こんばんは
萬斎マニア・ラルママです。
3月29日(木)。
今年になって初めての萬斎さま狂言会に行ってきました。
メンバーはいつもの~
うにまいすさんとYちゃん
場所はお江戸、千駄ヶ谷、かの国立能楽堂でございます。
開場は18:15なので2時間くらい前にうにまいすさんと待ち合わせ、
時間まで軽く?しっかり?食事&お茶を飲みながらゆっくりするのが
いつもの私たちのパターンなのです
その日は駅と能楽堂の間くらいにあるオサレなカフェに行きました。
うにまいすさんとYちゃんはお肌によさそうなコラーゲンカレー
私はチキンのパテに大葉がアクセントのヘルシーバーガー
(なぜか画像が保存されていなかった
)
デザートにはチーズスフレケーキとキャラメルソースとクリームが雪崩れ状態
のシフォンケーキ
お皿の脇には、ソフトを抱えたちっちゃいう~に~ちゃん
お食事もケーキもとっても美味でした~
お茶も無くなり、少し早いけど能楽堂に行ってロビーでまったりしてましょうか、と
いうことになり、能楽堂へ行ってみると、会場の18:15までは入り口がロックされて
ロビーにも入れてもらえない
さすが国立能楽堂、きびしいです。きびしすぎない?
あと30分くらいあるし寒いし、仕方が無いので近場でコーヒーでも飲んで
時間つぶしますか、ということになり、能楽堂近くをうろうろ、うろうろ・・・
以外に無いんですよ、ちょっとお茶だけ飲めそうなところが。
で、ふっと道路沿いのビルの1階に古めかしい、よく言えばレトロな喫茶店を発見。
(なんとなく怪しいけど、ちょっとの間だし、まぁいいか~と入ると
常連ぽい、かな~りガラの悪そうな兄さんがじろりと見るし。
ピンクの公衆電話置いてあるし!
まるで40年前にタイムトリップしたかのような空気にしびれる私たち(^^;
お店の人は志村けんがコントで扮する「ひとみ婆さん」(知ってる?)みたいな老婆が
ひとり。私たちが入店したのを気づいているのか気づいていないのか
「いらっしゃいませ~。」もこちらを気にしたりする様子もなく数分経過。
仕方が無いのでメニューも来なかったけど「ホット3っつ~!」と席から言うと
「あぁー、ただいまぁ~。」とお婆さん。
しかしなかなかコーヒーが出てこない。
まさかこれから豆焙煎か?!
そうこうしているうちにコーヒーを飲むにはたっぷりあるはずの時間が刻々とすぎ
これじゃーコーヒーが来ても熱いの我慢してぐびぐび飲まなきゃ間に合わないよ!
ようやく出てきたコーヒーはお菓子付。
出てくるのは遅かったけど、なんとなく豆からちゃんとコーヒー淹れてくれてる感が
あったのでまぁいいや。
そんなんで、時間があまったんだか足りなかったんだかわからないうちに開場の時間が
近づいてきたので3人で「楽しみだねー
」とわくわくしながら初めての
国立能楽堂へ。
今日の演目は狂言三曲、小舞二曲、素囃子ともりだくさん。
まずは 小舞 「雪山」は萬斎さまのご長男 裕基くん。たしか中学1年生。
続いて 小舞 「海人」は萬斎さまの父上、人間国宝 万作さん
最初の狂言は 「粟田口」
大 名 萬斎さま
太郎冠者 高野和憲
すっぱ(詐欺師) 深田博治
後見 中村修一
あらすじ
世間では粟田口比べが大流行。そこで大名は、太郎冠者に都まで粟田口を求めに行かせます。粟田口とは刀の事。
ところが、粟田口がどのようなものか知らない太郎冠者は、すっぱにだまされ、すっぱを粟田口と思い込んでしまいます。
家に帰ると、大名は、粟田口のことを書いた巻き物を取り出し、書いてある事とすっぱを比べてみます。
「刃は強いか」と聞くと「岩石をかみ砕くほど歯は強い」と答えたり、「実は古いか」と聞かれると「今まで風呂に入った事がないので古い」と答えたり、
「銘はあるか」と聞くと「(姉と妹に娘が一人ずつ)姪が二人いる」と答え、
さらに粟田口に住んでいる人はみな粟田口と呼ばれていると言い、すっかり信用してしまいます。
早速、大名は粟田口くらべに行きますが、新しい物好きのこの大名。道すがら粟田口の名前を呼びながら歩いていきます。
「粟田口」「お前に」「粟田口!」「これに候!」と、打てば響く応答に楽しくなった大名は、太刀を粟田口に持たせ、心も体も軽くして粟田口を呼びます。
ところが何度目かには粟田口は答えません。ここが潮時と見たすっぱは、太刀をもってさっさと逃げてしまったのでした。
そうとは知らない大名はそこらじゅうを探しますが、すっぱにだまされた事に気づき、悲しく帰っていきます。
粟田口は初めて見たのですが、ほんとにおもしろかった!!大名とすっぱのやりとりが絶妙で大笑いさせていただきました~
続いて 狂言「口真似」
太郎冠者 野村裕基
主 野村万作
何某 石田幸雄
後見 深田博治
あらすじ
主に到来物の酒をともに楽しく飲む相手を探してくるようにと言われた太郎冠者、強引に連れ帰った男は実は大の酔狂人(酒癖の悪い者)
その場をなんとか丸く治めて男に帰ってもらおうと、主は太郎冠者に「いいから身共の言うとおりにせい。」というと
何を勘違いしたのか太郎冠者は主の言動、身振り手振りをそのまま真似してとうとう連れてきた男を殴ってなげとばすことに。
題名のとおり、口真似をして勘違いの支離滅裂な行動をするというシンプルな構造の演目ですが、
口真似をするのがまだ声が高い裕基くんなのでまぁ、かわいいことかわいいこと。
そして当の裕基くんも最後の最後でこらえきれずに自分で「ぷっ。」っと笑ってしまっていて、それがまた会場の笑いを誘って
万作さん(祖父)と裕基くん(孫)の共演ということもあり、すごくほのぼのとしてよい演目でした
。
そして最後の 狂言「蛸 -
吐墨-」
あらすじは播磨の国清水の浦を旅していた僧が漁師に捕らえられて食べられてしまった大蛸の霊に会い、成仏したいから
お経を唱えてほしい、と懺悔をしながら大蛸の霊が舞う。とかなり大雑把にまとめてしまいましたが
(長々とあらすじ書くのが面倒になってきた)
またこの曲は大笑いするようなあらすじではないのですが、なんてったって「蛸の霊」ですから。
とうぜん萬斎さまのかぶりものも「蛸」なわけですよ。
「蛸」というよりはむしろ「タコ!」 たぶん笑うところじゃないと思うんですが萬斎さまが「タコ」のかぶりものかぶって
出てきたときにはあの「タコのアタマのトゥルットゥル具合」に笑わずにはいられませんでした。
もちろんそれはわたしだけじゃありませんでしたけど
。
タコの、いや
茹で上がった「蛸の霊」でも
トゥルットゥルでも萬斎さまはとってもステキなのです
えぇ、ワタクシ、萬斎マニアですが。なにか?