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風俗女性に絶対必要なセカンドキャリアと転職支援

2017年09月02日 14時07分35秒 | 平和

風俗女性に絶対必要なセカンドキャリアと転職支援

 

再び、女性の貧困(1)

 厚生労働省が6月27日に公表した「2016年国民生活基礎調査」によると、日本の相対的貧困率(15年)は15.6%で、前回12年の16.1%から若干改善しました。また、子供の貧困率も前回の16.3%から13.9%に下がりました。一方、1人親世帯(その多くは母子世帯)の相対的貧困率は50.8%と、依然高い水準です。改めて「女性の貧困」について考えます。

・・・・中略・・・・

風俗業界では、残念ながら若いほど“商品価値”が高くなります。がんばってやってきたのに、10年近いキャリアがあるのに、20代後半になるとお客さんがつかなくなり、後輩に負けるようになって、薬物に頼り始めたといいます。

 非正規雇用の増加や貧困の進行で、多くの女性が風俗業界に流れたと言われています。競争は激しくなり、容姿だけでなく、高度なコミュニケーション能力も問われるようになりました。

・・・・中略・・・・

 ただ、難しいのは転職活動です。風俗の仕事が長いと履歴書の空欄を埋めにくいからです。事情を知らせた上で職場を紹介できればいいのですが、それができない場合は、空欄を埋める次の作業が必要で、NPOにいったん職員として受け入れ、職歴に加えたり、ボランティア活動に参加させて、その経験を強調させたり、といった支援をします。

 収入や貯蓄がなくなってから、あるいは子供を抱えるシングルマザーが相談してきた場合は、資格を取得する経済的、時間的余裕はありませんから、即座に生活保護など社会保障制度につなぎます。

 カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した英映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」(ケン・ローチ監督、2016年)に、政府の給付金を受け取れず困窮するケイティというシングルマザーが登場します。お金がなく、食べものも子供の靴も買えなくなったケイティは、やむを得ず、風俗の仕事に就きます。生存をかけた重い選択と決断です。

 私たちが、風俗に従事した人にその理由と過去を問うことはありません。それぞれの人に固有の事情があり、必要な決断があったと思うだけです。映画で描かれた英国と同じく、私たちもそのような時代を生きています。(つづく)

 <次回「年間稼働所得213万円 母子世帯の「絶対的貧困」」>

 

 

<キャバクラ暴行死>未婚10代母、遠い自立 娘残し無念

9/2(土) 10:10配信

 

 東京都港区新橋のキャバクラ店で7月、勤務中だった与島稜菜(りょうな)さん(当時19歳)が、店の経営に関与していたとされる伊藤英治郎被告(31)=傷害致死罪で起訴=に顔を踏みつけられるなどの暴行を受け、亡くなった。与島さんは2歳の長女を育てるシングルマザー。自立を模索するさなかだった。

【健康と幸せが永く…】夢の成就と家族の幸せを願う与島稜菜さんのノート

 「ママに会いたい」。骨つぼの前で、まだ死の意味も分からない長女が訴える。両親によると、与島さんは高校1年の時、同級生の子を妊娠して中退。出産後、「自立のために勉強したい」と高卒認定を取り、がんで闘病中の父親(53)と、働く母親(52)に支えられ、長女を保育所に預けて弁当店のパートをしていた。早朝勤務だったため「昼間は子供をみられるのでは」と区役所から指摘された。

・・・・中略・・・・

ネット上には、被害女性やユニオンに対する中傷があふれた。「高給の代償だ」「女性を売り物にすればリスクはつきもの」--。布施さんは「水商売への差別的視線を感じる。被害者へのバッシングが、ますます被害の声を上げづらくさせる。まず実態を広く知ってほしい」と訴える。

    ◆

 「10代の妊娠は『予防すべきリスク』とされ、母親に対する偏見は根強い。出産後の苦境は自己責任とされ、公的支援はないに等しい」と指摘するのは、若年母親の生活実態を研究してきた大川聡子・大阪府立大准教授(地域看護学)だ。

 厚生労働省の人口動態調査などによると、10代で妊娠した人の4割が出産し、出生数は1万~2万人の間で推移している。中卒や高校中退で、アルバイトやパートの不安定雇用となるケースが多いとみられる。未婚での出産や離婚で、実家の援助がなければ孤立しがちだ。

 出産を選ぶ若年母親は、もともとの家庭環境や学校生活に課題を抱え、母親となることで社会や新たな家族とのつながりを求める志向が強いという。米国や英国では、子供への貧困の連鎖を防ぐため、高校併設の保育所や、教育や職業訓練を受ける未成年の親には保育料を免除する制度も整備されている。大川准教授は「日本でも母親の就労や教育に関するニーズの把握と、将来設計を含めた支援のための制度構築が必要だ」と話す。【稲田佳代】

 



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