よんたまな日々

サッカーとゲームと本とおいしい食べ物

謎の取り扱い

2007年09月06日 | 読書
こないだ、うちの奥さんと酔って米澤穂信論をやったことをブログに書いたが、またまた、同じ店で出色な議論ができたので、ちょっと報告。

最近、僕がホラーづいていること、うちの奥さんがホラー嫌いなことは、ここまでブログに書いたとおり。
でも、うちの奥さんはミステリー好き。なぜミステリーは好きで、ホラーが嫌いなのか、僕には不思議でした。
この二つのジャンルというのは結構近いものがあると思っていて、実際、CSミステリーチャンネルなどでは、たまになぜかホラー映画をやっていて、厳密なミステリーファンならブーイングをするような三流ホラー(とあえて言ってしまう)を放映したりしているくらいなのである。

というわけで、酔った勢いで、うちの奥さんにその疑問をぶつけたところ、実に理路整然とした答えをあっさり返されてしまいました。
ミステリーは、提示された謎に対して、探偵が意識を集中して、明確に謎を解く。
ホラーは、そこに謎がありそうなエリアがあるのに、そのエリアを怖がって、みんなで目をそらす。目をそらすのだから怖いのであって、きちんと調べれば、実は全然大したことのない話を、「怖い」という演出をしたいがために、みんなで目をそらしているそのスタンスがすごいイヤだと。

あまりにもまっとう過ぎる意見で、逆にじゃあなぜ僕は、そんなつまらないホラーを喜んで読んでいるのだろうかという疑問に逆にさらされる羽目になったわけである。

謎に対する感情として、大きく二つあって、「解き明かしたい」と(謎は謎のままで)「楽しみたい」でしょう。それが、ホラーとミステリーを分ける大きな一つの軸。そして、その謎の種別というか、仕掛けで二種類あって、「原理は単純で納得できるのだけど、意識や認識をずらすことで謎となるような謎」と、「従来の知識では説明できない、もしくは直感的には全く納得できない謎」の二つがあり、
前者は、ミステリーとホラーで扱っているもの、後者はファンタジーとSFで扱っているもの。SFは「解き明かしたい」派、ファンタジーは「楽しみたい」派ということで、二本の軸で綺麗に4つのジャンルが分類されました。

僕は4ジャンルとも好きなんだけど、どこが好きかで結構性格や好みが出るかも。
とか考えてわくわくしています。

こんな議論、もうどこかで誰かがやっていそうな気がしますが、ちょっと自分なりにうまくまとまった感じなんで、ちょっとブログに上げておきます。

検証や例証や反例が全然足りませんが、まー、それはこれからのお楽しみということで。


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