竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

07参議院選挙の考察・その2

2007年06月23日 | 追加カテゴリー

ついに参議院選挙の投票日が7月29日に動かされました。国会が12日間会期延長され、選挙期間が1週間後ろにずらされたのです。本来は今日が告示12日前で、もう政見放送の録画撮りや選挙公報作成やポスター看板の設置などが、水面下でどんどん進められているはずです。予想していたとは言え、印刷や放送局(制作会社)や広告代理店、もちろん地方自治体の選挙管理委員会もてんやわんやの大騒ぎでしょう。おそらくこれまでかけた何億円以上というお金がパーになったはずです。

さて、そうまでして会期延長するほどのことかというと、そうでもありません。多くの人がもっとよく議論してといっている年金救済法案と完了の天下り禁止法案など、むしろ急がぬ方が良い法案の成立にしゃかりきになっています。最近の法律はまったく逆の名前がついていると考える方が妥当なので、年金救済法は消えた年金問題に対処するポーズだけとってほとぼりが冷めたらうやむやにするための年金問題霧散法と言った方が正解ですし、天下り禁止法も政府内職安を作って官僚の再就職を斡旋しようという天下り斡旋法と言った方がぴったりします。

おそらく年金問題にしても天下り問題にしても、安倍総理に本当に解決しようという意識がないからこういうことになるのでしょう。そもそも、解決するとはどういうことなのかをまったく知らなくて、口先で「解決するぞ」と言っているのが解決だと言う小学生レベルの頭なのかなあ・・とも、本当に思ってしまいます。

支持率もどんどん下がって、ついに参議院選大敗後の総理は麻生・・というような週刊誌記事も踊りはじめました。しかし、それでもこの参議院選、本当に与野党逆転があるのか・・と心配になってしまう状況があります。

一つは投票率で、これが史上最低になるとも言われています。こんなに年金問題でみんな頭に来ているのになぜ?信頼できる政党、信頼できる候補者がいないからです。自民党も民主党も似たりよったり、誰に投票しろと言うのか・・と。

投票率が下がれば、与党側の圧倒的優位があります。そうなれば、民主党の政策の責任です。自民党と根本的に違う政策提示をできない政党と、思われているからです。

そうかといって、社民党や共産党に投票するか?これにも、無駄な死票は投じたくないという意識が働きます。この二つの政党では、自民党に対抗する勢力になれるはずがない・・という意識も強いでしょう。

そんな中で、もう一つの懸念は国民新党です。候補者のラインナップを見ると相当に右です。怪しい宗教団体とつながりのある名前もあります。ところが、有権者はそんなことはわからない。もし2、3人が通り、参議院での与野党逆転があったときに、僅差であれば与党に入って僅差を埋めるでしょう。投票は危険!な党です。

いまの日本の選挙制度は、本当にたくさんの死票を生み出す制度です。で、有権者は嫌になって投票率が下がる。そこが与党には狙い目なのです。政治についての興味や、高い意識など持たないでくれ・・と。こうして、政治そのものの質がどんどん低下をしています。

政治家は有権者の鏡・・ではありますが、日本では投票行動の意思と投票結果が結びつかないことも、とても多いのです。一人ひとりは良かれと思って信念を持って行動しても、でてくる答えは「集団の誤謬」です。とくに、その傾向は護憲派といわれる人たちに顕著なのではないかと思います。それぞれが「正統派」を掲げ、千路に乱れ、みずから孤高の少数派を選択するのです。

そして政治が悪い!と怒る。実は悪くしている張本人の1人は「自分自身」であることに気がついていない。投票行動は感情とは切離し、政治を良くするために「合理的に選択」すべきなのです。ところが、そんな大切なことを日本では教育しません。「自分の気持ちに誠実であれ」これが美徳とされます。

従順なる子羊、温和な農耕民族の「ニッポン人」は、善人ほど「心に忠実」という美徳を大切にし、かりにそれですべてを失っても「潔し」と考える。こうして、そんなことは糞ったれと考えるような悪人がのさばり、政治も経済も教育も牛耳る。ニッポン人は本当に潔いのでしょうか?愚かなだけでは?いまや、それが世界の迷惑になりつつあります。太平洋戦争への直進は、まさにそんな「世界の迷惑」の第一弾だったのでは?

今度の選挙では、自分の好きな人とか、好きな政党とかに入れるのをやめて、日本の政治を良くするにはどうすれば良いのか、ということを考えて投票してみませんか?

そんな投票への知恵が、下記の「市民の風」ブログに掲載されています。

http://kaze.fm/wordpress/

ご一読を。

次に時間があれば、合理的投票方法の解説などやってみたいと思います。


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