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鹿児島空港と県北部を結ぶ幹線道路の全通はまだまだ先

関連ブログ記事・・・2022/1/30付「続:南九州西回り自動車道の未開通区間の進捗状況について

鹿児島の地方紙「南日本新聞」のサイトに、1月29日付で「計画から30年「北薩横断道路」の開通まだ4割 総事業費1600億円…完成すれば阿久根-鹿児島空港間が1時間短縮」と題する記事が掲載されました。

https://373news.com/_news/storyid/169840/

北薩横断道路は、鹿児島県が主体となって建設中の鹿児島空港と阿久根市を結ぶ高規格幹線道路です。阿久根北IC付近で南九州西回り自動車道と接続する予定です。

http://www.pref.kagoshima.jp/ah04/infra/kotu/seibi/local.html

特に中間部のさつま町は現在高速道路にも鉄道にも縁がなく、1994年の計画から30年近く経ても全通が全く見込めない現状には忸怩たる思いでしょう。

2002年に早くも開通した野坂IC~永野IC間は、並行する国道504号があまりにも未整備なため優先して工事が進められたものです。2012年までに永野IC~さつま広橋IC間も開通し、阿久根側では2018年までに紫尾山系を突破する全長4850mの北薩トンネルをはさむさつま泊野IC~高尾野ICが開通しているので、未開通区間は以下の4ブロックとなります。

 (1) 溝辺道路(空港入口交差点~野坂IC間、2020年度に事業化)

   https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/r2sinki/1_r1_023.pdf

 (2) 広瀬道路(さつま広橋IC~広瀬IC間、2011年度に事業化)

   https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/r2sai/2_r2_147.pdf

 (3) 宮之城道路(広瀬IC~宮之城IC~さつま泊野IC間、2021年度に事業化)

   https://www.qsr.mlit.go.jp/site_files/file/s_top/yosan/210330/r3sanko_douro2.pdf

 (4) 阿久根高尾野道路(高尾野IC~阿久根北IC付近間、2016年度に事業化)

   https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/28sinki/1_h27_022.pdf

南日本新聞の記事によれば、このうち(2)の広瀬道路の区間の工事完了率は9割近くだそうです。確かに、付近のGoogleMapの航空写真を見ると、全区間とも完成が近いことが一目瞭然です。

一方、(1)の溝辺道路の区間は測量中の段階です。そして(3)の宮之城道路の区間はこれから住民説明会を開く段階で、途中の「川内川には長い橋の建設が予定され、工事に年数がかかるとみられる」(カギカッコ内引用)とのこと。

区間ごとの重要性からすると、最上位は「さつま町の中心である宮之城の市街地を貫く国道504号のバイパスとしての宮之城道路」、2番目が「鹿児島空港の直接のアクセス道路としての溝辺道路」のような感じもしますが、実際にはそもそもまともな道路が存在しなかった山間部が優先された形です。

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