異脳来る

わが社のエンジニアたちにショックを与える異脳がやって来ました。

ちょうど１年前、スコラさんの原絆の会で、スコラさんの風土改革の出発点とも
言えるいすゞ自動車の元・社長さんが講演をされました。

講演後、その方とごあいさつをしていて、講演の中で

　　　「『今までの車と比べ、はるかにすばらしい』と
　　　　最も厳しいディーラーの社長からお褒めの言葉を
　　　　頂いた」

と紹介があった人が、私のトーメン時代の同期の仲間のお父さんで
あることが分かり、お互いびっくりしたことがありました。


その後、わが社では技術のオフサイトが始まり、メンバーの熱心さに
うたれたスコラさんが、

　「ＩＳＯＷＡさんにきっと参考になると思って」

とその講師の方に、

　「ＩＳＯＷＡさんっていう面白い会社に行きませんか？」

と誘ってくれたところ、ふたつ返事で引き受けて下さいました。


それも、１日目は社員への講演、２日目は技術オフサイトメンバー
との対話会まで引き受けて下さいました。


そして今日、その講演会の日を迎えました。

講演に先立ち、技術、製造、組立、加工、段ロールの部署紹介による
工場ツアー、プラス出荷間近の印刷機、シングルフェーサのデモ運転
でお出迎えしました。

ここで講師は、その異脳ぶりを早くも発揮します。
こんなに案内コースを外れて、奥へ分け入った見学者は初めてです。
質問の質・量にはビックリ。

だって目が輝いています。
部署紹介を担当したメンバーもみんなとてもよかったです。
とても褒めてもらいました。


　「段ボール機械がこんなに面白いものだとは予想外でした」

仕舞には、

　「シングルフェーサで使っている糊を触らせてくれますか」

これには一同ビックリ！！


そして講演。８０名が集まりました。テーマは、

　『仕事を活き活きと、技術を楽しく』

ここで、講師はその異脳ぶりをいかんなく発揮してくれました。
それもそのはず、講師のお名前は、稲生（いのお）さんでした。

いすゞ時代の開発のエピソードを交えたお話はとても感動的で、

　「聞いていて、涙が出そうでした」

という社員もいました。

お話していた稲生さんも涙ぐんでいる。


またその前段では、稲生さんの開発の哲学を聴かせて頂きました。

　「『深く、狭く』とか『広く、浅く』と言うけれど、
　　一流の人物は『深く、広い』んです」

と言う稲生さんこそ、実に『深く、広い』。

３時間の講演は、稲生さんの異脳で思う存分、わが社の社員にカツを
入れてくれました。




夜は、明日の技術メンバーとの対話会に向けての前夜祭。
ところが冒頭から、

　「一人ひとり、自己紹介を兼ねて、自分の仕事内容を
　　聞かせて下さい」

となり、おまけに仕事内容について、ひとつずつ愛情たっぷりの
質問の雨あらし。


解散の際、稲生さん、

　「磯輪さん、みなさん本当にいい技術者たちですね」


明日の対話会がどうなるのか、こりゃ～見ものだな～。