
2週間も前の記事の話で恐縮ですが、2週間経っても違和感が残っています。
トヨタ系列の部品メーカーは、半導体不足によるトヨタの計画外の急激な減産と原材料高によって、
収益が悪化しています。それを支援するため、協力会社のコスト増の一部をトヨタが負担することに
したそうです。この額が5,600憶円。 英断ですね。
さらに部品値下げ要求もしない。 これまた立派だと思っていたら、「例年要請している値下げを
今下期は行わない」。 これが第一四半期分と合計して1,500憶円。 もしこれが通年だったら
年間2,000憶円、これまで毎年値下げ要求してきたってことになります・・・ 10年くらい
続けたら、原価ゼロになってしまいそうで、恐ろしいです。 要求する方もすごいけど、それに
答え続ける側もすごい。 強烈なバイイングパワーです。
この2点合計で、トヨタが負担する費用は年間7,000憶円強。わが社の70年分の売上に相当する
額です・・・
第1点目は、なかなか実践できていませんが、『共存』だけでなく真剣にTASUKEビトさんと
『共栄』を目指したいISOWAにとって立派なお手本です。
第2点目は、自社でも強烈なコストダウンに取り組んでいるトヨタだからこそできる継続的
値引き。 ただこうなると『共存』色がぐっと強くなり、『共栄』はどうなんでしょう・・・?
一番嫌になるのは、最後の件でした。
以上2つの協力会社への支援の分だけトヨタの利益予想は引き下げられます。これを投資家は
『ヨシ』としない。 最高益更新を逃し、利益予想は引き下げられるけど、それでもなお
営業利益予想は前期比20%減の2.4兆円あります。
トヨタの立派な行為と2.4兆円の利益があっても、なお『ヨシ』としない投資家とか株式市場って
一体どういう存在なんでしょう。 美談だけで赤字っていうならいざしらず、2.4兆円儲けて
いるんだから、十分美談だし、英断だと思うけどな~・・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます