Mr.大江のGUITAR TREK

クラシックギターとスタートレックをこよなく愛するミスター大江のブログです。

2日間の格闘!ナット製作

2014-07-21 21:35:00 | ギター
先日購入した「ラミレス」のナットが完成しました。

今回は折角の休日を2日間もかけて自身の手製で完璧に作りました!

実際には一昨年50代で惜しまれながら亡くなられた「ギター製作家の飯田さん」に

数年前、ルビオの修理の時新しく作って頂いた2つのナットの1つを利用していますから

重要な弦の溝切は完璧なナットです。


このナットは私のルビオに合わせるために市販の象牙では幅が足りずムシカさんが

いろいろ古美術品店を回りやっと探して購入して頂いた象牙を利用し切り出した物で

まだ残りの象牙はそのままの姿で私の自宅に半分残っています。


今回、「ラミレス」のナットを作り直す理由は中心弦幅が43.5mm有りちょっと広くて

弾きにくい事と、指板の低音側の残りスペースが極めて少ないからです。


「ルビオ」用は弦幅42mmで高さも幅も長さも余裕が有り外寸を削り取れば

簡単だと思ったのですが・・・・。

7mmの幅を4.8mmまで2.2㎜を削り取るのに8時間位時間が掛かり指が痛い痛い。。

ペーパーマシンを使えばアッと言う間でしょうが、荒いヤスリを2本も買い

指先で抑えながら削り込むのは思った以上に大変でした。。


そして今日は、弦高の隙間をコインで測りながら弦を付けたり外したりを

繰り返し高さの微調整をしました。


最後に長さをネックの幅に合わせてピカピカに磨いて完成!

ふ~~っ。。。

やっと終わった。。

朝から始めて完成は午後4時。。


でも、苦労の甲斐が有りました、完璧な仕上がり。

肝心の音色もバランスも抜群の出来に満足満足。

このナットと取替る前とは見違える程、綺麗な音で鳴り

全体の音の安定感も倍増しています。

ついつい弾きたくなる更に素晴らしい楽器に成りました!

大成功!!

オリジナルのナットは当然残して有りますが、とても荒く作られていて出来映えは

自作品と比べたら問題に成りません。


最近は雑誌「現代ギター」を見ていても「ラミレス」を弾くプロギタリストは

とても少なくなりましたけれど、実際に手して弾き込んで行くとトーレス以後の

画期的な「近代スペインギターの元祖」としての素晴らしさが確かに有ります。

やはり「質の良いラミレス」のとても魔力的な魅力は今も健在ですね~。


しかし・・指先も身体も腰も痛い・・もうフラフラですね~。

あ~疲れた。。


やっぱりお願い出来るならプロにお任せした方が良いですね。

でも今回はとても「大満足」の自信の一作です!