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お客様のM社長にどうしても確認したいことがあって、訪問しました。
それは、
M社長は本当は現場のHさんともっと本音で話がしたいと思っているんじゃ
ないか
という仮説です。
でもそれをダイレクトに聞くのはあまりうまい手ではないと思ったので、考えた末に、
逆にHさんを主体にした問いに置き換えて、M社長にぶつけました。
「現場のHさんは、本当は社長と雑談レベルでなく
仕事の話をしたいと思ってるんじゃないでしょうか」
これ、なかなかの切り替えしだったと思っています。
さてM社長の反応はどうだったでしょう? M社長は、
「ホントですか!?」
M社長の目がパッとひと回り大きく開き、輝いたのを、私は見逃しませんでした。
そこで、すかさず、
「私もそうですが、社長って、役員や管理職ならいざしらず、
一般の社員さんとなると、どこまで迫っていいのか悩みますよね。
どうせ本当のこと言ってくれない、あまりプレッシャー与えすぎると、
嫌われるんじゃないかとか、話をしたがらなくなるんじゃないか
とか・・・」
「そうなんです・・・」
「でもHさんは違うと思います。
すでに社長との基本的な関係性はできてるので、次のレベルを
望んでいると思いますよ」
「そうですか~ 本当だったらうれしいな~
実は彼にはいろいろ聞いてみたいことがあるんです」
やっぱり! 私のにらんだ通りでした。
M社長もHさんも、お互い、もっと深いレベルの話をしたいと思っていたけど、
お互い遠慮して、差し障りのない気楽に気楽な話に留まっていたんです。
「M社長が仕事の話を投げ掛けたら、きっとHさん、
『あ、ウチの社長、オレのこと信頼して、
こんなこと聞いてくれた!』
と、とても喜んでくれると思いますよ」
二人の関係性に働きかける。
風土改革ではよくある話です。
自分なりに、自社で20年間仮説検証してきたことをお客様にもご提供する。
これ、ISOWAにしか提供できない新しい価値だと思うんです。
M社長とHさんのこれからがメチャ楽しみです。
コーチアカデミーのもう1冊の課題図書
『実践するドラッカー【事業編】』にある
「顧客が見ているものは何か?」
という問いそのものだったね。
楽しいね~
ありがとうございました。
M社長は「颯爽」という言葉がとても似合う方です。
そんなM社長が日頃からそんな風に考えて(悩んで?)いらっしゃったというのは大きな驚きでした。
「機械メーカー」らしからぬ世話焼きをするというのも良いものですね!
ISOWAらしい、ISOWAにしかできないことだと思います。