きっと忘れない

岡本光(おかもとこう)のブログです。オリジナル短編小説等を掲載しています。

エッセイ 令和二年 四月二十八日現在の状況

2020年04月28日 | コラム・論評

前にも少し書いたのだが、自分はこのブログに関しては、客席に誰も居ない劇場で大声で叫ぶ喜劇役者の演技のようなものだと思っている。

もしくは、辻説法を行う得体の知れない虚無僧といった所か。人の居ないサーカス小屋で踊るピエロか。なんでもいい。

とにかく、すきな事をすきなようにやらせてもらうし、それを変える気もない。

 

さて、少し前に世界におけるコロナウイルスの蔓延状況の経過を時系列で書いたと思うが、それから数日が経過した。

テレビ等の報道では、東京都で新規感染者が大幅減少との報告が報じられ、GW前に若干の楽観論が報じられる傾向も見られるように思う。

 

本当にそれでいいのか? ほんの数日前まで散々と視聴者の不安を煽り、少しのデータだけでまったく逆の楽観論を提示する。

 

こんな事を続ければ、多くの人の精神が不安定になって当たり前だ。そしてその一方で、求人倍率が一気に1・3倍まで減少したとの報道もある。

2月までの求人倍率もデータ上の見せかけの多さではあったが、それでも2倍前後を推移していた。もはや、とりつくろう事も出来ないという事だ。

 

個人的な見解を述べる。報道は淡々と数字とデータ、諸外国の状況を伝えるだけでいい。あとは再放送等、娯楽の提供を優先するべきだ。

ステイホームを提唱しながら、家でうんざりするコロナ関連のワイドショー番組を見続ける事を強いられる身にもなって欲しい(自分の親がそうだ)。

 

そして、あくまで冷静に、この未知のウイルスに市井の人々が冷静に対応できるよう、官民が一体となって、せめて今この時だけでも自らの利益を捨てて行動して欲しい。その事が、後々のもっと大きな利益にも繋がるのだ。それくらいの先の見通しは持って欲しい。

 

官民という部分で、またひとつ個人的な話をする。自分には持病があり、月1回の通院を電車で行っているのだが、病院に問い合わせたところ「原則として電話診療は行っていない」との返答があった。自分が高齢の両親と同居していること、移動に電車を使う事を説明したうえで、それでも無理なのかと強く主張したところ「検討する」との返答があった。これだけ政府がステイホームを主張する中で、医療の現場がこれである。頭おかしいんじゃないの?

 

ここまで官民の足並みがバラバラな状態で、庶民はそれでも、よく自らを律していると思う。ほとんどの人はコンビニやスーパーでもきっちりと離れて列を作るし、先の日曜日の新幹線の乗車率は10%以下だ。でも、これは上の位置にいる官僚や富裕層の働きではない。確かに呼び掛けたのは上の人間であるが、庶民が日本という国の村社会でお互いを(もう相当前にそんな文化は消えつつあったが)慮った結果だ。ゆずりあいの心である。

 

日本という国にはかつて「お互いさま」という考え方、文化があった。この文化は令和になって消えかけていたが、今回の疫病蔓延によってそれがどう変わり、広がるのかは注視していきたいと思う。

 

 


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