「ジュリアン・ブリーム」直筆サイン
このブリームの直筆サインはコンサート終了後のサイン会で頂いたものです。
二度とコンサートで聴く事の出来ないギター界の至宝とも言えるギタリスト。
ギターの表現の枠を越えた音楽家「ギター100選」著者の近藤敏明先生(談)
2002年に惜しまれながら引退したギターの巨匠「ジュリアン・ブリーム」との
出会いと私の印象を語りたいと思います。
「ジュリアン・ブリーム」このギタリストの名前を知ったのは私がクラシック
ギターを始めて6年目の頃でした。
高校1年の夏、ギタークラブの先輩から岸田ギター教室(現在音楽教室)を紹介して
いただきその当時教室で使用していた教則本に「現代最も進んだギターの構え方」
として写真付きで紹介されていました。そのブリームの写真は髪の毛は綺麗に
ウェーブしており、イギリス紳士・貴公子といった雰囲気でした。
2年後、最新レコードのジャケットを見て愕然・・!綺麗なウェーブの髪は無く
少しだけオデコの中央に髪が残っている・・「離れ小島」・・のような風貌の変化に
まるでサギに遭ったような感覚を今も覚えています。(自分の髪もかなり危険!)
そして中学から一緒にクラギを弾きだした二人の友人を岸田門下に誘ってからは
三人でギターの勉強に没頭しました。そんな日々の中でセゴビアのタッチと共に
研究したのがブリームの演奏姿勢だった事を思い出します。(その教則本で悪い姿勢
の見本写真が、腰痛持ちの今の私には一番楽な姿勢に成っていますが・・賛否?)
教室で始めて聞いたレコードのブリームの演奏は極めて印象的でセゴビアとも
イエペスとも全く違った演奏スタイルで「いろんな音色にちょこちょこ変える落ち
着きの無い演奏だな!」と最初は感じましたが、聴けば聴くほど新鮮な印象を受け
るブリームの演奏はどんどん引き込まれて行きます。
その頃から特にブリームの弾くバッハの曲にすごく引かれるように成り、その曲の持
つ構成・解釈と共に曲の中に潜むドラマチックな風景・物語を感じるようになり自分
の背中にゾクゾクとする感覚や胸にグーッと来る感情を体感するように成りました。
ロマンティックな曲では音色そのものに哀愁があり、リズミカルな曲では生き生きと
した命の躍動を感じます。「チョット乗りすぎ!」って時もありますが・・そこが
とてもブリームらしい。
この表現と乗りの良さの原因はこの79年のコンサートを実際に聴いて初めて解り
ました。(現在はDVDが有るので良く解ります)
セゴビアもイエペスもジョンもギリアも演奏中は時々頭を動かす位で殆んど身体を
動かす事は有りません。ただ淡々と弾くスタイルが多い中で、ブリームは顔の表情
から演奏姿勢まで自由に表現していました。
心に染みる真摯な曲は演奏姿勢も静かに・・リズミカルな曲は身体も弾むように・・
ブリーム独特の伸びる美音を響かせる所は、会場の聴衆に向って「どうだい!こんな
綺麗な音が君に出せるかい?」と言わんばかりに流し目を送る。(杉良太郎か?・・
・・まさに役者だ!)
襟を正す神聖さと弾むような面白さ楽しさを表現するリュート/ギタリスト。
楽譜の中に眠る作曲者の心に演奏者の心と自分の心が感応して行く感覚に
これが「生きている音楽なのだ!」と気付かせてもらったと思います。
引退した後も、現在活躍するギタリストに数々の影響を与え続ける正に歴
史に名を残す音楽家「ジュリアン・ブリーム」
その歴史的巨匠に頂いた「直筆サイン」と共に
サインの順番を待つドキドキ感・・
思ったより小柄な体格・・
バイタリティーある応対・・
元気ハツラツ!上下に激しく揺する熱い熱い握手・・
私が緊張して「サンキューベべリーマッッッッチチッ」と噛んだこと・・
それを友人に笑われたこと・・・
そしてあのコンサートで聴いた心に届く澄んだ音色・・
これらの記憶の数々・・これが「私の宝物」です。
このブリームの直筆サインはコンサート終了後のサイン会で頂いたものです。
二度とコンサートで聴く事の出来ないギター界の至宝とも言えるギタリスト。
ギターの表現の枠を越えた音楽家「ギター100選」著者の近藤敏明先生(談)
2002年に惜しまれながら引退したギターの巨匠「ジュリアン・ブリーム」との
出会いと私の印象を語りたいと思います。
「ジュリアン・ブリーム」このギタリストの名前を知ったのは私がクラシック
ギターを始めて6年目の頃でした。
高校1年の夏、ギタークラブの先輩から岸田ギター教室(現在音楽教室)を紹介して
いただきその当時教室で使用していた教則本に「現代最も進んだギターの構え方」
として写真付きで紹介されていました。そのブリームの写真は髪の毛は綺麗に
ウェーブしており、イギリス紳士・貴公子といった雰囲気でした。
2年後、最新レコードのジャケットを見て愕然・・!綺麗なウェーブの髪は無く
少しだけオデコの中央に髪が残っている・・「離れ小島」・・のような風貌の変化に
まるでサギに遭ったような感覚を今も覚えています。(自分の髪もかなり危険!)
そして中学から一緒にクラギを弾きだした二人の友人を岸田門下に誘ってからは
三人でギターの勉強に没頭しました。そんな日々の中でセゴビアのタッチと共に
研究したのがブリームの演奏姿勢だった事を思い出します。(その教則本で悪い姿勢
の見本写真が、腰痛持ちの今の私には一番楽な姿勢に成っていますが・・賛否?)
教室で始めて聞いたレコードのブリームの演奏は極めて印象的でセゴビアとも
イエペスとも全く違った演奏スタイルで「いろんな音色にちょこちょこ変える落ち
着きの無い演奏だな!」と最初は感じましたが、聴けば聴くほど新鮮な印象を受け
るブリームの演奏はどんどん引き込まれて行きます。
その頃から特にブリームの弾くバッハの曲にすごく引かれるように成り、その曲の持
つ構成・解釈と共に曲の中に潜むドラマチックな風景・物語を感じるようになり自分
の背中にゾクゾクとする感覚や胸にグーッと来る感情を体感するように成りました。
ロマンティックな曲では音色そのものに哀愁があり、リズミカルな曲では生き生きと
した命の躍動を感じます。「チョット乗りすぎ!」って時もありますが・・そこが
とてもブリームらしい。
この表現と乗りの良さの原因はこの79年のコンサートを実際に聴いて初めて解り
ました。(現在はDVDが有るので良く解ります)
セゴビアもイエペスもジョンもギリアも演奏中は時々頭を動かす位で殆んど身体を
動かす事は有りません。ただ淡々と弾くスタイルが多い中で、ブリームは顔の表情
から演奏姿勢まで自由に表現していました。
心に染みる真摯な曲は演奏姿勢も静かに・・リズミカルな曲は身体も弾むように・・
ブリーム独特の伸びる美音を響かせる所は、会場の聴衆に向って「どうだい!こんな
綺麗な音が君に出せるかい?」と言わんばかりに流し目を送る。(杉良太郎か?・・
・・まさに役者だ!)
襟を正す神聖さと弾むような面白さ楽しさを表現するリュート/ギタリスト。
楽譜の中に眠る作曲者の心に演奏者の心と自分の心が感応して行く感覚に
これが「生きている音楽なのだ!」と気付かせてもらったと思います。
引退した後も、現在活躍するギタリストに数々の影響を与え続ける正に歴
史に名を残す音楽家「ジュリアン・ブリーム」
その歴史的巨匠に頂いた「直筆サイン」と共に
サインの順番を待つドキドキ感・・
思ったより小柄な体格・・
バイタリティーある応対・・
元気ハツラツ!上下に激しく揺する熱い熱い握手・・
私が緊張して「サンキューベべリーマッッッッチチッ」と噛んだこと・・
それを友人に笑われたこと・・・
そしてあのコンサートで聴いた心に届く澄んだ音色・・
これらの記憶の数々・・これが「私の宝物」です。