北陸信越運輸局管内のタクシーの営業区域一覧が記載されている資料はこちら 長野県その1はこちら
続いて、長野県中南部の営業区域を紹介します。
松本交通圏は、2023年現在では以下の区域からなります。松本市全域が含まれているわけではありません。
(1) 松本市A(平成の大合併の前からの松本市域と、旧南安曇郡安曇村・旧南安曇郡奈川村・旧東筑摩郡波田町の区域)
(2) 塩尻市A(平成の大合併の前からの塩尻市域)
(3) 東筑摩郡山形村・朝日村
残りの旧東筑摩郡四賀村の区域は「松本市B」、旧南安曇郡梓川村の区域は「松本市C」とそれぞれ独立した営業区域となっています。また、塩尻市についても、旧木曽郡楢川村の区域は現在の木曽郡全域と同じく「木曽郡」の営業区域となっています。
北アルプスあづみの交通圏は、2023年現在では以下の区域からなります。
(1) 安曇野市
(2) 大町市
(3) 北安曇郡 ※池田町・松川町・白馬村・小谷村の2町2村が所属
(4) 東筑摩郡A(東筑摩郡筑北村・麻績村・生坂村の区域) ※山形村・朝日村とは松本市/塩尻市/安曇野市を挟んで分断されている
この交通圏も、その1で紹介した北信濃交通圏・奥信濃交通圏同様できて10年未満です。「公示第12号 一般乗用旅客自動車運送事業(1人1車制個人タクシーを除く。)の許可申請に対する審査基準について(2014年3月11日改訂版)」を見ると、該当エリアは平成の大合併以前の市郡域を基準とした以下の4つの営業区域に分かれていました。
a. 安曇野市A(旧東筑摩郡明科町)・東筑摩郡A(東筑摩郡筑北村・麻績村・生坂村の区域)・松本市B(旧東筑摩郡四賀村の区域)からなる実質的な交通圏
b. 安曇野市B(旧南安曇郡豊科町・穂高町・三郷村・堀金村の区域)・松本市C(旧南安曇郡梓川村の区域)からなる実質的な交通圏
c. 大町市A(平成の大合併の前からの大町市の区域)
d. 大町市B(旧北安曇郡八坂村・美麻村の区域)と北安曇郡2町2村からなる実質的な交通圏
この統合の際に除外された松本市B(人口5千人程度)・松本市C(人口1万人程度)については松本交通圏に吸収してもよかったような気もしますが、いろいろと事情があるのでしょう。
諏訪交通圏は、岡谷市・諏訪市・茅野市・諏訪郡下諏訪町の区域が含まれます。
諏訪郡Aは、諏訪郡富士見町・原村の区域が含まれます。
伊那市Aは、伊那市のうち平成の大合併の前からの伊那市域のみが含まれます。伊那市のうち旧上伊那郡高遠町・長谷村の区域「伊那市B」は、上伊那郡辰野町・箕輪町・南箕輪村の区域「上伊那郡A」とともに実質的な交通圏を形成しています。
駒ヶ根市は単独の営業区域です。駒ヶ根市の北側にある上伊那郡宮田村は単独で「上伊那郡B」、南側にある上伊那郡飯島町・中川村の区域は「上伊那郡C」の営業区域となっています。
飯田市のうち平成の大合併の前からの飯田市域は「飯田市A」の営業区域です。残りの旧下伊那郡上村・南信濃村の区域「飯田市B」は、現在も3町10村が属する下伊那郡全域からなる「下伊那郡」とともに実質的な交通圏を形成しています。