
著者の三品和広さん(この方も、現在は神戸大ですが、出身は一橋です。
本当に今の日本の経営学は一橋が牽引していて、卒業生として誇らしい
です)が、この本のあとがきで、
「『読み始めはリラックスモードで、読んでいる途中で
正座になって、読み終わる頃には机の上で線を引いて
いる』という読者イメージを目標に」
書いたとありますが、私は、冒頭から線を引き引き、読みました 笑
今の世の中の流れに「ちょっと待った」と投げ掛ける、従来とはちょっと
異なる視点を提供してくれたすばらしい本でした。
クオーツ革命というイノベーションで世界の腕時計市場を席捲した
セイコーが、結局今ではスイス勢の後塵を拝しているのはなぜか?
腕時計が正確に時を刻むものから、男性が身に付けることを許された
最高級の宝飾品に変わったのです。
時計屋@大阪のYくんが聞いたら、大喜びしそうな話ですね。
ピアノ業界では、巨人スタインウェイに挑戦したヤマハは、なぜ敗れた
のか?
すべてのピアノメーカーがスタインウェイのコピーという位置付けに
なってしまった。
近年のグローバル信仰は正しいのか?
日本も戦後国益最優先政策を貫いてきた。
主戦論は玉砕につながりかねない。
だから、歴史に残る発明を、一からやり直そう。
「成長は結果とするもので、目標は、
『事業活動を通して世の中にもたらす変化』」
「自社の『やりたい仕事』を精密に定めることこそ、
経営戦略の第一歩となるのです。
それは、集団が合議で決めることではありません。
卓越した個人の心の叫びに従うものなのです。」
そうなんだよね、やっぱり、まずはトップが
「コレをやりたい!」
と旗印を挙げ、それに賛同した人が仲間となって、世の中に、業界に
変化をもたらすんだ。
「志なきコンフォーマンス(顧客の期待を裏切らない
程度の品質で市場を取りに行くこと)は空しい」
やっぱり大義なんだな~

私も同感です。
確かに、一橋派はすごいですね、
ちなみに私は、米倉先生ファンです。
『創発的破壊』、長野さんの本と一緒に買いました。
でもさすがにまだ読んでません。