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さてクラスメート3人で参加した如水会名古屋支部11月例会。
この夜の講師は昭和50年卒の福永さんという女性です。
ピアノフォルティというピアノの販売会社の共同経営者で、テーマは
『縮小するプロフェッショナル・ピアノ業界に"近年"参入して』
です。
自社の戦略言語化プロジェクトの真っ只中にいる今、興味をそそられる
テーマで、楽しみに拝聴することに。
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福永先輩はそうそうたるビジネスキャリアの持ち主で、以前は外資系の
製薬会社のCFO(財務担当役員)も務めました。
それまであの世界的ブランド・ピアノのスタインウェイの日本での
代理店を経営していたご主人が、ここを止め、ファツィオリというイタリアの
ピアノの代理店を手がけることに。
ピアノといえばスタインウェイというほど、高級なグランドピアノ市場での
ガリバーが圧倒的な市場シェアを占める中、ゼロからこのプロフェッショナル
ピアノ市場に、1981年、最後発として参入しました。
福永さんのピアノフォルティは、このイタリア製の超高級ピアノの日本総代理
店です。
福永さんによれば、
「ピアノの演奏家でもあった創業者のファツィオリ氏が、
『自分の本当に気に入るピアノがない。
それなら自分で造ろう』
と、スタインウェイという業界の巨人がいるにもかかわらず
参入しました」
この話を聞いていて、
「あれ、どこかで読んだことのある話だな~」
とどうしても思えて仕方がありませんでした。
最初は、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』かと思っていたの
ですが、その内、福永さんが、
「実は、この本でも紹介してもらいました」
と示してくれたのが、
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三品和広さんの『どうする? 日本企業』でした。
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三品さんはこの本の中で、
世界中のピアノメーカー、特にヤマハはスタインウェイを超える
ことを目標にしてきたが、スタインウェイとは別のピアノを
造ろうというメーカーが業界最後発にもかかわらず登場した。
「この志の高さこそ、日本の企業に決定的に欠けている中核要素
ではないでしょうか。」
のように取り上げています。
志の高さ、そう 大義 ですよね。
福永さんもこんな風に言っていました。
「昔の日本企業は作りたいものを作っていたのに、
今では、売上を上げるために何を作るかを
考えてしまっていませんか」
福永さんのご主人で、ピアノフォルティの代表であるワイル氏らは、
ピアノという代物は、やはりピアノを愛する人々が、
ピアノを愛する人々のために造る楽器
というようなことを語っているそうです。
つくづく共感しました。
つまり我々も、
段ボールを愛する我々が、段ボールを愛するお客様の
ために
i機を創り、i機に育てていく。
我々がとことん段ボールを愛さなければi機は創れない。
イタリアのピアノ創りの精神に触れることができる貴重な機会でした。
私は『猫踏んじゃった』しか弾けませんが、一度、東京・田町にあるファツィオリの
ショールームを見学して、さらにファツィオリ・スピリットを体感したい
と思いました。
福永先輩、その節はよろしくお願いします。
「昔の日本企業は作りたいものを作っていたのに、今では、売上を上げるために何を作るかを考えてしまっていませんか?」、福永先輩のご講演の「中核部分」ですね。売上や利益は、どのくらいお客様のお役に立てたか、どのくらい大きな感動をお客様に与えたか、その結果として現れるものですものね。常に心したい重たい言葉です。磯輪君、この会に誘ってくれて大変有り難う!
> 磯輪君(OB会のイベントに一緒に参加しましたので、
> それにふさわしい呼びかけ方で)
いつもこれでお願いします。笑
ファツィオリの戦略は、私には輝いて見えました。
わが社も、こんな輝く戦略を掲げたいと思っています。
またアドバイスしてね。
ありがとう。
「輝く戦略を掲げ、活性化された風土で伸び伸びと育った輝けるメンバーで具現化していく」 そんな理想を目指して、これからも互いに頑張りましょう。これからもよろしく。
ハイ、頑張りましょう!