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しつこく送料シリーズです (笑)
そしてこれもまた日経の記事。
宅配引き取りを利用した本の買取サービス『バリューブックス』。
「中古本が思ったより高く売れなかった」という不満の原因って何だと思います?
「送料無料」が原因だそうです。
「送料無料だから何でも送ってください」はマーケティング的には正しいけど、送ってきた
本は、販売できない本。 本を売るために必須なISBN(国際標準図書番号)コードが付いて
いない本だったり、極めて状態が悪かったり。市場に流通しすぎて値段がつかなかったり。
送られてくる本の半分はこういう売れない本で、これを廃棄するためのコスト、物流費、人件費が
必要で、これらのコストを補うため、買い取り価格が抑えられています。
過去は、どこの買取業者もこういう仕組みでした。
でもここからが 中村さんのスゴイところ。
わざわざ送ってもらった本を廃棄するくらいなら、最初から廃棄してもらった方が環境負荷を
少なくできる。
でも送料無料だから、利用者はとりあえずなんでもかんでも送ってくる。
そうすると送ってもらっても買い取れない本が増え、処理コストがかさみ、結果、処理費を差し
引いた実質の買取価格が低くなるという悪循環。
そこで4年前、この悪循環を断ち切ることにチャレンジしました。
①まず買い取り価格を従来の1.5倍に値上げ。
②その上で、利用者がバリューブックスのHPで、本の査定額を調べられるようにした。
どんなものか、私も試してみました。
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こんな結果でした。 1冊ずつの明細も分かります。
③一方、段ボール1箱あたり500円の送料を取ることにしました。
①~③によって、利用者が、
「どんな本なら、500円の送料を負担してもペイするか?」
を自分で判断できるようにしました。
ところが実際に送料を有料にした途端、想像以上に利用者が減ってしまいました!
でも、その後、買い取り率が劇的に改善し、業績も改善。
中村さん曰く、
「コストをオープンにし、ホームページで利用者に実情をきちんと
伝えることが肝心です。ビジョン先行かもしれませんが、やっぱり
正しいのは送料無料じゃない、と思っています。」
送料有料化は一見『部分非合理』ですが、実は『全体合理』ってことです。
ISOWAも、公明正大にお客様と向き合い、お客様のキカイ損失低減のために業界の当たり前に
挑戦していきます!
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