う通り、デスラー様と見物させ貰うわ。」


ゴッド・ウイング、マザーコンピュータ:イライザはスターシャ、雪、古代の三人を眠らせるとガード重視のモードからアタック重視のモードに切り替えた。
四機のグースを巧みにパターンを組み合わせ、格闘させた。
三機が攻撃、一機が防御またはその逆のパターンや二機づつのパターンなどを縦横無尽に飛び回らせながら操る一方で、ゴッド・ウイングの行く手を拒むかのように動き回る水中機雷。
二手、三手先と先回りする機雷に苦戦するイライザは、ある一手を思いつく。

再びホログラムイメージを現すイライザ。



「ふ~ん。そんなところに隠れていたんだ。」
「でも、もう"かくれんぼ"も終わりよ。」

イライザは、クローキング・デバイスによる光学迷彩を解除、波動フィールドを最大展開させ、自転をはじめた。
自転するゴッド・ウイングに動きを合わせ、水中機雷もまた、回りはじめた。

「ハイ。チェックメイトよ。」

ゴッド・ウイングに同調する水中機雷群、その中の一基にイライザはわざと接触、爆発させた。
その一基の爆発が集まった水中機雷群に誘爆を招き、トルネード状の爆焔がゴッド・ウイングに襲いかかるが、爆焔は波動フィールドに反射され、水中機雷をコントロールする母機雷=ビュラの機雷を爆焔の渦に沈めた。

爆焔の勢いは衰える様子は伺えない。
海底水脈源の眠る海底岩盤をえぐり、凪ぎ払う。
湧き水程度で流出していた水は、受け皿を失い、一気に放流、水位上昇を加速させた。
枯れ果て干上がったガミラス側の海へと雪崩込む。

「このまま放っておいてもガミラス側は水没ね。」
「さて、海上(うえ)の応援に行きますかね。」
「鬼ごっこは終わりよ。」
「グースたちの光弾チャージは完了と。」
「二機纏めて墜とします。ショックカノン級をプレゼントするわ。」

最大限にチャージされた陽電子衝撃砲モードによって撃ち放った光弾は、二機のゼードラーⅡを貫き、イスク・サン・アリアの宮殿を吹き飛ばした。

「グースたちよ帰還せよ。」
「離脱します。ワープ!!」



※イメージ曲【デスラー強襲】さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たちより、引用。





「どうやら、私は君たちを買い被りし過ぎたようだな。」
「感応波攻撃も地に落ちたようだね。」
「君にはもう、用はない。宙雷艇を一艇プレゼントする。この改・デスラー艦から立ち去れ。」

「ゴッド・ウイングも本物のスターシャも逃がしはしない!」
「目標!ゴッド・ウイング!空間磁力波、送射!」



「ドン!」とゴッド・ウイングは大きく揺れた。

「えっ!?何?」
冷凍睡眠を解かれたスターシャが云った。

「後方に星籍不明艦が潜んでいたみたい。」
「光学迷彩でカムフラージュしていたみたいで、ワタシとした事が油断しました。」
「おそらく、この感応波の感じからガミラスの戦闘艦!」
「デスラーの存在も感知したわ!」
「強力な磁場に捕らえられ、思うように動けない!」
「グース=近衛機たちも射出出来ない!」


「デスラー砲、発射ーーーツ!!」

「なっ!何が一体!?」

デスラー艦ブリッジのメインモニタに強制的介入するミュラ。



「デスラー。わたくしの力を甘く見ないで欲しいわね!」
「道ずれよ。」
「所詮は傀儡に過ぎないのよ。お前は。」
ミュラは侮辱された事で、デスラーを裏切ったのだ。
宙雷艇で離脱して直ぐに、感応波でデスラーの電脳を一瞬、遮断、幻影を観せいたのだ。
その隙に宙雷艇でデスラー砲の砲口を塞いだ。
デスラーは気がつく事なく、デスラー砲の引き金を引いてしまったのだ。
偽りのスターシャ=アシュラによって、機械生命体兵として造られた自己思考型アンドロイド=デスラーは、座乗する戦闘艦=改・デスラー艦と共に宇宙の海の藻屑と消えた。




西暦2199年11月15日、僅か46日という日数を残し、宇宙戦艦ヤマト戦術長:古代進、及び元太陽系連邦艦隊第二駆逐戦隊ミサイル駆逐艦:雪風・衛生長:森雪、地球に帰還。








「あんなに綺麗な惑星(ほし)だったのね。」
「あの惑星(ほし)なら、私も暮らしてゆけそうね。」
「そうは思わない?イライザ。」

「スターシャ。…ワタシはオススメ致しません。」
「ワタシの情報が正しければ、地球は既にイスカンダルの辿った路を歩みはじめたようです。」

「ふ~ん。」

スターシャの宇宙船ゴッド・ウイングは、静かに地球圏を離脱した_。






~完~




【改・デスラー艦】

全長:285m

全幅:74.6m

主機関
イスカンダル製波動エンジン改・コスモブースター×1基

兵装
デスラー砲×1門

ミサイル発射管×8門

瞬間物質移送器×1基(2基で1組)

三連装無砲身陽電子衝撃波砲塔×3基

三連装陽電子粒子速射機関砲×8基

磁力波発射基×2基

搭載機(艇)
ゼードラーⅡ×12機
宙雷艇×4艇






【空間駆逐戦闘機DDG110 ゼードラーII】

分類:戦闘機

全長:17.2m

乗員:不明

武装
7.9ミリ機関銃×2(機首)
13ミリ機関銃×2(主翼兵装ポッド)
47ミリ機関砲×4(主翼兵装ポッド)
空対空ミサイル×6(主翼兵装ポッド)
※公式より引用。




使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
石津嵐氏小説版や松本零士氏のコミック版、2199等を私的に再構築した《宇宙戦艦ヤマトreborn》です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。

二次創作ー宇宙戦艦ヤマトrebornー第十三話

2020-01-21 05:37:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマトreborn

第十三話


偽りのサーシャとの白兵戦、バラン星沖での戦いで多くの犠牲者を出し、希望の艦(ふね)であるヤマトも失った古代は、スターシャに救いの手に差しのべられ、スターシャの宇宙船(ふね)ゴッド・ウイングで惑星イスカンダルを目指す事と成った。

あれから80日が経過した_。

ゴッド・ウイングは大マゼラン銀河外縁部に到達した。
古代はゴッド・ウイングに乗船してから少しずつ、森雪と過ごす時間が長く成って行った。
スターシャの思惑はここにあった。
二人が仲良く成り、愛を育む。それが狙いなのだ。
だから、古代だけを乗せ、イスカンダルへゆくと云ったのである。
イスカンダル到着後、大した妨害や障害がなければ、あと160日後には地球へ到達する。
人類滅亡まで50日を残し、救う事が出来る日程だ。

「あと2日もすればイスカンダルよ。」どこか懐かしさを浮かべるが、すぐに済まし顔を見せるスターシャ。
そのスターシャは、話はじめた。

「私の母、スターシャに成りすます者。"ビーメラ星人"。
彼女の暮らしていたビーメラ星は120年に一度、星を統治する代表者が選ばれるの。
成りすましのビーメラの女王アシュラは交代を拒み、女王の座を譲らなかった。
それに反発した民は、アシュラに対し、「法と秩序を守れ!」と詰め寄ったの。
アシュラは話し合いも拒み、任期が数日、ある事を盾に詰め寄った民を拘束、裁判も無しに処刑した。
それをきっかけに「暴挙を許すな!」と、ビーメラ星の各地区で暴動が発生、やがて内戦と発展したわ。
そのお陰で、ビーメラ星の大気は汚染され、植物は枯れ、大地は腐敗していった_。

ビーメラの文明は滅びの路を歩みはじめたわ。
そんなある日、アシュラは「私を女王と認め、私に従えば嘗(かつ)てのような豊かな暮らしを再び、与える!」と。言い放ったの。
アシュラには考えがあったわ。
それは私の母から「レナトゥース・エネルギー・エレメント」を譲り受ける事。
レナトゥース・エネルギー・エレメントを譲り受ければ、生き延びた民の前で"奇跡"を起こすと称し、汚染された大気と腐敗した大地を"浄化"させようとね。
でも、その目論みは叶わなかった。
私の母が「私欲の為には譲れない。」と。

「ならば、奪うまで!」とアシュラは刃(やいば)を母に向け、暗殺、偽りのスターシャを名乗り、成りすました。
母は殺害を察知し、私にレナトゥース・エネルギー・エレメントを託し、脱出させてたの。

「それからは雪や古代さんが知っている通りよ。」

「……このまま放っておいても、やがてイスカンダルは滅びる…。」
「でも、彼女、アシュラが造り出したデスラー=ガミラスが残っている限り、この宇宙は侵略され続ける…。」
「それを阻止する為に古代さん。貴方はイスカンダルへ、いえ、ガミラスへ赴くのでしょ!?」

「だから、私は古代さん。貴方に手を貸す事にしたのよ。」



「ありがとう。…でも、スターシャさん。貴女は俺をイスカンダルへ下ろしたら、立ち去ってくれ。」
「雪を地球へ送り届けて欲しい。」
「貴女は手を血で汚してはいけない。」

その言葉にスターシャは古代の目を見つめるだけで、無言だった_。




「…あの宇宙船(ふね)戻って来たのか。」
「まぁ。戻って来たところで、最早、お前の返り咲く場所など無いのだよ。」
「お前の始末は、"あの"スターシャに任せ、私は見物させて貰う。」
「遅かれ早かれ、イスカンダルはイスカンダルではなくなり、ガミラス即ち、我がデスラーの惑星(ほし)と成るのだからな。」




「ん!?」
「あの小娘。戻って来たか。」
「ワタシがくたばったとでも思ったか?」
「まぁ。いい。」
「どちらにしても、あの小娘は必要だからな。」

偽りのスターシャ=アシュラは、もう以前のスターシャに成り済ました面影もなかった。
自身が造り出したデスラーに惑星(ほし)の半分を与えた事が、仇に成っていたのだ。
A.Iによる大気浄化制御衛星によって、浄化された大気をイスカンダル側は、維持してはいるものの、毒素を含んだウィルスまでは、全てを浄化出来ずであった。
その事は、じわりじわりと侵食されたアシュラには、感じ取れなかったのだ。
眼は常に充血し、透き通るような白い肌、金色に輝く長い髪も失い、毒素に侵食された肌は青紫化していた。
ビーメラ星人としての面影もなく…神話に登場する悪魔ような容姿に変わり果てていた。




第十四話へ
つづく。


使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
石津嵐氏小説版や松本零士氏のコミック版、2199等を私的に再構築した《宇宙戦艦ヤマトreborn》です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。

二次創作ー宇宙戦艦ヤマトrebornー第十二話

2020-01-19 21:47:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマトreborn

第十二話


逃げてゆく黒衣の人物を目で追いながら、古代はインカムで第一艦橋へ報告をいれ、陽電子粒子速射砲塔群制御室に向かった。

「………。」言葉を失う古代。

「…なんて惨(むご)い……。」制御室のクルー八名の変わり果てた姿を見た古代に動向した有紀が、小声で口を開いた。

古代たちが駆けつけた時には、息をしている者はなく、それどころか残虐な殺し方をした割には、壁や床そして計器類にはそれほど血痕はなかった。
どの遺体も切断された部位には焼かれたような跡が、見られた。
熱伝導式の鋭い刃物のようなもので、殺害されたと推測出来た。

「艦橋!艦内モニタを全てチェック、黒衣の人物の居場所を突き止めて欲しい!」
「現在、黒衣の人物は八名を殺害、中央エレベーター方向へ逃走した!」

「……コチラ……相原…現在、らしき人物と………。」
「…ガガガ…ッーーーッーーー……。」

「艦橋?第一艦橋、相原!」
「返事をしろッ!!」

「沖田艦長!此方、古代!」

「……艦長ッ!!」

古代の呼び掛けに誰も応答する者が居なかった…。

「…古代。艦橋は諦めろ……。」
そばに居た有紀が告げた。

「…お前に、お前に何が解る!?」

「…解るさ。この無線のやり取りを見れば……。」
「古代と言ったね。艦橋の次にアイツが狙う場所を特定して、その場所にアイツがたどり着く前に仕留めるしか方法は無い!」

「認めたくないのは、解らないでもない。受け止めるしかないんだよ。」

「……。」

古代は愕然と肩を落とし、返事を返せずにいた。
そんなに矢先、有紀のインカムには、ハーロックから報告が、届いていた。

「有紀。落ち着いて聞け。」
「次元断層空間の時間の流れが変わろとしている。」
「その兆しが現れた。急いで帰投せよ。」 であった。
有紀は、すぐさまヤマトの状況を報告すると同時に、デス・シャドウから偽りのサーシャの居場所を特定して欲しいと具申した。
ハーロックは解析が得意なクルーにスーパーサーモグラフィックセンサーを使わせ、偽りのサーシャの居場所を特定させた。
2~3分が過ぎ、デス・シャドウのクルーから有紀に連絡が入った。
「現在、エレベーターにて下を目指しているようだ。」
「おそらく、機関区を目指していると思われる。」
「追跡を続行します。」

「了解。」

「古代。アイツは機関区を目指してる。」
「機関区に入る前にアイツを倒さなければ、ヤマトが沈むぞ。」
「…古代!艦橋の様子が気になるのは解らなくもないけど、今はアイツを倒す事が先決なんじゃないのか?」

有紀は、無言な古代の肩を掴み、揺さぶった。

「…解っている……。」
「ボソッ」と返事を返すと、制御室のコンピュータから機関室入口のメイン通路の隔壁を閉鎖、偽りのサーシャが、この通路に入ったところで、もう片方の隔壁を閉鎖する準備に入った。

「有紀隊長。例の人物は機関区メイン通路に入った。」スーパーサーモグラフィックセンサーで追跡するクルーから報告が入る。
有紀は、その報告を聞きながら古代に偽りのサーシャが、通路に入った事を伝えた。
間髪入れずに古代は隔壁を閉鎖した。

「有紀さん。ピンポイントでデス・シャドウから砲撃を頼めないか?」
古代は赤く点滅するヤマトの図面モニタを指、指した。

「出来なくはないが…。」
「ヤマトを修理している時間は無いぞ。」
「この次元断層空間の時間の流れが変わろとしているからな。」

「…構わない。吹き飛ばしくれ……。」

「解った。」返事を返した有紀はデス・シャドウにピンポイント攻撃を要請した。
デス・シャドウに装備される四連装艦首ミサイル1発が、指定座標に発射された。
大きく揺れるヤマト。
勢いよく流出する爆炎と黒煙。
見るも無惨な満身創痍のヤマト。





デス・シャドウに牽引され、次元断層空間から脱出したヤマト。

だが、そんなヤマトに襲いかかるドメル艦隊主力部隊。
包囲しつつあった陣形を緊急ワープで脱出されたドメルにとっては、屈辱でしかなかった。
ドメルは半数近い200隻を率いり、逃がしたヤマトを捜索していたのだ。



「見つけたぞ。ヤマト!」

「バラン鎮守府と目と鼻の先に隠れていたとはな。」
「灯台下暗し。とはこの事か。」

「全艦!戦闘配置!」
「目標!ヤマト!及び星籍不明艦二隻!」



その時であった、突然、短距離ワープしたゴッド・ウイングのスターシャから古代に通信が飛び込む。

「古代さん。私の船、ゴッド・ウイング目掛け、波動砲を発射して!」
「時間が無いわ!急いで!」

満身創痍のヤマトを預かる古代も、デス・シャドウのハーロックたちも、耳を疑った。
だが、躊躇している暇はなかった。
ヤマトが波動砲発射体制を整える間、デス・シャドウがドメル主力艦隊に砲火を浴びせた。

「古代!俺たちも、時間稼ぎに出撃するぜ!!」
加藤率いるヤマト航空隊第一戦隊戦隊長:加藤の無線だった。

「だけじゃないぜ!!」
第二戦隊戦隊長:山本も、椎名や阪本、揚羽も、加藤の後に続いた。









「波動砲発射10秒前!」
「波動砲薬室内、エネルギー充填120パーセント!」
「波動砲、セーフティロック解除!!」
「対閃光、対ショックよし!」
「発射5秒前!」
「4.3.2.1.発射ーーーッ!!」



「波動フィールド最大展開!」

ヤマト艦首から発射された一条の超高出力波動エネルギー:波動光弾は、慈悲の心を持たない悪魔の吐き出す業火の如く、
波動フィールドに包まれたスターシャのゴッド・ウイング目掛け、突き進む。

「あの大砲か?何処を狙ってるんだ。恐怖で気でも狂ったか?」
ドメルの副官ゲールが失笑しながら云った。


※イメージ曲「space.battleship.yamato」より引用。

だが、それはすぐに青ざめた顔を覗かせる事に成る。
ヤマトの撃ち放った超波動光弾は波動フィールドを最大展開するゴッド・ウイングに直撃すると人工太陽に反射させ、ドメル主力艦隊の背後から何倍にも過剰した超波動光弾が襲いかかる。
瞬く間にドメル主力艦隊は消滅、また人工太陽を失った事により、バラン星の大気は急激に冷やされ、分厚い雲が形成され、超嵐を発生させた。
大雨により、バラン星ガミラス鎮守府は水没、同時に残りの艦隊も水没、バランの海の藻屑と消えた。


デス・シャドウのハーロックをはじめ、クルーが右舷側から見守り、スターシャと雪がゴッド・ウイングから見守る中、偽りのサーシャの犠牲者と成ったクルーたちと、ドメル戦で命を落としたクルーたちの宇宙葬が行われていた。

・艦長:沖田十三
・航海長:島大介
・解析・技術長:真田史郎
・通信長:相原義一
・砲雷長:南部康雄
・副航海長:太田健二郎

・機関長:徳川彦左衛門
・機関士:藪助治

・戦術科航空隊第一戦隊戦隊長
加藤三郎
・戦術科航空隊第二戦隊戦隊長
山本明
・他、各科クルー名104。合計114名。



「どうしても、ゆくのか?」
「もう、ヤマトも修復は不可能、波動エンジンも使い物にはならんだろ?」

「キャプテン。私がゴッド・ウイングで古代さんを乗せてゆきます。」
「私たちの未来の為にも。」

「そうか。ならば、ヤマトの負傷者はオレが太陽系まで送る。そこからは救命艇で向かわせる。」
「古代。また何時の日か遭う時があるかも知れん。」
「死ぬなよ。古代。」


第十三話へ
つづく。


使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。「ACE COMBAT」等などの拾い画を使用しています。
石津嵐氏小説版や松本零士氏のコミック版、2199等を私的に再構築した《宇宙戦艦ヤマトreborn》です。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト》の二次創作です。