花地蔵つれづれ日記

古美術、芸術全般、日々気になること。

李朝古刷毛目茶碗

2020-12-02 04:52:15 | アート 文化 古美術


李朝時代初期の古刷毛目茶碗です。
草原を吹き抜ける疾風のように、茶碗の側面を白土が勢いよく刷かれています。
その正面には、刷毛目によって偶然できた景色が現れ、三井記念美術館所蔵の名碗「三好粉引」の火間の景を連想させます(最後の画像「改訂版 名碗 大図鑑・世界文化社」参照)。
碗内には潮が渦巻くようなダイナミックな刷毛目の景色が出現しています。 
雄大な世界を内包した茶碗です。
永きに渡り、使い伝えられて来た茶碗ならではの、潤いのある艶やかな表情は、時の流れにより刻み込まれた風格をも醸し出しています。
高台は高くがっしりとして、碗全体が力強く緊張感のある造形を有しています。
存在感のある堂々とした古格のある茶碗です。
生き生きとした生命感あふれるこの器は、美術品として鑑賞に堪えるに十分な魅力があります。

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志野ぐい呑

2020-11-18 04:45:12 | アート 文化 古美術


桃山時代の志野ぐい呑です。
長石釉が器を覆い、柔らかく温かみを感じさせる白の世界を作り出しています。
志野釉のムラやピンホールが豊かな表情をもたらし、所々に現われている火色が、アクセントとなり、美しさをより引き立ています。
お酒を注げば、酒もまろやかになり、格段に美味しく感じるでしょう。
手の中で器を転がし、愛でているだけでも楽しい時が過ごせそうです。
酒の友として、呑むほどに愛おしさが増す志野のぐい呑です。

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レストランの花

2020-11-09 15:42:49 | アート 文化 古美術


近くのレストランにランチを食べに行った時、駐車場の花が目に入りました。
花は良いですね。
見ていると気持ちがほっとします。
鮮明な黄色が、心を少しウキウキさせます。

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李朝雨漏茶碗

2020-10-19 05:11:44 | アート 文化 古美術


李朝時代前期の雨漏茶碗です。
長きに渡り、茶人から愛され大切にされて来た茶碗です。
高台が滑らかで、角が丸みを帯びていることが、それを物語っています。
長い年月使われなければ現れない「雨漏」が、器の表情に深い味わいと奥行を与えています。
器の肌は、秋露に濡れたように、しっとりとして、つややかです。
腰から高台周辺には「かいらぎ」が現れ、見事な景色を描いて眼を楽しませてくれます。
茶を点てると茶の緑が映え、茶碗はより生き生きと、その表情を変えます。
手にもしっくりと納まり、丸みを帯びた形が愛らしい、多彩な見所を持つ茶碗です。
お茶を頂く人の心を、ほっとさせてくれる温かさがあります。

■「雨漏」とは、陶磁器を長く使用している間に、気泡穴や、窯キズ、貫入、石ハゼ等から、茶渋・水・酒等の水分が浸み込み、あたかも雨漏りのような染みの出た現象を言います。茶の世界では、このシミを天井板に出る雨漏りのシミに見立てて「雨漏」と呼び、そこに侘びた風情を感じ取り賞玩しました。
■「かいらぎ」とは、梅花皮と書き、茶碗の場合は、腰から高台周辺にかけて現れた釉の凝結の状態をいい、景色として重要な見所となっています。

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新羅金銅仏如来立像

2020-10-09 05:26:28 | アート 文化 古美術


統一新羅時代の金銅仏如来立像です。
金色の鍍金に覆われた像は、過ぎ去りし時代の影が所々に残り、味わい深い表情となっています。
像のシルエットが描きだす曲線は美しく、衣文の表現も繊細です。
凛として立つ姿は優美で、内から優雅な香りを漂わせているようです。
顔には優しい微笑みを浮かべ、輝きを放つような表情も魅力的です。
一人でいることが多く、自分と向き合う時間が多くなった昨今、優しく包み込むような眼差しが心を癒してくれます。
傍に置き、いつまでも眺めていたくなる仏像です。
きっと心の支えになってくれるでしょう。

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古伊万里瑠璃猪口

2020-10-01 05:30:16 | アート 文化 古美術


江戸時代後期の古伊万里瑠璃猪口です。
瑠璃色が魅惑的に輝く美しい猪口です。
瑠璃色のわずかな濃淡が器の表情に味わいを加えています。
お酒の友として愛される器だと思います。

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李朝鶏龍山刷毛目盃「変幻」

2020-09-18 06:12:15 | アート 文化 古美術


李朝時代前期の鶏龍山刷毛目盃「変幻・へんげん」です。
造形は力強く、緊張感があり、堂々とした風格を感じるさせる盃です。
口辺は薄く反り、高台は小さくすぼまり、美しいシルエットを作り出しています。
高台に赤みを帯びた胎土が露出して、鶏龍山の特徴を現しています。
見込みが深いので、平盃の物足りなさは感じられません。
たっぷりと白土が刷かれ、その濃淡の景色も魅力的です。
長く使い込まれ、刻み込まれた味わいは、盃に陰影を与え、見事です。
盃の景色は、見る角度により多彩に変化し、変幻するかのようであり、
幽玄の美の世界を描き出しています。
過ぎ去りし時代の面影を漂わせている雰囲気のある盃です。
盃を愛でて来た人々の思いに、心の温もりさえ感じられます。
お酒を召し上がる時間も、楽しいものになるでしょう。

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絵志野菊形皿

2020-08-25 09:08:36 | アート 文化 古美術


桃山時代の絵志野菊形皿です。
桃山から伝えられて来た時の流れを感じさせるような、風格ある、堂々とした景色です。
淡雪が降り積もったような、ふんわりとした白い釉薬の上に、勢いのある筆でのびのびとした鉄絵が描かれています。
それはまるで雪の合間から見え隠れする雪景色のようです。
赤褐色の焦げ(火色)と、柚子の皮のような肌の表情(柚子肌)とが対比し、かつ、調和し、生き生きとした表情が現われています。
菊形のダイナミックな力強い造形と、潤いのある肌を持つ、見所の多い絵志野の皿です。
鑑賞用としてはもちろんですが、茶席の器として用いても、その存在感を発し、眼を楽しませてくれるでしょう。
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アメーバブログへ引越ました。

2020-08-14 21:59:18 | アート 文化 古美術


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引越しは、多くした方だと思います。
今までに数えただけで16回位はしています。
何回も部屋や家を探す経験をすると、不動産を見る眼が出来てくるようです。
今でも不動産の物件を見るのは好きです。
今のマンションを探した時も、それぞれの物件の良い点、悪い点が見えるようになっていました。
「場を踏んだ回数が眼の力をつけてくれる」というのはどの世界でも言えると思います。
古美術品を探す眼も長い経験と勉強・訓練が必要です。
普段の生活の買物にしてもしかりです。
親から離れ、制服ではなく、私服を自分で買うようになったとき、自分に何が似合うのか、どんなものを着ればよいのか分からず迷いました。
友人が着ているものや、街を歩いている同年代の若者の格好を見ながら、真似をすることから始めたような気がします。
何事も手探りで探しているうちに見えてくるものがあるようです。

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緑の香り

2020-08-09 08:13:06 | アート 文化 古美術


先日、東京へ仕入れのために出張しました。
途中の新幹線や、会場でもマスクを着けっぱなしのせいか息苦しかったです。
いつも見慣れている東京の街並みも色褪せているように感じました。
帰り、新幹線を降り、駅を出るとほっとしました。
そのせいか、急に植物の緑の香りが嗅ぎたくなり、次の日近くの神社に行って来ました。
その神社は山にあるので、参道脇から頂上に上る途中は林に囲まています。
思いっきり息を吸い込むと気持ちが良かったです。
空気が美味しく感じ、木々の緑も美しく、リフレッシュ出来た気がしました。
今まで東京へ行くのが息抜きだったのですが、今は、東京の刺激よりも、田舎暮らしの自然の安らかさに楽しみを見いだしているようです。

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