花地蔵つれづれ日記

古美術、芸術全般、日々気になること。

銅造毘沙門天立像

2019-12-26 05:51:24 | アート 文化 古美術


鎌倉時代の銅造毘沙門天立像です。
ダイナミックな動きのある力強い造形の像です。
引き締まった像容と、古銅の味わいは、鎌倉時代の仏像が持つ特徴を伝えています。
凛々しい表情からも分かるように、細部にまで神経の行き届いた造形は、小像ながら鑑賞するに充分な存在感を発しています。
見つめていると、古(いにしえ)の時代に仏像に厳しく向き合う仏師の心が、伝わってくるようです。
座辺に置いて眺めていれば、この像が発している力強さが、日々の心の支えになってくれるでしょう。

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絵志野向付・荒川豊蔵箱書

2019-12-12 06:19:01 | アート 文化 古美術


桃山時代の 絵志野向付・荒川豊蔵箱書です。
降り積もる淡雪のように白い釉薬が器全体を覆い、柚子の皮のような肌の表情(柚子肌)にも味わいがあります。また、所々に赤褐色の焦げ(火色)が現れ美しいです。
四面には、それぞれ異なった文様が鉄絵で生き生きと表現され、美の輝きを放っています。なかには世界的に活動している美術家、李 禹煥(リ・ウーファン)の線描を連想させるような文様もあり、驚かされます。志野の絵の醍醐味が味わえます。
趣きがある古志野の表情と、志野ならではの、おおらかな絵を楽しむ品です。気品ある志野の魅力が満喫できる器だと思います。
古志野が焼かれた窯が、瀬戸ではなく美濃であることを発見し、自身でも古志野の再現を目指して作陶を重ねたことで有名な荒川豊蔵氏の箱書があります。荒川豊蔵氏は「無田陶人」と号し、箱書には「無田陶人識」と書いてあります。

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紙の本

2019-12-08 17:49:32 | アート 文化 古美術


この頃の自分の遊びのひとつに、「ブックオフで背表紙を眺める。」というのがあります。
背表紙を見ながら、「昔、読んだ本だよな。もう一度読み返してみたいな。」「読みたいと思ってはいたけど、なかなか読む機会のなかった本だな。」「少し前にベストセラーになっていた本だな。」とか、眺めていると結構、時間が潰れてしまいます。
たまに、装丁が美しくて手にとってしまう本があります。
この本も興味があり、読んでみようと、文庫本は買ってあったのですが、装丁が気に入り単行本も買ってしまいました。
本はやはり紙の本が良いですね。目にも優しいし、紙の手触りを楽しみながら読むことができます。
多くなってくると、かさばり、置き場所に困るのが難点ですが。

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