
本屋でブラブラしていて、何となく買い求めたこの本。
その後もしばらく自宅の本棚に入れてあって、読み出したのは、買ってから
半年ほど経ってたと思います。
読み出して初めて気付きました。
『55歳からのハローワーク』じゃなくって『ハローライフ』なんだ! と。
だからてっきり中高年の再就職をテーマにした本かと思ってましたが、
そうではないと言えばそうではないけど、でも、そうだと言えばそうでもある
ことが読んでいく内に分かりました。
5つの短編がまとまった本でした。
5人の主人公は、みな、50代後半。
夫と離婚して、新しい伴侶を見つけようと結婚相談所に登録した女性。
40年ぶりくらいに変わり果てた中学時代の同級生と再会した男性。
早期退職して、キャンピングカーを購入して、奥さんと一緒に日本全国を
旅しようと思っていた男性。
長年わが子のように可愛がっていたペットを亡くした女性。
元大型トラックの運転手だった男性。

ドラマでも放映されたようだけど、私は見逃したようです。
主人公はみんな、私とほぼ同じ年代です。
5つのストーリー、どれを読んでも、心が苦しくなりました。
つまり主人公の気持ちがよく分かるんです。
決して自分が同じような人生を送っている訳ではないけど、それでも何かを
感じてしまうんです。
「確かに、人生はやり直せるのかもしれない。とくに、絶望や失意の
あとでは、やり直せるはずだと思わないと生きていけないだろう。
だが、他に生き方を見つけるということで、単純に元に戻ればいいと
いうわけではない。そして、人生はやり直しがきかないと思っている
人のほうが、瞬間瞬間を大切に生きることができるような気がする。」
主人公のひとりが、こんなことをつぶやいていました。
何か、共感しちゃったな~
最後の解説に到達したら、解説者も『55歳からのハローワーク』だと
思っていたと書いてありました。
私だけじゃなかったんだ 笑
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます