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6/15:タンカー攻撃に思う「ホルムズ海峡→マラッカ海峡→バシー海峡」のリスク2019-06-15 |

2022-07-27 17:13:31 | 連絡
日本のオイルシーレーンのお話です。海路上の海峡はチョークポイント(絞められると苦しい戦略上の要衝)であり、今回のタンカー攻撃はまさに日本の生命線で起きてしまいました。

 <「インド太平洋における石油とシーレーン」(SSRI/宇田川敬介)より。
 インド太平洋における石油とシーレーン
SSRI 海洋安全保障研究会研究員 宇田川敬介
https://www.ssri-j.com/SSRC/study-ocean/ocean-udagawa.pdf

>
実態解明の途中なのでその点は割愛しますが、事件の背景にある中東情勢に加えて、インド洋・南シナ海・東シナ海における米中の海洋覇権争いが加速する中で、あらためて日本のエネルギー事情とシーレーン対策の無防備ぶりが炙り出されました。
 今後は船舶保護のための実効的な法整備と、航路の安全確保のための艦船確保(建造)が不可欠になると思います。その理由をいくつか挙げてみたいと思います。
上の地図には出ていませんが中国に租借された港を持つスリランカ近海も新たなポイントに浮上しました。(最短距離を得るにはスリランカ近海の航行が必要です)
 マラッカ海峡を臨むインドネシアは8割以上がイスラム教徒であり、IS(テロ組織)の活動拠点の候補と目されています。元々海賊が多い海域でもあります。
 台湾・フィリピン間を通るバシー海峡は2020年1月の台湾総統選挙次第では不安定化のリスクが増します。
 香港発の台湾リスクも無視できません。
香港の反政府デモが示唆するように現地では中国化(独裁化)が静かに進んでおり、万一陥落するようなことがあれば次のターゲットは間違いなく台湾です。
 万一台湾が陥落するようなことが起きれば、それと同時がその直後から沖縄がターゲットになります。

 何故かといえば、そもそも中国による人工島建設などの南シナ海領有化の目的は「日本のシーレーンを断つこと」であり、そのゴールは日本国の実効支配だからです。
 台湾リスクが本格化する頃には、我が国の輸入物価は事態を反映して上昇を始めると思います。
迂回費用、用船料や保険料の高騰だけに留まらず、品薄感から原油価格の上昇も伴うはずです
 輸出サイドでは同じことが現地での販売価格に上乗せされる(or値下げで利益を削る)ことになり、関連企業の業績悪化も避けられません。
〇     〇     〇
 軍事力の均衡が崩れると、軍事独裁国家は(集産主義で自国経済がガタガタなため)侵略の誘惑に駆られるというのが世界の歴史です。
相手が軍縮するはずがなく、同盟国の大統領は選挙のたびに“親中派”が登板するリスクを秘めているのですから、パワーバランスを均衡させる方法は一つしかないと思います。
 本日は以上です。




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