うちの親父 今日 どこを うろついてんの.
みんな 汗水流して 出し合ったお金を 持ち出して
昨日は 東,今日は西と 稼いだお金を配って
「金持ち家のだんなさんと」えた゜゛てられ
家では 子供たち 悲鳴上げてるよ.
うちの親父 今日 どこを うろついてんの.
みんな 汗水流して 出し合ったお金を 持ち出して
昨日は 東,今日は西と 稼いだお金を配って
「金持ち家のだんなさんと」えた゜゛てられ
家では 子供たち 悲鳴上げてるよ.
村の郵便局に為さんという,愉快な親父がいた.きれいに禿げ上がったてかてかに輝く
のをみて,村の人は,為さんとは呼ばず「禿さん」と呼んでいました..それでも
にこにこ笑いながら えくぼをで答えた.
「禿に悪人 おりません.」
その為さんが恋をした.雪子先生と言った.ほんとにみんなの憧れの美人?
とは言わないかなあ.高貴な気品のある先生で,かといって お高く泊まっているでもなく
とにかく 立派な徳を備えた先生であったが,二人とも50過ぎて独身の身でありました.
「いや 驚きましたね.二人は自分たちも知らない間に相思相愛の間になっていたのです.
為さんは 長く勤めていた郵便局に辞表を出してしまいました.
みはらしのいい 自然の森につつまれた 場所を為さんはかねてから目を付けていたのです.
御殿を作りました,雪子先生も御殿に嫁いでゆきました.
御殿から見渡すパノラマのような 景色はこの世のものではないように二人は
そう思ったに違い降りません.
日常 夫婦のいざこざを巻き起こし 時にうっとうしい と思うこともある 不届きものの
わたしは時々為さんを思い出します.人にとって大事なもの 「暖かいこころ.」