ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

コロー展

2008-08-13 | 美術
娘とコロー展に行ってきました。

で、何故ロダン?(笑)
いやあ、考える人も暑いだろうなぁと思って。
炎天下にさらされていては、
熟考は無理だろう、と同情して一枚。
ホースで水でもかけてあげたくなりました。

西洋美術館で開催されている「コロー展」。
森の中の奥深くに迷い込んだような気分になりました。
妖精でも出てきそうな。
コローというと、私にはこの絵が浮かびます。

「夏の浜の思い出」というこの絵は、西洋美術館に常設されている絵です。
もちろん今回のコロー展でも見ることができます。
(コロー展が終わってしまってもこの絵は見れるということです)

常設展で中世絵画をいやというほど見た後で、この絵に出会うと、
一緒に踊り出したくなるほど晴れ晴れとした気持ちになりました。
今回びっくりしたのですが、イメージよりもこの絵が小さかったこと。
他のコロー作品に比べると大きいことは大きいのですが、
私は仰ぎ見るような大きな絵だと勘違いしていました。
ダヴィットじゃあるまいし、コローがそんな大きな絵を描くわけないですよね?
記憶ってずいぶんいい加減なものだなあと思いました。
でも、きっと私はこの絵を前にして、長いこと佇んでいるうちに、
この絵の中に入り込んでしまうような錯覚に陥って、
そこは思っていたよりもずっとずっと広くて、気持ちが良くて、
風が吹いていて、波の音や、人の歌声が聞こえて・・・
だからきっと、とてつもなく大きな絵だと、
私が入り込んで、彼女たちと同じ大きさになってしまうくらい大きな絵だと、
思い込んでしまったのですね。

コローって私にとっては、
懐の深い、心優しい、懐かしい画家です。