山口県周南市内の国道2号は旧熊毛町域を除き4車線化が完成していますが、周南市と防府市の境目の山越え区間(サミットは椿峠)の直前で2車線になってしまい、以西の防府市富海地区では急カーブ・急坂が連続し事故のリスクが高くなっています。そのため、交通混雑の緩和と安全性の向上のためにこの区間<富海地区の西の端で現道と旧道が分岐する地点まで>の4車線化が「一般国道2号富海拡幅」として2011年に事業化され、2025年度の完成を目指して工事が進んでいます。ちなみに、Wikipediaでは2024/5/25にページが新規公開されたばかりです。
富海拡幅事業に関する広報紙のページ(中国地方整備局山口河川国道事務所のサイトで2020/8の創刊号から公開中)
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さて、富海拡幅は2015年度以降に都合4回も再評価対象になっています。
1.平成27年度第2回中国地方整備局事業評価監視委員会・・・評価資料はこちら
総事業費は新規事業化時点と変わらず約90億円で、事業進捗率は用地ベースで約38%・工事ベースで約3%でした。
2.平成30年度第1回中国地方整備局事業評価監視委員会・・・評価資料はこちら
総事業費は前回評価時から45億円増の135億円となっており、その内訳は以下のようになっています。
地下道の追加=10億円 調整池の追加=6億円 擁壁工等の追加=7億円 法面対策及び土質改良の追加=15億円 橋梁基礎形式等の変更=7億円
2018年度末時点の事業進捗率は60%の見込みとされていました。
3.令和2年度第1回中国地方整備局事業評価監視委員会・・・評価資料はこちら
総事業費は135億円で変わりませんが、平成30年7月豪雨災害の影響で切土及び盛土の工期延長が発生し、完成は2年遅れとなりました。
2020年度末時点の事業進捗率は用地ベースで約99%・工事ベースで約78%で、全体では約83%の見込みとされていました。
4.令和4年度第2回中国地方整備局事業評価監視委員会・・・評価資料はこちら
総事業費は前回評価時から30億円増の165億円となりました。内訳は「法面対策工の追加=20億円、土質改良工の追加=12億円、コスト縮減でマイナス2億円」です。
これを受け、2022年度末時点の工事ベースの事業進捗率は約75%に、全体でも約81%に後退の見込みとなりました。
さて、私は2024/5/27に現地の様子を見てきましたので、当ブログで順次報告予定です。