2023/5/30付ブログ記事「尼崎宝塚線阪急立体の拡幅完成は2028年以降に」の続きです。
兵庫県議会でのやり取りから半年以上経過しましたが、この内容(地元要望によりまる1年間工事を中断して工法を見直し、2023年秋以降に再始動)が一般に知れ渡ることはなく、兵庫県公式サイトの「(阪神南地域)道路事業」のページからも、「尼崎宝塚線〔阪急立体工区〕」へのリンクは失われたままです。
ただ、周辺住民向けには全力で情報発信を行っており、9月前半時点で現地に詳細な掲示がなされているのを確認したので、こちらで報告します。
工事中断はまだ継続中なので、現地の様子は当然中断前の2022年春時点と何ら変わりません。
工事中断が如実にわかる部分に、イメージ図入りの掲示が新たに登場していました。
左側のアップ。2023/5/30付ブログ記事で紹介した通り2023/3/28に開催された説明会において、工事の変更内容が地元に理解され合意に至り、2023/6/26付で「現在の進捗状況と今後の工事の報告」が地元住民に対してなされました。2022/12/3付ブログ記事「尼崎宝塚線・拡幅工事ストップの背景(その3)」で紹介した内容に沿って進められます。
右側の上部は、「南西側から北側を見た完成形イメージ」です。合意内容そのままのイメージで、立体交差部分は当初からの「車道4車線の両側に自転車が通れる歩道」です。
右側の下部は、「南西側から北側を見た工事中の仮設道路イメージ」です。現在の阪急神戸線との交差部分の盛土や橋桁部分は(建設以来85年以上経過していることもあり)全て撤去されることがわかります。
流れとしては、「まず両側にそれぞれ1車線+歩道からなる仮設道路を設置→交通を切り替えた後に既存部を撤去→撤去跡地に新たな4車線+両側歩道の道路を築造→完成し次第仮設道路から交通を切り替え」と思われます・・・掲示では明言されていませんが
阪急立体工区については小浜南工区(中国道宝塚ICへのランプ部分)と異なり継続(再評価)の投資事業評価調書は見当たらず、2015年度時点での新規事業評価調書のみが公開されています。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks04/documents/h27s-1-toshikeikakudoro-amagasakitakarazukasen.pdf
こちらを見る限り、スケジュールは「設計」「取付道路部の道路拡幅工事」「橋梁部の道路拡幅工事」の3段階となっており、単純に現在の2車線の両側の法面を利用する形で4車線に拡幅するのみのように取れましたが、実は最初から部内では「取付道路部は現在線の両側に付け足す形で拡幅するのに対し、橋梁部は完全に作り直す」で動いていたのかもしれません。地元住民にはこうして周知されたわけですが、現実には阪神間の南北を結ぶ二大幹線道路の1つである県道尼崎宝塚線を走行する車両のほとんどは大型トラックなど地元住民が関係しない通過交通であり、(掲示は側道沿いにあるので)現地で車を降りて確認しない限り知る由もありません・・・