天空の扉へ Good day! - たか機長 45歳でプロパイロットへ😊

歳を重ねるごとに毎日が楽しい!そう思える日々を送っていきたいです。一つのパイロット・ライフスタイルを伝えていきたいです!

事業用の訓練って?

2010-10-20 | 訓練日誌
無沙汰しています!
いやぁ~寒い・・・ストーブを初始動させるか悩んでいます・・・ もう冬かな 短い秋でした


事業用の訓練も天気が悪いなりに着々と進んでいます。ほぼ毎日飛んでいる感じです

事業用の訓練は、計器飛行の訓練に比べて課目が多い・・・のが特徴


離陸にもノーマルの離陸に加えて、短距離離陸(滑走路が短い or 上昇経路に障害物がある想定)があったり、

着陸の方法もフラップを下げない着陸(フラップ故障 or 強風を想定)や、制限地着陸とって航行中に緊急着陸を強いられる場面で距離・高度の判断能力+着陸技術を養うものもあったり。もちろん、短距離離陸があれば、短距離着陸もありで・・・
 
更に失速のデモンストレーションの課目もあります。
 
教習所での車の運転練習もそうでしたね
クランクや縦列駐車や坂道発進などなど、色々な課目がありました。



これらの課目に加えて、ナビゲーション(=長距離飛行)があります。
 
計器飛行の訓練でのナビゲーションは、基本的にはコックピットの計器を見ながら決められた空の道を飛ぶ。雲の中に入ってもOK(雲はなるべく避けたいけど)

事業用のナビゲーションは、予め上空の予想風などを使って立てた飛行計画を基に外を見ながら飛ぶ(地上・地形を見ながら)有視界飛行がメインです。雲から一定の距離を保って飛ばなければなりません(雲にかすってもアウト!)つまり、雲に対する判断!!が重要です。安全・快適・経済性といった3つの主目的を達成するために総合的にフライトを組み立てることが課題です。
 


自分は雲に対する判断が1テンポどころか、2テンポくらい遅くて困りものです
 

「あー 次の目的地の方向に雲がある。あの山は標高xxxフィートだから、雲のベース(底)はxxxフィートくらいかな。だとすれば、今の高度は維持できない。じゃぁ、雲の上に避ける?いや、下に避けるべきか?今日の風はやや強い。山の風下側は山岳波<乱気流>があるかもしれない。じゃぁ、上に逃げるべき?いや、この先は気圧の谷の接近で、山沿いを中心に低い雲が広がっている可能性が高い。一度雲の上に行ってしまうと、下に降りれない可能性が高い。。。。だとすると・・・・右が左によけるしかないか。お!!右側に平野部があるので、雲との距離は確保できる。エンジンは1発しかないので、もしエンジントラブルがあった場合の緊急着陸地は確保できるかな?? この飛行機の滑空距離(エンジンパワーゼロでの最大飛行距離)はxxxマイルだ。xxxのルートを通れば、xxxにゴルフ場もいくつかあるし、安全だな。よし右に迂回することにしよう。ん~~~右に何度進路変更すればいいんだ?30°?45°?60°?迂回すると、到着予定時刻は何分遅れる?」

ってな感じで上空に雲と遭遇すると、脳みそフル回転なのです。冷静に判断できればいいけど、上空では思考回路がかなりふさがってしまうことも。やっぱり経験していくしかないのか?!



下記は、札幌から南へのモデルルートの一つです。昨日下記のルートで飛行しました。
 
おおよそ1時間半のコース




 
第一コース:(第一レグと言ってます)小樽を超えて、余市<よいち>(ニッカウィスキー工場が有名?)上空

第二コース:余市から進路を南へ変えて蝦夷富士と呼ばれている羊蹄山(ようていざん)やスキーで有名のニセコの街を通過して豊浦という町の上空まで

第三コース:豊浦から進路を東に変えて洞爺湖(洞爺湖サミットってありましたね)上空を通って苫小牧の西まで

第四コース:苫小牧西から進路を北に変えて、左手に支笏湖を見ながら、札幌市街へ
 
 
例えば、第一コースで、あの町は間違いなく余市だ!!と確信するために自分なりの目印を設けておきます。つまり、町の特徴をイメージしておかないと間違ったポイントで進路変更してしまう致命的なミスにつながります。







自分なりの余市のイメージ(特徴)は・・・
 
1.比較的大きい余市川がある
2.余市川に3つの橋がある
3.真ん中の橋の手前には、茶色い屋根の倉庫群(ここがニッカウィスキー工場!!)
 
 
このことを地点評定と言います。北海道の町の漢字が読めないことが多々あり・・・アイヌ語の当て字が多いとか。たとえば、倶知安 くっちゃん って読みます。
 
 
さぁ、下記は余市の町を上空から撮影したもの。どこに余市駅があるでしょう????





 
地点評定って難しい・・・




ぽちっと押してもらえるとモチベーションUPします