お得意さんの子供に「おじちゃん。風船てどうして浮くの、」と、聞かれた。
水をくうきにみたてて、水に浮くものと沈むものを用意して浮く原理は説明できた。
「じゃ、どうして、ふくらんでいられるの」ときた。縁日で頂いてきたものらしい。何日かたっているのでしょう。だんだんしぼんでくる事が不思議でならないらしい。
これには参った。
「ゴム類が劣化して空気が漏れちゃうのだろうか。均衡をどうやって説明したら良いものか」
上皿ばかりなんて都合の良いものは一般家庭にはないし、・・・。
「風船はどうすれば爆発しちゃうのかなぁ」
「空気をいっぱい入れると爆発する」「そうだね。縁日で風船の叔父さん達の失敗見てきたのかなぁ」
なんだか、風船だけの話じゃなくなってきたような錯覚に陥ってしまった様だ。
制御の効きそうもない巨大な影がうごめき初めているらしい。
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