安定?習慣?なのか
ほぼ明け方の4時頃に起きます(笑)
なぜか、ミスターラグビーと言われた
故平尾誠二さんを思い出し
1985年に慶応大学と戦った
全国大会決勝戦の動画を検索しました。
結果的には10対6で同志社が全国三連覇を成し遂げた試合です。
前半早々に平尾さんのカットインによる
激走とその後の追加点で
同志社の圧勝になるのかという展開でした。
画面は変わり
平尾さん(主将)と慶応の松永主将が
別々の場所で同試合のVTRを観ながら
当時を回想しています。
<補足
慶応ラグビー部
その黒と黄色(黒黄)のジャージから
タイガー軍団と言われ
縦の明治
横の早稲田
魂の慶応
と呼ばれます
当時は高校からのスター選手はほぼ皆無であり、才能未開花や経験の浅い
極端に言えば素人集団を「地獄の山中湖夏合宿」で魂のタックルを継承する
集団に叩き上げます>
前半を終えても同志社の勢いは止まりませんが、慶応は粘り強いディフェンスで
同志社の猛攻を凌ぎます。
平尾さんが中盤付近から
個人技でステップを踏み
ナンバー8→右ウィングとパスを通し
決定的なトライ場面を慶応の若林さん
(逆サイドのウィング)がバッキングに戻り腕一本で同志社のウィングを止めます。
以下記憶のままに
松永主将
「あそこで取られた(トライ)らもう完全に負けだと思いました、もう流れは変えられなかったでしよう。ですが止めた事でまだ、いけると思いましたね」
平尾主将
「最高のシュチュエーションで
パン、パン、パンと取るべき人間にパスが通ったんです。あそこはトライになるはずだし、トライしないといけない場面だったんです。
初めてこの試合で負けるんちゃうかと思いました」
流れは慶応に傾きます
後半終了間際、同志社のキャリバックから、慶応ボールのゴール前5mスクラム。
松永主将はフォワード陣に
「絶対ボールを出せ、「直」で行くから」
と声を掛けたようです。
「直」というのは、バックス陣のサインプレー時の呼名(暗号)です。
後に語り継がれる
「幻のトライ」場面の始まりです
慶応のこのサインプレーは
言わば絶対にトライをとる為の戦法です。
スタンドオフから第1センターを飛ばし
第2センターまで「直」パス、相手ディフェンス陣形が穴のあけたスペースに
後方から走り込んでくるフルバックにパスが通る。
インゴールにグランディング
「トライ!」のホイッスルではなく
「スローフォワード」(自分より前の選手にパス)のホイッスルとなります。
私はスローフォワードの判定の是非は
問いません。
最後に再度両主将へマイクが
向けられます
あの場面をどう思われますか?の問に
松永主将
「我々のベストパターンであり、あのパスを通す為に何千回も練習してきました。
それはこのサインを使えば絶対にトライ取れるし、また取らねばいけないときのサインでした。
それができなかった(スローフォワードの判定)のは、同志社の絶対に勝たねばいけないという思いに対して、我々はもしかして勝てるかな、勝てればラッキーという思いがどこかにあったと思います。
最後は運がなかったのでしょうね」
平尾主将
「それについては、僕もよく聞かれます、ただ僕はあの場面はタックルに行った後方にいたので実際に見ていません。VTRでしか観れてないんですよ。
それでもその問に答えるとなると
なんだと思われるかもしれませんが
運としか言いようがないんです」
同志社も慶応もこの日の為に
どれほどの苦しい練習を重ねただろう。
ラグビーは試合も辛いが
練習はもっと辛い
それでも
ノーサイドは素晴らしい
全力で戦った者同士の
「運」という締めくくりに拍手を
送りたいと思います。
読んで頂いてどうもありがとうございます。
朱禪記す