花地蔵つれづれ日記

古美術、芸術全般、日々気になること。

常滑山盃

2019-06-28 23:12:55 | アート 文化 古美術


平安末期から鎌倉時代の常滑の山盃です。
端正な姿で、高台もすっきりとしていて、山盃としては珍しく形が整い、バランスがとれた盃です。
見込みに酒が染み込み景色が出来ていますが、使っていくうちにますます育ち、
面白い盃になると思います。
口辺から高台脇に流れる緑の自然釉もアクセントになっていて美しいです。
高台にも緑の自然釉が付着して盃をより個性的なものにしています。
お酒の友として、景色が育つのを見ながら楽しんで頂ける盃です。

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木造男神像

2019-06-21 06:15:29 | アート 文化 古美術


平安時代の木造男神像です。
神像は、仏像と比べて作風がおとなしいものが多く、普段は、あまり目が向きませんでした。
ですが、この神像を見た時、ドキッとするほどのインパクトを感じました。
神像が発しているオーラに強く引き付けられたためでしょうか。
衣冠姿の貴人の俗形で表された男神像です。
簡略化された大らかな体の線が愛らしさを感じさせます。
体の後方部分は、朽ちたせいか削ぎ落されています。
木は枯れ、木目が浮き立ち、時代を感じさせる味わいになっています。
見応えのある、力強さを秘めた男神像です。

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泥絵「二見ヶ浦」

2019-06-10 13:54:01 | アート 文化 古美術


江戸時代の末期の泥絵「二見ヶ浦の図」です。やつれた表情が、細雨にけむる二見ヶ浦を眺めているような気分にさせてくれます。状態の良い泥絵より、このようにやつれた表情の泥絵の方が、年月が作りだした時代が味わえ、より魅力的な絵になっていると思います。今の時期に似合いそうな絵ですね。

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雨の日のツツジ

2019-06-07 10:22:43 | アート 文化 古美術


この季節になると、マンションの前に植わっているツツジが美しく咲きます。ほとんど通過する時に、横目で眺めるだけですが、ツツジの赤が心を和ませてくれます。花には、癒す力があるのだと思います。
そういえば、先日、東京の出張から帰って来て、部屋で横になっていると、開けた窓から入ってくる空気の美味しさに驚かされました。普段気にかけることはありませんが、やはり「人は自然に生かされているのだ。」ということを実感させられました。
今日は朝から雨なので、ツツジも水を得てしっとりと濡れ、生き生きと咲いているようです。

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