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『GW京都穴場』 こんなキーワードでググッても、大概出てくる情報は
とても『穴場』とは呼べないような有名スポットばかりですが、丹念に、
それも個人のブログっぽいものを中心に調べていると、中には、プレミア
リーグで優勝したレスターのような大穴が見つかります。
これ私の経験則です。
さて見つけたそのブログにはこう書いてありました。
「穴場の寺院といえばここ、瑠璃光院です。歴史的建造物の
保存と文化財保護のため残念ながら現在は一般公開して
おりませんが、だからこそそれほど人に知られていない
場所です。
年に何日かある特別拝観できるタイミングにあえば是非
訪れてみてください。隅々まで手入れの行き届いた庭、
磨きこまれた床や机に映る木々。すべてが息を飲むほどの
美しさです。」
なになに、瑠璃光院・・・ 早速瑠璃光院のHPを見てみると、
「平成28年4月1日から平成28年5月31日まで
春の特別拝観を行います。」
おお、特別拝観、ちょうどやってるよ!
で、行ってみました、京都の奥座敷八瀬へ。
京都駅から京都バスに揺られて約1時間。
途中、途中で乗り込む人が増えて、バスもかなり混雑してきました。
「この人たち、みんな、行くのかな・・・?」
と縁起でもないことをつぶやくツノ坊。
そしてバスは我われが下車する叡山電鉄の八瀬駅前バス停へ。
するとどうでしょう、我われ夫婦の他に降りたのは、おじさんただひとり。
思わず、心の中でガッツポーズ
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バス停からお寺に向かう時、おばさんたちの小グループと一度すれ違った
けど、それっきり。ますます期待が高まります。
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そして境内へ、さらに建物の中へ、そうしてまずは数寄屋造りの書院の
2階へ上っていくと、そこには緑の世界が!
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ピカピカに磨き込まれた廊下にも青もみじが写りこんでいます。
これぞ 床緑(ゆかみどり)!
これらの写真は私が撮ったもので、無修正です。
非常にきれいですが、実物はさらにゴージャスです。
おまけに期待通り人がいない!!
これだけのすばらしい眺めを独り占め気分です。
部屋の中では、我われと同じくらいの年代のご夫婦がそろって写経して
います。
静かに、静かに時が流れます。
しばらくするとちょっと込み合って来たので(と言っても、7-8人って
ところでしょうか)、順路に従って、1階に下りて、このお寺のメインの
庭である瑠璃の庭に面する部屋へ移りましたが、ここでも、
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またまた緑の世界。木々だけでなく地面も一面苔に覆われていて、さらに
緑がレベルアップ!
案内によれば、苔寺としても、京都でも一二を競うすばらしさだそうです。
この部屋でもこういう眺めを独占できました。
こんな写真をタイマーで撮れるんですから、いかに参拝者が少ないか
分かってもらえるでしょ。
この部屋では抹茶を頂くこともできます。
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こういう庭は、こうやって丹精込めてお世話する人がいるから維持できるん
ですよね。お水を撒くしぐさもしっかり絵になります。
谷間とは言え、GWの期間中。
それでもって思わず息を呑む眺めを、ひっそりと、心穏やかに堪能できる。
人、人、人の行列、波じゃなく、これが本当の京都の世界。
瑠璃光院の参拝料はひとり2,000円です。
その価値があるか、どうかは、その人次第。
こころ和む。からだ憩う。いのち癒す。
まさに知られざる隠れた名刹。
そこで一句。
閑さや 床にしみいる 青もみじ
お粗末様でした。
あ~、日本人に生まれてよかった・・・
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