いい会社ですね

日本ナレッジマネジメント学会東海支部では、毎年、東海地区の高収益
企業を訪問し、その秘密を分析するという活動を行っています。

私も５年ほど前からこのメンバーに加えてもらい、これまでに、ＣＭＣ、
プロト・コーポレーション、ホシザキの研究に参加してきました。

そして今年は、ガス器具メーカーのリンナイさんの研究がスタートして
います。

同社の内藤進会長の著書『品質こそ我らが命』を読み、会の座長である
名城大学の大西先生の手になる、同社の有価証券報告書や決算報告書
などの分析結果を勉強した上で、今月、２回にわたって、名古屋市
中川区にある同社の本社を訪問し、１回目は小杉管理本部長、２回目は
近藤開発本部長へインタビューを行っています。
年が明けると、今度は内藤弘康社長へのインタビューも待っています。

普通じゃこんな方々に会い、直にかなり失礼なことまでも質問するなんて
ことはできるものじゃないんですが、さすが日本ナレッジマネジメント
学会です。こういう会として申し入れすると、過去の各社同様、こんな
貴重な場を準備して頂けるんです。すごいことです。

車で出掛ける私のために、専用の駐車スペースを毎回、確保して下さり、
おまけに私の到着する時間に守衛さんが玄関の外で待機してくれている
んです。私なんかのために、恐縮至極です　大汗


さて、２回のインタビューを終えての正直な感想です。

最初は「特別なナレッジは無いんじゃないか・・・」と考えていたん
ですが、実にいい会社だということが分かりました。

就活を考える学生にも、ＩＳＯＷＡ同様、お奨めですよ　笑


　「燃焼を扱っているので、トヨタなどの自動車メーカー
　　から社員が引き抜かれます。
　　でも転職した社員は、みんな後悔してるらしいです」

という自信たっぷりの発言からもそれが分かります。
　　
これまで訪問した会社はみな、儲かっている会社という共通項はあるん
ですが、リンナイさんにはそれに加えて、社風の良さも感じるんです。

「品質こそ我らが命」という理念が共有されていて、それを実現する
ために、

　「我々規模の会社で、セクショナリズムなどと
　　言ってる場合じゃない！」

と役員層から率先して風通しのいい組織づくりに取り組んでいるそう
です。またそれが垣間見えました。その結果、

　「原理原則はトップダウンで確実に継承するが、
　　実際の業務は完全にボトムアップです」

という発言に。

風土改革に関わる取り組みは、普通の人なら驚きますが、世界一社風の
いい会社をめざすＩＳＯＷＡや私としては、

　「そういうことならウチの方が上だな」

と感じましたが、それでもかなりのものですし、それに加えて戦略が
しっかりしている。この部分で学ぶべきことがたくさんあったんです。

具体的な話でも「なるほど～」と感心させられることが多く、新年の
社長インタビューがとても楽しみです。