2023/1/9付ブログ記事「南九州西回り自動車道の未開通区間の進捗状況について」の続きです。
鹿児島の地方紙「南日本新聞」のサイトに、1月29日付で「鹿児島市と熊本・八代市を結ぶ「南九州西回り道」は一体いつつながる? 未開通区間の建設状況を調べた 北薩2カ所に「道の駅」計画」と題する記事が掲載されました。
https://373news.com/_news/storyid/169839/
地元メディアだけあって、きめ細やかに取材されています。
(1) 熊本県芦北町~水俣市~鹿児島県出水市間(芦北出水道路として事業中)
「最後まで手つかずだった米之津川の架橋は、川の中に橋脚を造るための作業用桟橋の工事が近く始まる見通しだ」(カギカッコ内引用)の文言が目を引きました。
確かに、出水市北部一帯のGoogleMapの航空写真を見ると、北東側から緩やかなカーブを描き出水ICに向かって道路工事現場が連なっているものの、米ノ津川の手前で終わってしまい、川を越えてから出水ICまでの部分も用地買収のみで土木工事が行われていません。国道328号と接続する出水IC出入口付近の2022/9時点でのストリートビューでも、未開通区間の側で土木工事に着手している様子はありません。単に部内での工事優先順位が下だっただけなのでしょうけど。
一方、出水市では、出水北IC~出水IC間の高台に防災拠点にもなる道の駅を建設予定とのことです。「サービスエリアのように上下線から直接出入りできる構造で、八代海を望める立地」だそうで、期待大ですね。
(2) 阿久根市~薩摩川内市北部間(阿久根川内道路として事業中)
>中間部の西目IC~湯田西方ICはまだまだこれからと思われます(Googleの航空写真を見てもほとんど工事の気配なし)
と書きましたが、南日本新聞の記事でも「この区間の用地取得は今後本格化していく方針」と明記されています。他区間の進捗を考えると、南九州西回り道の最後の未開通区間になりそうです。
この区間の国道3号は風光明媚な海岸沿いの丘の中腹を通りますが(ストリートビューの例)、裏を返せば大雨などの災害に弱い区間であり、本来ならば優先して建設してもよかったような気もしますが、いろいろと事情があって掉尾を飾ることになったのでしょう。