<中国依存、ゆでガエルが顕在したか>
<修繕船事業は、労働集約事業から転換=生産性向上技術開発=は不可能か>
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新型コロナウイルス感染症の拡大で、国内造船会社に思わぬ需要が生まれている。船主企業が中国の造船所で修繕できなくなった案件を、日本の企業に発注しているためだ。三菱重工業長崎造船所香焼工場(長崎市)には修繕を行う大型客船3隻が停泊中で、三井E&S造船と川崎重工業の修繕事業会社・MES―KHI由良ドック(和歌山県由良町)や三和ドック(広島県尾道市)なども船の修繕作業がフル稼働の状態だ。
他方で中国製救命艇やアンカーチェーンが届かなくなったため、新造船の納期遅延が顕在化しているとの指摘もある。 (注1)
修繕船事業はもともと単価が低く、注文が人件費の安い中国や新興国に流れていた背景がある。
収益面からみると効果は限定的で「むしろマレーシアやインドネシアなどの新興国の注文が拡大するのではないか」と三和ドックはみる。
新造船の納期遅延は、中国に続いて日本でも顕在化しつつある。
救命艇やアンカーチェーンは船を構成する1部品だが、これがないと船主に引き渡しができない。「救命艇は単価が安いため国内で製造する会社がいなくなり、中国へ流れた事情がある。(注1)。今回はそのツケが出ただけ」と、ある造船大手は語る。
(注1)中国依存のドイツが味わう「ゆでガエル」の恐怖
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