見慣れぬものが

二世帯住宅だったわが家も、父が居なくなってからは、家の半分は
ひっそりとなってしまいました。

以前は、父が動く物音、気配、テレビの音などが流れて来ていま
したが、今では、たまに音が聞こえると、ドッキとするようになって
しまいました。
もう、内線のインターフォンが鳴ることもありません。

ただ、朝晩に、カーテンの開け閉めや、戸締り、仏壇にお参りなどの
ために、父の居住空間へと向かいます。

そんな折、父の茶の間を見ると、テレビの前に上に、見慣れぬものが
ありました。少なくとも、前日には無かったものです。

　「こんなもの、お父さんは持ってなかったよな～。
　　何だろう？」

とよくよく見てみると・・・

　　　　　　　　

プレーステーション２です。わが家にはこれまで無かったものです。

ウチの子どもたち、ゲーム機にはあまり興味を示さず、光が小学生の
頃、ゲームボーイを買ったのが最後だったと思います。だから、

　「受験が終わったから、買ったのかな？」

と思って、聞いてみたら、光の附小、附中時代の友だちのＨくんの
ものだそうで、たびたび遊びに来るのでわが家に置きっ放しにして
あるんだそうです。

父が居なくなったので、光や彼の友だちたちにとっては、絶好のたまり場
となってしまい、大勢でやって来ては、深夜までワイワイ、ガヤガヤ
やって、早朝知らない間に帰っていくヤツまでいます。

でも１年間、しっかりやってきたわけだし、友だちがたくさん遊びに
来てくれるってことは、ありがたいこと。そんな場になるなら、相当
うるさいだろうけど、父も我慢して、喜んで見ていてくれると思います。


今夜も、高校の軽音の後輩のライブに出かけたので、きっと深夜に大勢
引き連れて帰還するだろうから、うるさくならない内に早めに寝るが
勝ちです。