内定者『仲間化』研修

昨日、今日の２日間、来春大学を卒業してわが社に入社予定の内定者１１名の
研修を行いました。

採用関係の会社から内定者研修のプログラムの紹介を受けて、

　「うちでもこんなことやってみたいな～
　　でもどうせやるなら、既製の研修パッケージをそのまま導入するんじゃ
　　なく、ＩＳＯＷＡ独自のアレンジをしたものを、それも自力で企画
　　してみたい」

と私が思ってしまったい、採用チームに、

　「こんなことやりたい」

と漠然とした投げ掛けをしてしまったので、突然振られたみんなはさあ大変。


そこで強力助っ人を海の向こうならぬ、浜名湖の向こうから招くことに。
ご存知、わが社と一蓮托生の運命に私がしてしまったカラー・コーディネータの
りつさんです。

知らない人にしてみれば、

　「何で内定者研修にカラー・コディネータ？」

を思うでしょうが、実はこのりつさん、怪人２０面相なんです。

ある時は、カラー・コーディネータ。またある時は、インターネットサイトの
プロデューサ。またある時は、機械のカタログのデザイナー。そして今回は
研修のプランナー。

これ、ほとんど、りつさんの才能に目を付けた私が、次から次へと新しい
任務をりつさんに勝手に依頼してきたものなんです。


こうして計画がスタートしましたが、話をしていく内に、

　「もっとこういう研修にしたい」

というアイデアが沸いてきて、その都度方向を修正。メンバーのみんなには
ずい分迷惑を掛けました。


こうしてまとまったプログラム。
しかしこのプログラムを実行するには、無くてはならないものがありました。
それは、ＩＳＯＷＡに入社してからの苦しかったこと、そしてそれをどうやって
乗り越えてきたかを自分の言葉で語ってくれる先輩社員です。

この大役に指名されたのが、

　　　　　　　　

Ｔ君、Ｋ君、Ｍ君の３人。

彼らにも目いっぱい無理をお願いしました。

どういう無理かというと、

　「１５年くらい前、ＩＳＯＷＡに入社した当時のわが社の社風の悪さ、
　　そしてそれによって苦しんだこと、会社を辞めたくなったような
　　ことなどを、包み隠さず話して欲しい。

　　そして、それでもＩＳＯＷＡを辞めずに、今ではＩＳＯＷＡの中核を
　　担うようになれたモチベーションは何だったのか？

　　その間に会社はどう変わったのか？　そしてまだ変われていない点は
　　何なのか？

　　内定者がショックを受けてもいいので、しっかり伝えて欲しい」

こんな大変な無理でした。

しかしこんな大役を頼んだ彼らからは、

　「これ書いていて気付いたのですが、こうやって自分のやってきた
　　ことを今の自分、会社になぞらえて振り返るのってなかなか面白いし、
　　気付くことがありますね。
　　もしかしたらこれは内定者研修じゃなくて我々の研修？」

　「今まで余り触れようとしてなかった過去を思い返すことによって、
　　いろいろ考えちゃいます。

　　内定者に話すことで、また仲間の体験談を聞くことで、自分自身の
　　考えを確立していきたいと思います」

こんなことに思い至る三人って最高でしょ。


一方、内定者たちも、こういう話を聞いて、最初はショックを受けたこと
でしょう。

　　　　　　　　

でも、３人の先輩社員の

　「だからこれからみんなと力を合わせて、さらにＩＳＯＷＡの社風を
　　良くしていきたいんだ！」

という熱い思いを、しっかり受け止めてくれたんでしょう。

　　　　　　　　

最後の発表時には、堂々と、入社後の各自の目標を聞かせてくれました。
彼らの決意が感じられた、とてもすばらしい発表でした。

　　　　　　　　

恐らく、日本中どこを探しても、こんな内定者研修をやる会社は無いと思い
ます。だって、これだけ生々しく入社後の苦労、悩みを伝えたりしたら、

　「内定者が内定辞退しちゃう」

と怖くてできないと思います。

でもそこがＩＳＯＷＡが違うところ。だってＩＳＯＷＡは「世界一社風の
いい会社を目指す」んですから。

そのための仲間がたくさんいる、そして発展途上ではあるものの、ドンドン
良くなっている風土がある。そういう自信があるからこそ、こんな研修が
できるんです。

私だって、「ＩＳＯＷＡを辞めたい」と思ったことがあるんです。
そんな中から、自分の全身全霊をつぎ込んで、心ある仲間と力を合わせて、
ＩＳＯＷＡの風土をここまで耕してきたんです。

絶対に後退などさせない。そんなことしたら、これまでの自分の人生が
水泡に帰してしまうから。

たとえまだまだ完全でなくとも、ここまで育ててきたことに自信を持って、
さらに前に進んでいく。

それに力を貸してくれる仲間がまた１１名増えた。
そんな信頼関係が内定者との間にはある。

だからこんな研修をやるんです。

　　　　　　　　

なあ、みんな、私の思いはしっかり分かってくれたよな。

準『ＩＳＯＷＡビト』だったみんなも、これで４月を待たずして正式な
『ＩＳＯＷＡビト』になった。そんな手ごたえを感じた２日間の研修でした。

内定者のみんな、そして研修に協力してくれた３名の先輩社員、さらに
りつさん、Ｎ君、Ｓ君、Ｈさん、そして飛び入り参加してくれたリクルータの
みんな、本当にありがとう。

みんなで、「世界一社風のいい会社」を作ろうぜ。