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私の好きな作家のひとりが山崎豊子さんです。
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特に、『不毛地帯』、『二つの祖国』、『大地の子』、そして『沈まぬ太陽』。
このあたりの作品が好きです。本を読みながら、何度も涙する。本当に胸に
迫る書きっぷりで、ストーリーテラーの面目躍如っていう感じです。
『沈まぬ太陽』は出張が非常に多い時期に読んだので、新幹線の中とか、東京の
私鉄に乗っている時に読む機会が多かったのですが、泣けて
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どうしょうもない。周りの人から変な目で見られてるんじゃないかと、気に
しながら読んだことをよ~く憶えています。
ところが、今回読んだ『女の勲章』はかなり初期の作品で、テーマも上に挙げた
ような作品とはずい分違っていましたが、
「試しに読んでみるか」
ということで読み始めました。
大阪船場の名家出身のお嬢様が、小さな洋裁学校から、女の野心と虚栄に魅せ
られて、虚飾のファッション界の階段を昇っていき、頂点に昇りつめるのですが・・・
『白い巨塔』などに通じる作品なんでしょうかね。
社会性っていうようなテーマではないので、私が山崎豊子の作品に求めるもの
とはかなり違っていましたが、でも面白かった。アッという間に読んじゃい
ました。
女の内面、女と女の確執、見栄の張り合い、女と男の駆け引き。
もうひとつ、この小説には、京都やパリ、そしてポルトガルの田舎などの
情景が描写されています。パリは3回出かけたことがあるので、その時の
記憶と照らし合わせて読み、まだ行ったことのないポルトガルの場面では、
自分なりにその様子を想像して、
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「行ってみた~い!」
と思いました。もちろん京都の静かな路も。
読み終わって、作者本人のあとがきを読んでビックリ。
山崎豊子は、この作品を書いた時、体調不良で、パリもポルトガルも一切
出かけられず、調査した資料だけでここまで書き上げたんです。
すごいな~ そういう才能って。
ただもう45年も前の作品なんで、今この小説に書かれた路をたどっても、
ずい分変わってるんでしょうね。でもいつかはポルトガル行ってみたいな~
女の勲章は是非これから読んでみたいと思います。
昔、パリやポルトガルには行ったことがあるので
どんな場面か楽しみです。
また今『坂の上の雲』の第7巻目を読んでいることもあり
26日土曜日に松山の秋山兄弟生誕地に行ってきました。
功名が辻の影響もあり、27日には高知城と丸亀市のなかむらといううどん屋さんにも行ってきました。映画『UDON』が上映されており、関係地に行くとより親しみがわきますよね。
本当にそうなの?もし本当ならば、そこまで書いてしまって良いのかな?
などと思いながら読みました。
女の勲章、探してみようと思います。
「女の勲章」はずい分毛色が違うので、その点了解下さいね。
「坂の上の雲」もいいね。坂の上にぽっかりと浮かんだ真っ白い雲を掴もうと坂を上っていくっていう
人生はすばらしい。
あっちこっち出かけられて、うらやましいよ。
今嫁さんが読んでいます。
結構時間が掛かると思いますが、その後でもよければ貸しますよ。
ポルトガルと松山に行った時のエピソードです。
ポルトガルのホテルから見た海がきれいで、
海岸にでて海に石を投げようと行ったら
5匹の野良犬と遭遇。危うく襲われそうになった。
松山では、ホテルをチェックアウトして出ようとしたら
車がパンク。それも地下駐車場の狭くて暑い中での
タイヤ交換。補助タイヤでの数百キロの移動が心配なので
タイヤ館で新品と交換。
いろいろ行く度に失敗のエピソードばかりです。
歴史小説を読んで、その土地を訪ねるって言うのが
最高だね。私も大好き。
旅先でいろんなハプニングがあるけど、それもまた
思い出のひとつだもんね。