「五常の滝」は、西武池袋線の武蔵横手駅から北へ30分ほど歩いた、日高市の西北部にあります。
もともと民有林の中にある伝説を秘めた滝で、古くから地元民だけでなく、ハイカーにも親しまれてきました。
滝の脇には、観光協会の案内板があり、また「不動明王」(滝不動)が祀られて信仰の対象でもあったのですが、いつしかお堂は朽ち果て、荒れ気味になっていました。
しかし、山林が売られ、新たなオーナー会社の下で周辺が整備されて、五常の滝は、その名にふさわしく、2017年7月に「儒教」の聖地として正式に生まれ変わりました。
ちなみに、五常とは、儒教が教える「仁義礼智信」の五つの徳目です。
滝へ向かう道の入り口には受付が設けられ、途中には孔子廟をはじめとするいくつかの聖廟、二宮金次郎像などが整然と立ち並んでいます。滝の脇の「不動明王」のお堂も立派に再建されました。
維持管理のために有料化され、入山料が必要になったため、昔を知るハイカーには不評のようですが、儒教の教えを記したリーフレットがもらえるうえ、種々のサービスもあるようです。毎日開門しているわけではないので、通りがかったときに開門していたら、ラッキー!と思って拝観してみたらいかがでしょうか。滝の霊気に触れ、お不動様を拝めば、パワーを授かること間違いありません。
SNSの一部には、滝が外から見えないように工作された、などといった誤まった書き込みが見られますが、滝自体はもともとハイキング道(公道)からは見えない位置にあり、有料化に伴って隠されたなんてことはありません。
新しいオーナー会社は、地球環境保護を目的とするNPO法人と連携して、奥武蔵で林業従事者の育成事業などに積極的に取り組んでいます。
(写真上)© 五常の滝
(写真上)© 五常の滝
(写真上)© 五常の滝
(写真上)© 五常の滝 受付
(写真上)© 同上
(写真上)© 五常の滝へのアプローチ
(写真上)© 立ち並ぶ儒学者の聖廟と二宮金次郎像(右端)
(写真上)© 五常の滝へのアプローチ
参考:(一般財団法人)五常の滝
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